【小倉記念2025】過去10年のデータ・傾向と参考レース回顧

データルーム

小倉記念2025の概要

開催日

2025年7月20日(日)

グレード

GⅢ・3歳以上

コース

小倉芝2000m

概要と歴史

サマー2000シリーズの第3戦にあたる古馬のハンデ重賞。1965年の創設以降、多少の時期変更と他場での代替はあれど、ほぼ一貫して夏の小倉芝2000mを舞台として行われてきた。今年から夏の中京と小倉が施行順を入れ替えたことに伴い、例年より半月ほど早い時期に移動した。

近年は格上挑戦馬の活躍が目立ち、2017年タツゴウゲキは3勝クラス在籍の身で優勝。2020年アールスター、2021年モズナガレボシも3勝クラスで敗れてからの参戦だった。また、中京で代替された昨年は1:56.5という高速決着であった。

小倉記念2025の登録馬

登録馬一覧

登録馬18頭

イングランドアイズ
エピファニー
オールセインツ
カネフラ
グラティアス
シェイクユアハート
シュタールヴィント
ショウナンアデイブ
スズカダブル
ダンディズム
ディープモンスター
ナムラエイハブ
ニホンピロキーフ
ハピ
マイネルメモリー
メリオーレム
ラスカンブレス
リカンカブール

小倉記念の基本データ(過去10年)

※出典:TARGET frontier JV。「枠順と脚質の傾向」は中京代替の昨年を除く

人気と配当の傾向

1番人気が3勝を挙げてはいるものの、馬券に絡んだのは4回だけとやや信頼度に欠ける。5~6番人気がどちらも複回収率100%超と活躍しており、10番人気以下の伏兵の激走も複数見られる。波乱含みのレース傾向といえる。

平均馬連配当は5354円。最高馬連配当は1万5060円(20年アールスター→サトノガーネット)、最低馬連配当は790円(18年トリオンフ→サトノクロニクル)。

枠順と脚質の傾向

枠順と脚質については小倉で行われた9回でチェックする。2-3枠の好走率、回収率が非常に高く、全体的に内枠有利な傾向。1-4枠は複勝率28.0%、複回収率109%の好成績で、これに比べると外枠勢は明確に見劣る。

直線の短い小倉コースでありながら、4角5番手以内と6番手以下の好走率がほぼ互角。複回収率では差し勢の方が高くなっていて、よく差しが利くレースと評価できる。

前走について

前走3勝クラス組は【3-1-2-16】複勝率27.3%。前記の通り格上挑戦馬の活躍が多いレースで、3勝クラス2着以下馬【3-0-1-8】単回収率372%、複回収率146%と大幅黒字になっている。

OP・リステッド組は【0-1-0-20】と不振。そもそも人気になった馬すらほぼいないが、進んで買える組ではない。

GⅢ組は【7-6-7-55】複勝率26.7%と可もなく不可もなく。GⅡ組【0-0-0-4】、GⅠ組は【0-2-1-5】で2桁着順からの巻き返しも見られた。なお具体歴なレース名だと鳴尾記念組やマーメイドS組が好成績だが、前者は時期変更、後者はコースと名称変更(→府中牝馬S)のため、今年からは参考外のデータとなる。

小倉記念2025の参考レース

参考レース① 新潟大賞典

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

トラックバイアス:外有利
展開:スロー
→内の馬場悪化が著しいコンディションだが、既にジョッキー陣にも織り込まれており、この日は内を空けての競馬ばかり。ペースも上がらず結果的に前が残るレースが多かった。このレースも前後半61.3-59.2のスロー。外前有利な一戦だったと評価する。

3着ハピ【馬場が合った?】
道中は中団馬群の中で進め、直線は大外まで持ち出して追ってきた。サブマリーナとの追い比べでわずかに遅れたが、あまり展開も向いていない中、芝重賞でも結果を出した。元々ダートを使われてきたのもあり、こういう悪路も向いたか。

7着カネフラ【伸び負け】
内枠から抑えて最後方に下げつつ大外に出した。トラックバイアスには順行したが、サブマリーナやハピには明確に伸び負けた。斤量の有利も考えると、重賞で勝ち負けするにはもうワンパンチ必要。

9着マイネルメモリー【物足りない】
出遅れ。こちらもインの後方待機で直線も伸びない内に入らざるを得なかった。とはいえラストは鈍って後ろからも差されており、やや物足りない結果。

13着ショウナンアデイブ【道悪イマイチ?】
好位のインで立ち回り、直線も内目を狙ったが伸びず、最後はバタバタになった。渋った馬場が合わないかも。

15着エピファニー【距離長い】
例によって前半は少し行きたがって好位追走。いざ直線に向いても全く反応がなく、ズルズル後退していった。1800mがいい。それにしても負けすぎではあるが……。

参考レース② 目黒記念

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

トラックバイアス:やや内有利
展開:スロー
→逃げ想定だったマテンロウレオ(の鞍上)に行く気が全くなく、1000m通過推定63.9秒のドスロー。シルブロンのマクリもあったがラップ構成にいびつな箇所はなく、シンプルなスローの後半4~5F戦。イン前有利な一戦だったと評価する。

4着ディープモンスター【猛然と追い込む】
好スタートからじっくり後ろに構える選択。直線勝負に徹してラストは猛然と追い込んできた。展開も馬場も向いていないなかで好内容。正直ここまで切れるイメージはなかった。以前より力をつけている可能性あり。

12着ダンディズム【条件合わない】
中団待機から直線は外に出して仕掛けたが、伸びずバテずでジリジリ流れ込むだけ。そもそも典型的な低速上がり巧者であり、東京のドスローは条件として合わなかった。参考外。

参考レース③ 六社S

トラックバイアス:内外フラット
展開:ミドル

1着ラスカンブレス【不器用さ見せつつ】
左にヨレ気味のスタートでダッシュもつかなかったが、そこから巻き返して外目の5番手へ。相変わらずコーナーのたびにモタつき、4角の手応えは決してよくなかったが、直線に向いてからはしっかり伸びて勝ち切った。不器用で大箱向き。小倉への対応はかなり疑問。

「重賞データ分析」の記事一覧へ

タイトルとURLをコピーしました