オーシャンステークス2025の概要
開催日
2025年3月1日(土)
グレード
GⅢ・4歳以上
コース
中山芝1200m
概要と歴史
高松宮記念の前哨戦にあたる関東圏のスプリントGⅢ競走。昨年までは「夕刊フジ賞」の副題がついていたが、夕刊フジの廃刊に伴って今年から「オーシャンステークス」が正式な名称となる。
重賞としての歴史は2006年からで、記念すべき第1回は船橋所属の14番人気ネイティヴハートが優勝した。全19回のうち、このレースと高松宮記念を連勝した馬は2010年のキンシャサノキセキしかいないが、秋に同コースで行われるスプリンターズSでは同年のオーシャンS好走馬がしばしば穴を開けている。
オーシャンステークス2025の登録馬
登録馬一覧
登録馬16頭
ウイングレイテスト
ウインモナーク
オーキッドロマンス
オフトレイル
カルロヴェローチェ
クムシラコ
サウザンサニー
ショウナンハクラク
ステークホルダー
スリーアイランド
テイエムスパーダ
プルパレイ
ペアポルックス
ママコチャ
レッドモンレーヴ
ヴェントヴォーチェ
オーシャンステークスの基本データ(過去10年)
人気と配当の傾向
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1-2番人気がどちらも好成績で、単複回収率も100%前後の高水準。コース形態の特殊さもあってオッズが割れることも多いが、その中でもなんだかんだ1-2番人気は結果を残す。
一方で18年には10番人気キングハートが、21年には11番人気コントラチェックが勝利し、23年には15番人気のディヴィナシオンが2着に入るなど人気薄の激走もしばしば見られる。
平均馬連配当は6222円、最高配当は3万7100円(23年ヴェントヴォーチェ→ディヴィナシオン)、最低配当は520円(19年モズスーパーフレア→ナックビーナス)。
枠順と脚質の傾向
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1枠が複勝率トップの31.9%。複回収率179%は前述のディヴィナシオン2着が大きく跳ね上げているものだが、スタートしてすぐ外回り3コーナーに入るコースだけに、内目の枠がいいのは事実だろう。1-4枠と5-8枠で複勝率に大差はないが、複回収率は前者が84%、後者が39%と開きがある。
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脚質は「どちらかといえば前がベター」くらいで決定的な差はない。前半下り坂コースということもあって10年のうち7回は3F通過33.5秒以下だった。直線が短いから前に行っておけば残る……という単純なレースではない。
前走について
前走が3勝クラスだった馬は【0-0-2-10】と連対なし。馬券に絡んだのはダイメイフジ、エイシンスポッターでどちらも4歳時だった。
OP・L組は【4-4-1-52】複勝率14.8%と全体的にいまひとつ。ただし同コース(ラピスラズリS、カーバンクルS)から続戦した馬は【3-2-1-21】複勝率22.2%、複回収率125%と健闘している。
重賞組はレースごとにチェック。出走数が多いのはシルクロードS組【3-2-3-29】複勝率21.6%で、ここは前走時に10番人気以下だった馬を除外すると【2-2-3-10】複勝率41.7%、単回228%、複回112%の好成績になる。
スプリンターズS組は【1-1-2-2】複勝率66.7%。馬券圏外は14~15番人気の2頭で、ある程度の支持を集めた馬は4頭とも3着以内を確保した。ほか京阪杯【1-1-0-4】複勝率33.3%は悪くないが、阪神C【0-1-0-9】同10.0%は苦戦気味だ。
オーシャンステークス2025の参考レース
参考レース① シルクロードS
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
この日の京都芝は外も使えていたが、内回りの芝1200mに関しては極端に外有利というほどでもない。ピューロマジックが逃げて前後半33.1-35.1のハイペース。とはいえ馬群が縦長で、後ろすぎた集団は届かなかった。好位~中団あたりにいた馬が有利なレースだったと評価する。
6着プルパレイは最後方付近まで下げて一発狙いの競馬。大外から上がり33.9秒で伸びてきてはいた。敗れはしたものの、一時期の不振は脱している。
14着ペアポルックスはイン3でロスなく立ち回っていたが、4角でもう手応えが怪しく、直線は追うのをヤメてしまった。
参考レース② 阪神C
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
開催の最終盤だが、直線以外は案外内も生きていた。前後半34.5-34.4は1400mのGⅡにしては遅く、どちらかといえば前有利の競馬だったと評価する。
3着オフトレイルはスワンSと同様に後方でじっと折り合い専念。直線は内外に大きく広がった馬群の間隙を縫って伸びてきた。一線級相手に上がり33.2秒で迫った内容は上々。引っかかるタイプなので、マイルよりは1200mの方が不安なく競馬できそう。
5着ママコチャはほぼ促すことなく先団の外を追走。道中は少しリキみも見られた。マッドクールを追うように伸びてきたが最後は鈍っており、やはり1400mは1ハロン長い。1200mがベスト。
16着レッドモンレーヴは中団外追走から4角も大外をぶん回し。近くにいたダノンマッキンリーやナムラクレアに伸び負け、最後は止まってしまった。
17着ウイングレイテストは出負け気味だったが、二の脚がついてすんなりと好位集団のインにつけた。直線に向くまでいい手応えに見えたが、そこから伸びず最後はバタバタになった。
参考レース③ 東京新聞杯
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
土曜ほど内一辺倒ではなくなったが、依然としてイン優勢の馬場傾向。前後半46.1-46.5なので数字上はやや前傾だが、離れた3番手マテンロウスカイ以下の馬群はミドルか少し遅いくらい。どちらかといえばイン前有利な競馬だったと評価する。
8着オフトレイルは折り合い重視で最後方まで下げ、直線だけの競馬に賭けた。上がり最速タイ33.2秒を使ってこの着順なので、端的に言えば後ろすぎた。乗りやすいのは1400m以下だろう。