ルパンⅡ、タガノレヴェントンが偉すぎる
やってきました第2回です。前回はコチラ。
ノーザンFを乱獲できない「縛り」があるPOGにおいて、考えられる戦法は主に二つある。
ひとつが速攻作戦。既にデビュー目途が立っていて、調教で好タイムを出している馬を狙っていく発想だ。「3歳5月まで」というタイムリミットがあるこのゲームにおいて、早期デビューの利点はあまりに大きい。
そしてもうひとつが血統からのピックアップ。非社台、非ノーザンでもコンスタントにいい馬を出す「スーパーお母ちゃん」というのがいる。公立高の大エース……という比喩が適切かは分からないが、とにかくそんなところだ。
実際、現3歳世代でもこの作戦は有効だった。ルパンⅡが昨年のファントムシーフに続いてディスペランツァを出し、ターファイトに2世代連続の重賞勝ちをプレゼントしたほか、名牝タガノレヴェントンがタガノエルピーダを、ヤナガワ牧場の至宝・シュガーハートからは青葉賞馬シュガークンが出た。かくいうわたしが指名したサントノーレ(母リンガスウーノ)も未完の大器トレドの弟だし、ディープインアスクはまた小倉芝1200m重賞の勝ち馬を出した。
こういう「名繁殖牝馬」は大手に限らず色々な牧場にいるもの。非社台系を中心に(1頭も挙げないとは言ってない)、そういう牝馬たちの仔を調査してみた。
指名候補馬
◆ジェゼロ(牡、父サートゥルナーリア、母ラルケット、栗東・須貝、ノーザンF)
→3/4同血の半兄姉にステルヴィオ、ウンブライル、ステルナティーアなど2~3歳重賞で活躍した馬がズラリ。こちらはセレクト3億円で金子真人HDが落札。ゲート合格済み。5月8日にCWで51.9-11.3のタイムをマークした。さすがに走るだろ~。
◆エリカブルージュ(メス、父サートゥルナーリア、母ダイワパッション、栗東・杉山、田上徹)
→半兄にエポカドーロとキングストンボーイ。セレクトの価格はこのきょうだいで最高額だった。未入厩でそれ以上の情報はなし
◆ギフテッド(メス、父モーリス、母ルパンⅡ、美浦・武井、谷川牧場)
→冒頭で触れたファントムシーフ、ディスペランツァの半妹。「秋デビューになりそう」
◆馬名未決定(牡、父レイデオロ、母アユサン、美浦・手塚、下河辺牧場)
→母は桜花賞馬。半兄ドルチェモアは朝日杯FS勝ち。ほか兄姉を見ても早熟性が強い血統のようで、POGには向く印象。ただレイデオロがPOGに向かないという説も。
◆ナムラクララ(メス、父アドマイヤマーズ、母サンクイーンⅡ、栗東・長谷川、谷川牧場)
→半姉にナムラクレア。1つ上の兄ナムラアトムも2勝&ファルコンS4着と活躍している。兄姉は計5頭がJRA勝ち上がりと優秀な成績。ゲート試験合格済み。短いところでの早期活躍に期待。
◆ウインオアシス(牡、父アルアイン、母サマーエタニティ、美浦・畠山、コスモヴューF)
→兄姉にウインブライトとウインファビラス。POG本でもまずまず高評価。秋デビュー目標らしい。
◆ハツコイサイダー(メス、父サートゥルナーリア、母スターペスミツコ、栗東・吉岡、鎌田正嗣)
→半兄にエピカリス、メイショウナルト。実はソレイユヴィータと中央4勝キムケンドリームもこの母。偉いな。実績と信頼の山口ステーブル。坂路でなかなか動けているらしいツイートも。「ゲートを受けに行くのは6月末から7月」とのこと。
◆コスモマガラニカ(牡、父ダノンバラード、母サザンスピード、美浦・加藤士、ビッグレッドF)
→半兄にコスモキュランダ。母がそもそも豪GⅠ馬なので、この陣営としてはかなりの良血にあたる。夏前のデビュー示唆、芝中距離での活躍に期待がかかる。
◆馬名未決定(メス、父ドレフォン、母アドマイヤサブリナ、栗東・武英、ヒダカフアーム)
→兄姉3頭はジューンベロシティ、ジューンオレンジ、ジューンテイクといずれもOP馬。素晴らしい母。やや気性が荒いようなコメント?
