小倉大賞典2025の概要
開催日
2025年2月23日(日)
グレード
GⅢ・4歳以上
コース
小倉芝1800m
概要と歴史
いわゆる「フユコク」(=冬の小倉)の最終週に行われる古馬のハンデGⅢ競走。1967年の創設当初から小倉芝1800mが舞台で、以降しばしば代替や時期の変更はあれど、基本のコース設定は引き継がれている。
あくまでローカルのハンデ戦なのでビッグレースに繋がる番組ではないが、1998年(※中京代替)にはサイレンススズカが単勝1.2倍の支持に応えて勝利。連勝を3に伸ばした。また、2022年からアリーヴォ→ヒンドゥタイムズ→エピファニーとシルクレーシングの所有馬が3連覇中である。
小倉大賞典2025の登録馬
登録馬一覧
登録馬14頭
エアファンディタ
エピファニー
ギャラクシーナイト
グランドカリナン
コスモブッドレア
ショウナンアデイブ
シルトホルン
セルバーグ
タマモブラックタイ
ホウオウプロサンゲ
マテンロウオリオン
ヤマニンウルス
ラケマーダ
ロングラン
小倉大賞典の基本データ(過去10年)
人気と配当の傾向
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1番人気馬の複勝率40.0%は頼りなく、波乱の香りを感じる数字。といってもなんだかんだで勝ち馬9頭が1-4番人気から出ており、アタマは常識的な範疇で決まる年が多い。
一方で2着は8番人気以下から4頭、3着も8番人気以下が6頭とヒモ荒れは珍しくない。3連系を買うなら2列目、3列目は広く構える必要がある。
馬連平均配当は6680円。最高配当は2万2460円(20年カデナ→ドゥオーモ)、最低配当は1580円(22年アリーヴォ→ランブリングアレー)。
枠順と脚質の傾向
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1枠の【1-3-3-10】複勝率41.2%、複回収率235%が目に留まるものの、ちょうど真反対の8枠【1-2-2-15】も複回収率167%の高数値。掴みどころがない。1-4枠と5-8枠に分けると複勝率、複回収率どちらも互角。内外の有利不利というより、極端な枠順の方がハマりやすいと解釈すべきか。
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直線が短く平坦な小倉ということもあって、4角通過順別では5番手以内の馬が断然優勢。ただし初角を基準にすると5番手以内【4-3-5-46】複勝率20.7%、複回収率107%、同6番手以下【6-7-5-78】複勝率18.8%、複回収率82%と致命的な差でもない。「どちらかといえば前有利」くらいの心構えでいよう。
前走について
前走条件戦組は【2-1-0-9】。2020年には2勝クラスを勝ったばかりのドゥオーモが連闘で出走して10番人気2着に入った。
OP・L組は前走着順でキレイに分別できる。前走1-4着なら【1-2-2-13】複勝率27.8%、複回収率82%と悪くないが、同5着以下は【0-0-0-17】と全く出番がない。
重賞組【7-7-8-65】は特定のローテ云々より、とにかく「大敗馬も見限らない」ことが最重要事項。「前走時1.0秒以上負けていた馬」が【1-2-5-66】複回収率151%をマークしている。また「前走重賞で逃げた馬」が【2-3-1-4】複回収率361%、「前走重賞で上がり最速だった馬」も【2-2-1-4】複回収率194%。テンか末脚の一芸がある馬には要注意だ。
小倉大賞典2025の参考レース
参考レース① 中山金杯
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
中山芝は例年の進行と違ってこの週がBコース替わり(例年はCコース)。極端なバイアスはなく、フラット~やや内有利くらいだった。ただ、金杯に限れば1000m通過58.7秒かつ道中ずっと11秒台が続く締まったペースで外追走勢は不利なラップ構成。内目で脚を溜めた馬が有利だったと評価する。
5着ギャラクシーナイトはインの後方で脚を溜め、4角も外へ出さずにロスなく捌いた。展開、トラックバイアスともに恩恵があった。
7着ショウナンアデイブはせっかくの内枠にもかかわらず先団の外目を回って馬場に逆行。それでいて2着まで0.3秒差と大きくは離されていない。
8着エアファンディタは折り合い専念で最後方待機。4角も最内を捌いてロスなく立ち回って上がり最速も0.6秒差。前が遠かった。
参考レース② 京都金杯
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
中京芝は開幕週らしく内が有利。セルバーグが逃げてペースを落とさず前後半46.2-47.3のやや速い流れになった。1-3着はいずれも道中最内を回った組。イン差し有利の競馬と評価する。
8着マテンロウオリオンは中団追走から直線外に出すも伸びずバテず。後方一気で差し切るほどの脚もないが、まともに行くと決め手を欠く。重賞では手詰まり感。
13着セルバーグはセオを制してレース途中からハナへ。ペースが速いといえば速いが、こういうラップ構成は本来得意なはずで、物足りなさを感じる大敗だった。
参考レース③ チャレンジC
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
馬場はやや外有利。アウスヴァールが逃げて前後半58.4-59.8のハイペースだった上に、バビット、ルペルカーリアともども4角で飲み込まれてインが渋滞。スムーズに外からマクり差してきた馬が有利だった。
3着エアファンディタは後方待機から大外を回して上がり最速で伸びてきた。展開、馬場ともにハマった感が強い。
11着エピファニーは元々折り合いの難しい馬で、序盤は急かさず中団やや後ろから運んだ。4角まで手応えよく回ってきたが、いざ追い出すと伸びないどころかジリジリと失速した。2000mは少し長いか。