【七夕賞2025】過去10年のデータ・傾向と参考レース回顧

データルーム

七夕賞2025の概要

開催日

2025年7月13日(日)

グレード

GⅢ・3歳以上

コース

福島芝2000m

概要と歴史

サマー2000シリーズの第2戦にあたる古馬のハンデ重賞。「七夕」と言いながら1965年の創設当初は8月に行われており、その後10月への変更(名称も東北記念に変更)などを経て、1980年の第16回から現行の芝2000m、7月上旬という条件に定着した。

1993年にはツインターボが鮮やかに大逃げを決め、1998年の勝ち馬オフサイドトラップはここを起点に新潟大賞典、天皇賞(秋)と連勝した。施行条件が条件なので「GⅠに繋がるレース」とは到底言い難いが、夏の福島を彩る名物重賞として確固たる地位を築いている。

七夕賞2025の登録馬

登録馬一覧

登録馬15頭

オニャンコポン
ギャラクシーナイト
コスモフリーゲン
ショウナンマグマ
シリウスコルト
シルトホルン
セブンマジシャン
ダンテスヴュー
ドゥラドーレス
ドラゴンヘッド
ニシノレヴナント
バラジ
パラレルヴィジョン
マテンロウオリオン
リフレーミング

七夕賞の基本データ(過去10年)

※出典:TARGET frontier JV

人気と配当の傾向

1番人気が【1-2-0-7】とアテにならず、出走全馬の単複回収率が100%を超えるなど波乱が多い重賞。10年いずれも6番人気以下の馬が少なくとも1頭は馬券に絡んだ。一方で1~3番人気総崩れも2018年の1回だけ。人気馬と伏兵を組み合わせた馬券を作りたい。

平均馬連配当は5349円。最高馬連配当は2万3250円(18年メドウラーク→マイネルサージュ)、最低馬連配当は900円(24年レッドラディエンス→キングズパレス)。

枠順と脚質の傾向

6枠が複勝率45.0%と頭ひとつ抜きんでているが、1-4枠と5-8枠で半分に分けると好走率はほとんど変わらず、回収率的には内枠が優勢だ。あと毎年のように「七夕だから枠連7-7が~」というネタをコスられるレースだが、そもそも7枠は【0-1-0-19】と不振で、枠連7-7決着に至っては1986年を最後に出ていない。

脚質的には前有利。4角5番手以内の馬が8勝を挙げており、それより後ろはようやく2-3着に届く程度。同10番手以下は【0-0-0-46】で後方からの直線一気にかけてもノーチャンスだ。

前走について

前走2勝クラス組は【0-0-1-1】で17年にソールインパクトが格上挑戦を実らせている(7番人気3着)。3勝クラス組は【0-0-2-9】で、その1着馬【0-0-1-7】、2着以下馬【0-0-1-2】。パワーポケットが3勝クラスのダート戦10着からハンデ50キロを味方に激走した。軽ハンデの格上挑戦馬も無視できない。

OP・リステッド組は【2-3-3-20】複勝率28.6%で、単回収率375%、複回収率262%と穴もよく出る。なんだかんだで同コースの福島民報杯とは繋がりが強く、前走(福島開催の)福島民報杯組トータルで【0-2-2-6】複回収率465%。その連対馬【0-2-1-3】だ。

GⅢ~GⅡ組はエプソムC【2-0-0-19】、目黒記念【0-1-0-12】と東京組がいまひとつ。新潟大賞典組は【1-3-1-11】で、同4着以内なら【1-3-0-3】複勝率57.1%、複回収率142%と信頼できる。

GⅠ組【1-1-1-7】は大阪杯からの直行が【0-0-0-5】と意外に振るわず(しかも5頭中4頭が3番人気以内だったので要注意パターン)、安田記念と天皇賞(春)の合算で【1-1-1-2】だ。

七夕賞2025の参考レース

参考レース① エプソムC

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

トラックバイアス:やや外有利
展開:ハイ
→メイショウチタンが何故か強引にハナを主張するが、もちろん折り合いのつかないシュトラウスが絡んでいってテン3F34.2秒、1000m通過57.3秒のハイペース。外差し有利なレースだったと評価する。

2着ドゥラドーレス【スムーズに伸びるも】
例によってスタートはあまり速くなく、道中は後方のインを追走。4角もそのままインを通し、直線はスムーズに外へ切り替えて伸びてきたが、今日のところは勝ち馬が強すぎた。

参考レース② 新潟大賞典

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

トラックバイアス:外有利
展開:スロー
→内の馬場悪化が著しいコンディションだが、既にジョッキー陣にも織り込まれており、この日は内を空けての競馬ばかり。ペースも上がらず結果的に前が残るレースが多かった。このレースも前後半61.3-59.2のスロー。外前有利な一戦だったと評価する。

1着シリウスコルト【楽逃げ決まる】
スタートから鞍上が手綱をガッチリ抑えたまま、馬自身の前進気勢と他馬が逃げたがらない分でジワっとハナへ。ペースが遅く、脚が十分に溜まった状態で直線に向き、内の伸びない5~6頭分を避けてしっかり伸びた。田中勝春厩舎への転厩を契機にパフォーマンスが上がったのは確かだが、今回に関しては展開面がラクすぎた。あまり過信したくない勝ち方。

11着パラレルヴィジョン【伸びない内を突く】
1枠2番からスローの後方に構え、直線は伸びないインを突いての大敗。展開にもトラックバイアスにも逆行しすぎた。重賞で苦戦続きの近況だが、今回は着順ほど救いがない内容ではない。

14着マテンロウオリオン【距離長そう】
中団追走で直線に向いたが、いざ追い出すと左にモタれ気味で伸びず、ラスト200mは完全に止まった。距離が長そう。

参考レース③ 福島民報杯

トラックバイアス:内有利
展開:ミドル
→この日も福島芝は内有利。ただ、福島コースはインがいい日でも2000mと2600mは比較的外から押し上げられる傾向がある。その点に留意したい。ケイセイセナが後続を少し離した逃げで前後半59.3-60.5。2番手以下はほぼイーブンか。展開による大きな有利不利はなく、内を通った馬がやや恵まれたレースと評価する。

1着シリウスコルト【外を回って押し切る】
折り合いに気を遣いながら道中は5番手を追走。手応えよく前との差を詰めていき、4角は外目を回りながらも押し切った。上々の内容。

2着バラジ【内を捌く】
8枠14番から鞍上が徐々に内へと導いていき、向正面に向いた時点ではやや後方の内ラチ沿いをゲット。4角で下がってくるケイアイサンデラだけパスすると、直線も内目を捌いてしぶとく伸びた。進路取りの有利はあった。OPに上がってからは上がり勝負で分が悪く、福島や中山のようなコースが合う。

7着ダンテスヴュー【力負け】
枠なりに4番手のインを確保し、1周通じてシリウスコルトより2~3頭分の得があった進路取り。それでも直線は最後止まってしまった。OPではやや力が足りない。距離も気持ち長い可能性はある。

14着ショウナンマグマ【後方待機も】
脚質転換を図っているのか、折り合いを崩してまで抑えて後方待機。直線に向いた時点で前も遠かったし、右にモタれっぱなしでまともに追えなかった。ここ1年以上大敗ばかりだが、右回りの1800m、逃げて内ラチ沿いに頼る形ならまだ可能性があるかもしれない。

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