関屋記念2025の概要
開催日
2025年7月27日(日)
グレード
GⅢ・3歳以上
コース
新潟芝1600m
概要と歴史
サマーマイルシリーズの第2戦にあたる古馬のマイル重賞。1966年の創設当初は芝2000mのハンデ戦だったが、幾度かの条件変更を経て、約40年間にわたって1600mの別定戦として定着していた。夏競馬期間では貴重な大箱のマイル重賞として重宝されていたが、2025年から開幕週のハンデ戦に条件が替わる。
2007年にはカンパニーが優勝しているほか、2009年スマイルジャック、2018年プリモシーン、2021年ロータスランドなど、GⅠ連対歴のある馬、あるいは後のGⅠ連対馬が出走してくるケースも珍しくなかった。斤量設定が変わったことでどのような変化が生じるのか要注目だ。
関屋記念2025の登録馬
登録馬一覧
登録馬19頭
アームテイル
アルセナール
イミグラントソング
オフトレイル
カナテープ
キョウエイブリッサ
ゴールデンシロップ
シンフォーエバー
シヴァース
ジョウショーホープ
ダイシンヤマト
トランキリテ
ニシノスーベニア
ハクサンバード
フォーチュンタイム
ボンドガール
メイショウシンタケ
リフレーミング
レガーロデルシエロ
関屋記念の基本データ(過去10年)
※出典:TARGET frontier JV
人気と配当の傾向

1~4番人気で計9勝。勝ち馬はいずれも単勝オッズ15倍未満だった。10番人気以下ともなると【0-1-0-71】でほとんど馬券に絡んでいない。もっとも、前述の通り昨年までは別定戦だった。ハンデ戦になって傾向が変わる可能性はある。
平均馬連配当は5090円。最高馬連配当は1万1190円(22年ウインカーネリアン→シュリ)、最低馬連配当は1800円(23年アヴェラーレ→ディヴィーナ)。
枠順と脚質の傾向

7-8枠が計7勝を挙げており、外枠有利と解釈していいだろう。単勝オッズ15倍未満の馬に限ると7-8枠は【7-3-1-9】複勝率55.0%、単回収率183%、複回収率134%。外枠の人気馬を狙いたい。

直線が日本一長い新潟外回りでありながら、4角5番手以内の成績がハッキリとよい。前残り傾向がある。前走通過順でも4角5番手以内【5-4-6-50】複勝率23.1%に対し、同6番手以下【5-6-4-81】同15.6%で、回収率的にも前が優勢だ。
前走について
前走3勝クラス組は【1-0-2-6】。全体としては特によくもないが、3番人気以内で【1-0-2-1】に対し、4番人気以下で【0-0-0-5】なので狙いは分かりやすい。
OP・リステッド組は【2-2-1-34】でやや低調。米子S(=現・しらさぎS)連対馬が【2-1-1-1】と活躍しており、それ以外は【0-1-0-33】と大不振だ。
GⅢ組【4-7-3-62】はほぼ半数を占める中京記念組がいなくなる。それ以外だとエプソムCの6着以内馬【1-0-2-4】がぼちぼち走っている。ほか、七夕賞と鳴尾記念から1頭ずつ好走例が出ている。
GⅡ組は【1-0-0-9】で好走したのは京王杯SC4着アヴェラーレのみ。GⅠ組は安田記念【0-1-1-8】やヴィクトリアマイル【0-0-1-7】がイマイチで、NHKマイルC【1-0-2-3】が好成績だ。
関屋記念2025の参考レース
参考レース① ヴィクトリアマイル
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
トラックバイアス:やや外有利(ただしイン空け)
展開:ハイ、2番手以下は実質ミドル
→東京芝は朝から直線イン数頭分を避ける競馬。最内はダメっぽいが、そこは誰も使わないので結果としてバイアスはさほど感じなかった。
ペースはアリスヴェリテの大逃げで前半3F33.9秒。ただし離れた2番手集団では前後半推定46.1-46.0のイーブンくらい(※画角の問題で測りにくいので参考まで)。勝ち時計1:32.1もVMとしては極端に速くも遅くもない。結果的に追い込みが台頭しているが、ある程度能力通りの決着だったと評価する。
16着ボンドガール【イン突き伸び欠く】
道中は最後方でじっくり運んだが、折り合いを欠きながらの追走になってしまった。直線はガラ空きのインを狙ったが、ステッキを入れても伸びがなかった。トラックバイアスにも逆行したが、それを差し引いても上位は遠い。阪神牝馬Sでスローを我慢させてきたにもかかわらず、このペースでも引っかかってしまうのだから深刻に乗り難しい。距離を詰めればいいという問題でもなさそうで……。
参考レース② NHKマイルC
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
トラックバイアス:フラット~やや外有利、高速
展開:ハイ
→馬場は外も伸びるがインもダメではない。4レースでマンゲタックが逃げ粘り(9番人気3着)、メトロポリタンSも道中最内追走の馬が2,3着に入ってきた。外許容度は高めのフラットと判定する。
トータルクラリティがブリンカー着用、アドマイヤズームが完全に折り合いを欠き、3角ではそれを制してヴーレヴーがハナに立つ。前半3Fは33.4秒のハイペース。上位はマジックサンズを除いて1400m好走歴のある差し馬が占めた。スピードタイプの差し有利なレースだったと評価する。
11着イミグラントソング【脚溜まらず】
スタートはそれなりに決まって道中は4番手を追走。アドマイヤズームの後ろをとり、直線もスムーズに進路を確保したが、そこから伸びを欠いた。単に先行不利な展開だったのもあるし、この馬自身もこれまで後半加速のレースをやってきて、一気に追走スピードが引きあがった分脚も溜まらなかった感じ。
参考レース③ しらさぎS
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
トラックバイアス:フラット~やや内有利
展開:ややスロー
→あまり積極的にハナを取りに行く馬がおらず、ジワっとニホンピロキーフが逃げて前後半47.2-45.8のややスローペース。前がやや有利なレースだったと評価する。
4着ダイシンヤマト【絶好イン3も】
スタートを決めて先行し、その気になればハナも切れそうだったが抑えて逃げ馬の後ろで我慢。直線の入り口で最内が空き、一瞬は先頭に立つ場面も作ったが、外からキレ味でまさる上位馬に飲み込まれた。立ち回りには文句なく、現状の力は出し切れた結果。
10着シヴァース【現状はこのくらい】
折り合いに気をつけながら外4を走行。いざ仕掛けても反応がなく、そのまま流れ込むだけだった。ロスが大きかったといえば大きかったが、自分のさらに外を回ってきたコレペティトールの3着を思えば、あまり評価できない内容。3勝クラス勝ちはトラックバイアスの恩恵が大きかったし、現状はこのくらいだろう。