【中山記念2025】5分で予習! 過去10年のデータ・傾向と参考レース回顧

データルーム

中山記念2025の概要

開催日

2025年3月2日(日)

グレード

GⅡ・4歳以上

コース

中山芝1800m

概要と歴史

歴史は古く、1936年に行われた芝3200m戦が第1回。その後何度かの距離変更を経て1957年からは中山芝1800mに定着した。

近年はドバイターフもしくは大阪杯、香港のQE2世Cなどへ向かう前哨戦として地位を確立した。2011年にはヴィクトワールピサがここを足掛かりにドバイワールドカップを制覇。2022年の勝ち馬パンサラッサも次走でドバイターフを制している。

中山記念2025の登録馬

登録馬一覧

登録馬18頭

アルナシーム
エコロヴァルツ
エヒト
カラテ
クルゼイロドスル
グラティアス
グランディア
グリューネグリーン
サイルーン
シックスペンス
ソウルラッシュ
タイムトゥヘヴン
パラレルヴィジョン
ボーンディスウェイ
ボッケリーニ
マテンロウスカイ
メイショウチタン
リフレーミング

中山記念の基本データ(過去10年)

人気と配当の傾向

1-3番人気で7勝を占めるが、回収率ベースで見た時のホットゾーンは5-8番人気【3-5-5-27】複回収率132%。レースレベルは高いものの開幕週のぶん立ち回りで紛れる部分が大きく、人気通りに決まる年の方が珍しい。

平均馬連配当は4714円。最高配当は1万7350円(24年マテンロウスカイ→ドーブネ)、最低配当は360円(20年ダノンキングリー→ラッキーライラック)。 

枠順と脚質の傾向

1回中山は主にCコースで施行され、この2回開催はAコースに戻しての開幕となる。1回開催で使われていない内ラチ沿い6mが特に良好で、加えて初角までが短い1800mとくれば当然内を通る馬が有利になりやすい。1-4枠は単複回収率80%を超えていて、単勝20倍未満の馬に限れば【6-2-3-19】複勝率36.7%、単回139%、複回101%に達する。

内伸びのトラックバイアスによって差しは届きづらく、4角5番手以内の馬が10年で9勝。複勝率や回収率ベースでも前に行ける馬にアドバンテージが大きい。昨年はマテンロウスカイ→ドーブネ→ジオグリフでイン3→逃げ→イン5の決着だった。

前走について

前走がリステッド以下だった馬はひっくるめて【0-1-2-19】複勝率13.9%と低調。同3着以下なら【0-0-0-16】と馬券絡みすらない。

前走GⅢ組は【4-5-2-23】複勝率32.4%。主力はやはり(?)中山金杯組【3-1-1-6】複勝率45.5%で、その3着以内馬は【3-1-1-3】同62.5%、単回185%、複回166%と非常に優秀だ。

前走GⅡ組は【0-0-1-18】。唯一の馬券絡みはソウルスターリングで、それもクイーンS取消→府中牝馬S取消からの参戦だった(その前はヴィクトリアマイル)。よって実態は全滅と言った方が相応しい。要するに、AJCC組【0-0-0-10】や日経新春杯からの短縮がダメという話。このレースが1800mのイン前有利戦になるわけで、2200mの流れに慣れていることはマイナスに働くのかもしれない。

前走国内外あわせたGⅠ組は【6-4-5-32】複勝率31.9%。このうち前走2400m以上(≒菊花賞、ジャパンC、香港ヴァーズ、有馬記念)だと【2-1-1-12】単回40%、複回35%と振るわない。GⅠ組に限った話ではないが、1600~2000m志向の馬を買い、2200~2500mに適性を持つタイプは減点するのがよさそうだ。

中山記念2025の参考レース

参考レース① 中山金杯

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

中山芝は例年の進行と違ってこの週がBコース替わり(例年はCコース)。極端なバイアスはなく、フラット~やや内有利くらいだった。ただ、金杯に限れば1000m通過58.7秒かつ道中ずっと11秒台が続く締まったペースで外追走勢は不利なラップ構成。内目で脚を溜めた馬が有利だったと評価する。

1着アルナシームは内枠からインの中団を追走。4角もスムーズに捌けて満点に近い立ち回りだった。展開の利があった。今はマイルより2000mの方がいい。

3着ボーンディスウェイは外先行から粘り込んだ。前で残ったのはこの馬とクリスマスパレードだけ。いい内容で走っている。

6着パラレルヴィジョンはアルナシームのすぐ隣で競馬をした。直線はやや内にモタれて追いづらい面も見せたが、おおむね力は出し切った競馬。

13着カラテは中団追走から4角で手応え劣勢になり後退。もう往年の力はない。

参考レース② 東京新聞杯

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

土曜ほど内一辺倒ではなくなったが、依然としてイン優勢の馬場傾向。前後半46.1-46.5なので数字上はやや前傾だが、離れた3番手マテンロウスカイ以下の馬群はミドルか少し遅いくらい。どちらかといえばイン前有利な競馬だったと評価する。

3着メイショウチタンは内枠を生かして軽快な逃げ。自身はイーブン〜やや前傾のほどよいペース配分をしたところ、後ろが離れてくれてラッキーだった。粘って3着確保。馬場と展開の利が大きい。

5着マテンロウスカイは離れた3番手で内ラチ沿いを走行。メイショウチタンに準ずる馬場&展開有利の競馬をした。ただしG前で若干狭くなる不利があり、それがなければ3着争いはもう少し際どかった。

参考レース③ マイルCS

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

傾向の読みにくかった京都芝だが、結局外回りは普通に外伸びだった。ペースが思いのほか流れて前後半45.7-46.3の前傾ラップ。テン3F33.8秒は前総崩れの去年よりさらに速かった。シンプルに外差し勢が恵まれたレースだったと評価する。

1着ソウルラッシュは中団待機。4角バラけたところで外目に持ち出し、キッチリ脚を使って抜け出した。瞬発力勝負より総合力が問われる流れに強いのは事前の見立て通りで、今回は勝つべくして勝った。6歳にしてパワーアップした馬、完璧にエスコートした団野騎手にあっぱれ。

7着タイムトゥヘヴンはシンガリから伸びる大外へ持ち出して馬場&展開利あり。今とりうる最高の着順はとった。

11着アルナシームは中団追走から見せ場なく流れ込んだだけ。マイルがベストではなく、GⅠのメンバーに混ざると決め手が足りない。

14着マテンロウスカイはスタートがイマイチで、促しても道中は後方から4~6番手あたりでの追走。直線は外に持ち出して展開とトラックバイアスは向いたが、特に伸びを見せなかった。マイルの一線級相手では力不足。

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