能力評価:★★★★★
苦手条件:瞬発力勝負△
臨戦過程:天皇賞(秋)のあと有馬記念を目指していたが除外になりスライド。中9週
《寸評》
3歳中日新聞杯を引っかかって大敗したのち、岩田康誠騎手に乗り替わって再生。先行した上で息を入れる競馬を身に着けて上向いた。
函館記念はハンデ57.5キロを背負って2着以下に3馬身半差の完勝。ローカルGⅢでは力が違うところを示し、近2走はスローペースの楽逃げでかなり展開に恵まれたとはいえ、今回より断然メンバーレベルの高いレースで2着→3着と結果を出した。地力は文句なしの首位。
ただし今回は主戦の岩田騎手が騎乗停止で乗れず、ハンデも59.5キロとしっかり背負う。ドイル騎手はローカルで勝ち星を稼いでいるが、主場に限ると通算で【4-14-11-138】複勝率20.1%、単回29%、複回61%と物足りない。懸念点はそれなりに多い。
能力評価:★★★★
得意条件:中山は3戦全勝
苦手条件:瞬発力△、ダート
臨戦過程:秋華賞から中11週。休み明け2戦2勝で鉄砲実績ある
《寸評》
中山では3戦3勝。これまで負けたのは14番枠が厳しかったフローラSの0.3秒差4着、ダートが合わなかった関東オークス、GⅠ・秋華賞の5着という内訳で、どれも能力を否定する敗戦ではない。
秋華賞はセキトバイーストが大逃げで前後半57.1-60.0。離れた2番手以下でも推定58.5-58.6とミドルかやや速いくらいの流れだった。先行しての0.5秒差5着は一定の価値がある。
古馬との比較については、秋華賞の勝ち馬チェルヴィニアはジャパンC4着と善戦したし、3着ステレンボッシュも展開が向かない香港ヴァーズで3着に入った。また路線は違えどローズS5着のレガレイラが有馬記念制覇など、明け4歳牝馬のレベルはそれなりに高い。得意の中山でGⅢなら古牡馬混合でもいい勝負になる。
能力評価:★★★
得意条件:持続力勝負
臨戦過程:エリザベス女王杯から中7週。31日にウッドで好時計マーク
《寸評》
リバティアイランドの阪神JF2着馬。当時も前後半33.7-36.1というハイペースの消耗戦で、昨夏の新潟記念勝ちも前後半58.9-59.1で新潟外回りにしては緩みのない持続力比べだった。使える上がりに限度があり、ハイペースやロンスパ戦の方が得意。そういう意味で中山芝2000mは悪くないと思う。
前走はスローペースの先行で展開利があった一方、直線は伸びない内を突く不利。相殺して妥当な4着と評価する。エリ女について「レベルが高くない」と何度か書いてきたが、それはあくまで「GⅠとしては」の話。2着ラヴェルがチャレンジCを勝っており、こちらもGⅢに混ざれば勝ち負け。
能力評価:★★
得意条件:中山【2-0-1-0】
臨戦過程:オールカマーから中14週。基本的に間隔を空けながら使われてきた馬で、休み明けには特に不安なし
《寸評》
昨年の中山金杯を勝ったが、当時は内有利馬場の内枠からイン3を即座に確保し、ロスなく回って直線抜け出す完璧騎乗だった。オールカマーも前後半61.0-58.4のややスローペースで道中4-1-2-3番手が1-2-3-4着という決着。前残りを残っただけで、内容としては評価できない。
函館記念で対ホウオウビスケッツ1.1秒差の完敗を喫しており、GⅡ好走後でそこそこ人気も吸うであろう今回は、得意の中山でもあまり買いたくない。
能力評価:★★★
苦手条件:ソラ癖あり(克服?)
臨戦過程:オクトーバーSから中11週。特記事項なし
《寸評》
弥生賞でアスクビクターモア、ドウデュースの0.1秒差3着という実績がありながら、条件戦突破に時間がかかった。ソラ癖があり、なかなか力を出し切れないレースが続いた。
2走前からブリンカーを着用。初戦の七夕賞は1000m通過57.3秒の超ハイペース先行でさすがに沈んだが、オクトーバーSは着差0.3秒を付けて勝利。抜け出してもヤメなかった点で効果を感じる。ただし前走のメンバーレベルは目立たず、内枠の利も大きかった。枠順次第でヒモまでか。
能力評価:★★★
得意条件:右回り1800m、夏?
苦手条件:左回り、マイル
臨戦過程:秋は富士S→マイルCSと使って中6週。昨秋ほど速い時計を出していないが400m延長ならこんなものか
《寸評》
ドウデュース、セリフォス、ダノンスコーピオン、ジオグリフ、トウシンマカオが戦った朝日杯FSの4着馬。若い頃は折り合いに苦労したが、最近はだいぶ落ち着いて走れるようになった。また1800mだと引っかかる割にマイル以下【1-0-0-7】という戦績。今ならマイルよりは2000mの方がこなしそう。
中京記念は右回り1800mのハイペースというベスト条件。枠順の利もあった勝利で鵜呑みにしたくないが、富士Sはハイレベル戦かつ苦手な左回りマイルで6着なら及第点。マイルCSも0.9秒差と大きくは負けていない。
少し気になるのは10-3月【2-1-0-10】に対し、4-9月【4-1-0-4】と夏馬っぽい面があること。1月の2000mが買い時として相応しいかと言われれば微妙。これも枠順とオッズ次第でヒモに入れるかどうかのライン。