◆チェッカーフラッグ(牡、父モーリス、母ピサノドヌーヴ、厩舎不明、岩見牧場)
→テンクウ、イブキの弟。夏デビュー示唆。母17歳時産駒というのが気にならないでもない。
◆レーヴドロペラ(メス、父モーリス、母レーヴルシード、美浦・加藤士、ハシモトフアーム)
→母母レーヴディマンはレーヴドスカーの全妹。つまり同牝系からレーヴディソールやレーヴミストラル、アプレザンレーヴなどが出ている。この馬の兄姉も3頭中2頭がJRA2勝、3勝とまずまず頑張っている。既に入厩&ゲート合格済み。ドラフトまでに時計が詰まってくれば。
◆エレガンシア(メス、父ルーラーシップ、母ステラリード、栗東・武英、木村秀則)
→キングエルメス、パラスアテナ、テラステラあたりの妹。2歳戦からの堅実さはピカイチ。
◆馬名未決定(メス、父ロードカナロア、母パールコード、栗東・中内田、三嶋牧場)
→母は秋華賞2着、半姉にアートハウス。同じくシェイク・ハファド氏と中内田厩舎のライン。POG本でも評価高め。
◆ドゥアムール(メス、父ロードカナロア、母ルシュクル、栗東・中竹、ノースヒルズ)
→兄姉にブランボヌール、ビアンフェ、エントシャイデンらがいる、お馴染みの洋芝速攻短距離血統。これも夏デビューから2歳Sを目指す模様。5月生まれなのがちょっとどうか。
ほか、気になる馬
◆タイトル(牡、父ルーラーシップ、母ブリッツフィナーレ、厩舎不明、下河辺牧場)
→キセキ、ビッグリボンの全弟。
◆アルマデオロ(牡、父レイデオロ、母シュガーハート、栗東・清水、ヤナガワ牧場)
→キタサンブラック、ショウナンバッハ、シュガークンの半弟。
◆コンサートツアー(メス、父レイデオロ、母ナスノシベリウス、美浦・武井、ハシモトファーム)
→ハーツコンチェルトの半妹。兄姉は6頭全て中央勝ち上がり。
◆デアリングエア(メス、父エピファネイア、母デアリングバード、栗東・杉山、長谷川牧場)
→デアリングタクトの全妹。
◆ジョワイユノエル(メス、父キタサンブラック、母ナターレ、栗東・辻野、追分ファーム)
→ガイアフォースの全妹。母ナターレは戸塚記念勝ち
◆馬名未決定(牡、父ゴールドシップ、母フラワーバレイ、栗東・吉岡、出口牧場)
→半兄ウィズユアドリームは3勝クラス。出口牧場のゴールドシップ産駒というロマン枠
◆馬名未決定(メス、父サンダースノー、母スモーダリング、栗東・岡田、ダーレー)
→コンバスチョンの半妹で、近親にファッショニスタがいるダートの良血。
◆アッサジャン(メス、父ブラックタイド、母ウィキウィキ、美浦・国枝、坂東牧場)
→マカヒキと同血の半妹。
◆馬名未決定(牡、父ブリックスアンドモルタル、母メイショウオウヒ、厩舎不明、三嶋牧場)
→半兄にメイショウハリオ、テーオーロイヤル。POG向きの血統ではないが。
◆モズグランプリ(牡、父モズアスコット、母モズソフィ、栗東・藤岡、多田善弘)
→兄姉にモズロックンロールとモズミギカタアガリ。
◆ワイドメテオール(牡、父レイデオロ、母ワイドサファイア、栗東・福永、フジワラフアーム)
→兄姉にワイドファラオとワイドラトゥール。
◆プラウドフレール(メス、父ニューイヤーズデイ、母スリーメロディー、厩舎不明、辻牧場)
→ギャルダル、ミスカッレーラの半妹。自名義で船橋デビューか?
◆ネクストダンサー(メス、父ドレフォン、母タイニーダンサー、美浦・伊藤、グランド牧場)
→母は交流重賞3勝。キハク牝系。兄姉は中央勝ち上がり2頭と南関で活躍中のゴールドラッドマン。
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今回はここまで。あと2回ほどある予定です!