【マイラーズカップ2025】過去10年のデータ・傾向と参考レース回顧

データルーム

マイラーズカップ2025の概要

開催日

2025年4月27日(日)

グレード

GⅡ・4歳以上

コース

京都芝1600m

概要と歴史

その名の通りマイルで行われる古馬重賞。1着馬には安田記念への優先出走権が与えられる。2011年までは阪神で行われていたが、2012年から京都の開幕週へと改められた。

春の開幕週らしい絶好の馬場コンディションで施行されることが多く、1分32秒台は当たり前、31秒台で決着することも珍しくない。2018年にサングレーザーが記録した1:31.3は京都芝1600mのコースレコードとなっている。

マイラーズカップ2025の登録馬

登録馬一覧

登録馬10頭

エアファンディタ
グラティアス
ジュンブロッサム
セオ
ニホンピロキーフ
ビーアストニッシド
ホウオウリアリティ
ミスタージーティー
レイベリング
ロングラン

マイラーズカップの基本データ(過去10年)

※「枠順と脚質の傾向」は阪神代替を除いた8回

人気と配当の傾向

1番人気【4-2-2-2】に安定感あり。連対馬はいずれも8番人気以内から出ている。直近8年続けて馬連配当が30倍を切った。堅めの決着が目立っている。

平均馬連配当は3325円。最高馬連配当は1万5340円(15年レッドアリオン→サンライズメジャー)、最低馬連配当は400円(24年ソウルラッシュ→セリフォス)。

枠順と脚質の傾向

枠順と脚質については京都開催の8回分を参照する。複勝率と複回収率のトップは2枠。全体的に見ると内枠が少しベターくらいで、開幕週ながら決定的なバイアスはない。

脚質は若干ながら前が優勢。5番人気以下で好走した8頭のうち、6頭が4角3番手以内に集中していた。穴なら先行馬の粘り込みだ。

前走について

前走3勝クラス組は【1-0-1-4】。率としては悪くないことになるが、勝ったのはマイル転向から3連勝中だったソウルラッシュ。「昇級馬でも簡単に通用するレース」という解釈にはならない。

OP・リステッド組は【1-3-1-43】複勝率10.4%、複回収率31%と低調。その6着以下【0-1-0-24】が足を引っ張っている面はあるが、5着以内に限っても【1-2-1-19】複回50%なので、あえて買うグループではない。

重賞組はレースごとに。好成績なのは中山記念【3-0-0-2】、阪神C【2-0-0-1】、香港マイル【1-1-1-2】、マイルCS【0-0-2-1】。レベルの高いGⅠ~GⅡを走ってきた馬が順当に結果を出している。

出走数が多いローテだと東京新聞杯【0-2-2-12】複勝率25.0%、複回50%でイマイチ寄りの平凡。もっと悪いのがダービー卿CT【0-0-1-18】だ。

ざっくりまとめて「前走がGⅠ~GⅡで4着以内」だった馬は【7-1-2-4】複勝率71.4%、単回収率168%、複回収率112%と信頼度抜群。これに該当する馬がいれば最優先に扱いたい。

マイラーズカップ2025の参考レース

参考レース① 東京新聞杯

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

トラックバイアス:やや内有利
展開:ミドルペース
→土曜ほど内一辺倒ではなくなったが、依然としてイン優勢の馬場傾向。前後半46.1-46.5なので数字上はやや前傾だが、離れた3番手マテンロウスカイ以下の馬群はミドルか少し遅いくらい。どちらかといえばイン前有利な競馬だったと評価する。

6着セオは2番手追走で展開的には恵まれた競馬だったが、粘り切れずこの着順。前走の京都金杯も枠順とトラックバイアスが味方した上で4着に留まっており、現状重賞で勝ち負けするにはもうひとつ足りていない。

10着ジュンブロッサムは59キロの斤量を背負い、道中は内から4頭目のラインを回り続け、トラックバイアスに大きく逆行した。参考外。それでもこの馬の実力からすると負けすぎの感はあるが……。

参考レース② 小倉大賞典

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

トラックバイアス:やや外有利
展開:ミドル
→小倉開催は最終盤でさすがに外が伸びる馬場。セルバーグが大逃げを打った。1000m通過58.6秒は一見速いようだが、後半1000mも58.6秒だったこと、3番手以下は道中大きく離れていたことを加味すると、馬群にいた馬たちはむしろやや遅めくらい。前目、外を通った馬が恵まれたレースと評価する。

1着ロングランは後方追走から3~4角半ばで外へ持ち出し、上がり最速34.0秒の脚で差し切った。ローカルのハンデ重賞でメンバーレベルがやや易しかった面はあるが、7歳でもまだ衰えはない。右回り1800mの競馬は得意。

11着エアファンディタは後方で脚を溜めたが、4角でモタモタして勢いがつかず。直線もあまり伸びが見られなかった。チャレンジCで好走はしたものの、本質的に内回り系のコースは合っていないようにも見える。

参考レース③ 六甲S

トラックバイアス:内有利
展開:ミドル
→この週の阪神芝はこの六甲Sを除く全レースで、逃げた馬が馬券に残った。このレースも前後半46.1-46.1のイーブンで決して前がキツい展開ではなかったと思うが、何故か外差しが殺到した。悩ましいが内を通った馬が恵まれたレースと評価する。

4着セオは2番手追走から直線で一時抜け出す場面を作ったが、わずかに踏ん張り切れず0.1秒差負け。大敗はしていないが、近況は色々恵まれた要素がありながらどうも粘り切れない。

5着ホウオウリアリティは外枠からインの後方に潜り込み、直線もインを突いてきた。内有利の馬場を利して最善の立ち回りだった。

6着グラティアスは一歩目イマイチだったが外枠を利して先行。直線は伸びを欠き、かといって大きく止まったわけでもなく0.3秒差で流れ込んだ。安田隆行厩舎の定年解散に伴う転厩以降、どうも決め手を欠く走りが続いている。

7着ニホンピロキーフは好位馬群の一角、セオを後ろから見るように運んだが、直線の追い比べで伸びを欠いた。昨年マイラーズC3着、マイルCS8着に比べると明らかにパフォーマンスが出せていない。良績のほとんどが直線平坦コースに集中した戦歴で、阪神コースが合わないか。あるいはこういう高速馬場がイマイチなのかもしれない。

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