能力評価:★★★
得意条件:広いコースの少頭数戦
苦手条件:器用さ求められる条件
臨戦過程:菊花賞から中11週空けて今期始動戦
《寸評》
京都新聞杯と神戸新聞杯を制覇。どちらも鞍上が豪腕で動かしてカラくも勝たせたものであり、操縦性があまりよくない。コーナーで手応えよく加速するようなことは今のところできない。菊花賞の敗戦について「長距離の川田が~」みたいな評価もちらほら見かけたが、そういう次元の問題ではない。川田だからGⅡを2つも勝てている。
外回り2400mという部分はいいと思うが、今回はGⅡ・2勝の実績がハンデ面で己の首を絞める。京都新聞杯でタイム差なしだったリビアングラスとは今回3.5キロ差、ダービーと菊花賞で先着され、神戸新聞杯0.1秒差ハーツコンチェルトとは2.5キロ差、菊花賞で先着され、ゆきやなぎ賞0.1秒差、神戸新聞杯タイム差なしのサヴォーナとは1.5キロ差。ほとんど能力差のない相手と斤量差が大きい。あまり妙味を感じない。
能力評価:★★★
得意条件:不明
臨戦過程:菊花賞から中11週
《寸評》
サトノグランツとはゆきやなぎ賞、神戸新聞杯でともに接戦。菊花賞は3000mの特殊条件であり、そこでの着差をどうこう言うのはナンセンスだろう。以下たびたび述べるが、2400mでの能力比較はサトノグランツ≒サヴォーナ≒ハーツコンチェルト≒リビアングラスと見ており、斤量が軽い順にやや優勢といった評価。
福島2勝クラスを逃げて快勝しているように、小回りや上がりがかかる競馬にも対応できるのが他馬と比べたときの強み。菊花賞も向正面で位置取りを上げながら、ゴール前までジワジワと脚を使って踏ん張っていた。先週の京都芝はやたらとタフで、キレに頼るようなタイプが苦戦しており、今の馬場は合うのではないか。
能力評価:★★★★
得意条件:広いコース、2400m戦
臨戦過程:菊花賞から中11週
《寸評》
日本ダービー最先着ながら55キロの恵まれたハンデ。神戸新聞杯は超高速かつ内がやや有利な馬場で外々を回らされながらの0.1秒差。菊花賞はハーツクライ産駒にとって鬼門のレースであり、6着なら特に評価を下げる必要もない。左回りでしか馬券に絡んでいない、かつコーナリングも左の方が若干スムーズな気がしなくもないが……。明け4歳勢ではもっとも買いたい馬。
能力評価:★★★★
得意条件:時計要する馬場
苦手条件:高速決着?
臨戦過程:京都大賞典への調整過程で「回虫」が出たとのこと。馬体を減らして臨んだ一戦は心房細動で競走中止。仕切り直し
《寸評》
昨年は飛躍の年だった。小倉での初戦は3~4角で前が塞がる不利を受けて敗れたが、潮来特別と烏丸Sを連勝。やや距離不足の函館記念は詰まりながら3着、札幌日経OPを圧勝した。
上記の通り、京都大賞典は帰厩時点で馬体重を大きく減らしていたようで、検査したら「回虫」なる寄生虫が出たらしい。レースの敗因自体は心房細動だが、過程含め完全に参考外と見ていいだろう。それを除くと稍重~不良で【4-1-1-2】と、時計を要するタフ馬場はどんとこい。最有力。
能力評価:★★★
得意条件:スタミナ勝負
苦手条件:広いコースの上がり勝負?
臨戦過程:菊花賞後、年末の中山を使ってから中2週
《寸評》
阿賀野川特別をハイ逃げで押し切り、菊花賞は前々で奮戦して4着。今回の出走馬では最先着を果たした。ただ、スタミナ自慢で先行力にも長けたこの馬にとって菊花賞は理想に近い条件であり、2400m近辺だと他4歳勢と互角~気持ち劣るくらいの力量か。まあ54キロも加味すれば差はない。
とはいえグレイトフルSが物足りない内容。もっと積極的に運ぶべきだったかとは思うが、それにしても……。中2週でどこまで上げてくるか。今のタフ馬場は大歓迎。
能力評価:★★
得意条件:好走歴は2200~2400mに集中
臨戦過程:アルゼンチン共和国杯から中9週
《寸評》
重賞初挑戦となった前走アルゼンチン共和国杯は0.4秒差の7着。映像的には後手後手の騎乗ミスに見えなくもないが、レースラップは後半1400m11.9-11.8-12.0-11.9-12.0-11.8-11.6-11.8とかなりシビアな流れで、むしろ後方待機勢には展開が向いていたと評価したい。実際、5着セファーラジエルを挟んで1~7着いずれも追い込み台頭でもあった。
一般論としてGⅠシーズン真っただ中に行われるアルゼンチン共和国杯より、クラシックを戦った4歳馬が合流する日経新春杯の方がレースレベルは高くなる。据え置きのハンデ55キロを考慮しても、なかなか手は出しづらい。