【葵ステークス2025】過去10年のデータ・傾向と参考レース回顧

データルーム

葵ステークス2025の概要

開催日

2025年5月31日(土)

グレード

GⅢ・3歳

コース

京都芝1200m

概要と歴史

元々この時期に行われていた同名のオープン特別を格上げするような形で、2018年に新設された3歳の短距離重賞。世代戦の芝1200m重賞は前年8月の小倉2歳S以来となる(※今年からその小倉2歳Sも改称して中京芝1400mに変更される)ため、スプリンターにとって極めて貴重な番組である。

2022年の勝ち馬ウインマーベルは重賞~GⅠ戦線で活躍中。一昨年の2着馬ルガルは後にスプリンターズS制覇。昨年の優勝馬ピューロマジックも北九州記念を制するなど、その後の短距離路線を占う上でも注目の一戦だ。

葵ステークス2025の登録馬

登録馬一覧

登録馬22頭

アブキールベイ
アメリカンビキニ
ウイントワイライト
エイヨーアメジスト
オンザブルースカイ
カワキタマナレア
カンシン
クラスペディア
サウスバンク
ゼンダンタカ
ソーダーンライト
ダンツエラン
ドゥアムール
ドラゴンウェルズ
ニタモノドウシ
ベイビーキッス
ポッドベイダー
ムイ
モジャーリオ
モズリバーシャトー
レイピア
ワース

葵ステークスの基本データ(過去10年)

※出典:TARGET frontier JV。データはOP特別「葵S」を含めた過去10年。「枠順と脚質の傾向」はそのうち京都開催時に限る。

人気と配当の傾向

1-3番人気で計4勝止まりと人気馬の信頼度はあまり高くない。6-10番人気あたりの複回収率が軒並み高い数字になっている通り、波乱含みのレースと言っていい。昨年も8-7-6番人気での決着で3連単は36万円を超える配当になった。

平均馬連配当は8935円。最高馬連配当は2万6560円(21年レイハリア→ヨカヨカ)、最低馬連配当は1370円(17年アリンナ→エントリーチケット)。

枠順と脚質の傾向

枠順と脚質については京都開催の8回分を参照する。表を見れば一目瞭然、1-3枠の好走率&回収率が明らかに高い。内枠が断然有利だ。

脚質的にも4角5番手以内馬の数字が圧倒的で、前目にいないことには勝負に参加できない。JRA屈指のイン前有利レースと考えていい。

前走について

前走1勝クラス組は【2-2-2-36】複勝率14.3%。出走例のほとんどが前走勝っての参戦だった。ここでもポジションがミソで、前走時4角5番手以内が【2-2-2-23】、同6番手以下【0-0-0-13】。先行策をとってきた馬が狙い目だ。

OP・リステッド組は【5-7-5-51】複勝率25.0%。マーガレットSの5着以内馬【2-1-4-7】と橘S3着以内馬【2-3-0-7】複勝率41.7%、複回収率131%が比較的狙い目になる。

重賞組は【3-2-2-40】複勝率14.9%と案外。桜花賞組【1-1-1-7】は悪くないが、ほぼ上位人気に推される割には走らない。ファルコンS組【1-0-1-22】、フィリーズR【0-0-0-6】など、1400m重賞組も結果がかんばしくない。

葵ステークス2025の参考レース

参考レース① ファルコンS

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

トラックバイアス:やや内有利
展開:ミドル
→中京らしく外々を回った馬はやや厳しい馬場。前後半34.4-35.0は平均か、前半下りのコース形態を考慮すればやや遅め程度。前後の有利不利はなく、イン追走組が多少恵まれたレースと評価する。

9着モジャーリオ【4角ロス特大】
17番枠からゲートはやや出負け気味。道中は折り合いを欠きつつ馬群の大外を回り、4角では10車線目あたりを回って最もロスが大きかった。0.7秒差9着でも内容は悪くない。1200mの方がよさそう。

15着ニタモノドウシ【参考外】
スタート後は少し置かれ気味だったが、そこからリカバーすると今度は逆に引っかかり、馬群の中でゴチャついた。4角も外を回りすぎていて、総じて上手に乗られていない。参考外。

16着クラスペディア【馬群苦手?】
好スタートから抑えて好位馬群の一角を追走。3~4角で徐々に位置取りが下がっていき、そのまま直線も反撃なくゴール。過去のパフォーマンスも含め、馬群に入れない方がいいタイプなのかもしれない。

参考レース② ニュージーランドT

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

トラックバイアス:やや外有利
展開:ミドル
→ベイビーキッスが大逃げを打って前後半45.7-46.7。ただし離れた2番手以下は推定46.4-46.0くらいでほぼ平均程度か。前後の有利不利は小さく、外を通った馬がやや有利な競馬と評価する。

12着ムイ【ロス差し引いても完敗】
左にヨレながらスタートして他馬と接触。バランスを崩して後方からになった。4角も大外ぶん回しで全体的に上手くいかなかった騎乗だが、それを差し引いても完敗。距離もやや長い。

14着ベイビーキッス【距離長い】
3番枠からロケットスタートを決めてハナへ。800m45.7秒までは元気だったが、そこからみるみるリードがなくなり、4角では既に一杯。あとはパッタリ止まって最下位入線になった。1200mまでの馬。

参考レース③ 橘S

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

トラックバイアス:内外フラット
展開:スロー
→直線は大きく外に出しての追い比べが見られた日。ただ、内を選択した馬もちょくちょく粘っていて、騎手の意識ほどインがダメでもなかったか。前後半36.0-34.1のスローペース。前有利なレースと評価する。

1着ムイ【短縮奏功】
出遅れ。序盤はペースが緩かったのもあり、やや行きたがる場面があった。4角で外に振って、直線は右にササるのを修正しながら鋭く伸びて差し切り。この距離ならいい脚を使える。

2着ドゥアムール【展開利あり】
サウスバンクを制してハナへ。緩めのペースで淡々と逃げ、直線も内目でしぶとく粘り通した。展開に恵まれた部分はあるが、他の先行勢は自力で振り切っている。悪くない内容。

7着サウスバンク【1200mベター】
好スタートを切ったがドゥアムールに譲って2番手から。直線半ばまで粘っていたが、ラスト100mあたりで脱落した。1200mがベターか。

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