【フローラステークス2025】過去10年のデータ・傾向と参考レース回顧

データルーム

フローラステークス2025の概要

開催日

2025年4月27日(日)

グレード

GⅡ・3歳牝馬

コース

東京芝2000m

概要と歴史

2着以内の馬にオークスへの優先出走権が付与されるトライアル競走。かつては「4歳牝馬特別(オークストライアル)」の名称で行われていたが、2001年馬齢表記の変更に伴って今のレース名になった。

古くはメジロラモーヌやマックスビューティが桜花賞優勝後にここを挟んでオークスへ向かうという、今では考えられないローテで二冠を制覇した。2000年以降だとフローラS組のオークス制覇はレディパステル、サンテミリオン、ユーバーレーベンの3頭で、そのうちフローラSからの連勝はサンテミリオンだけ。フローラS優勝馬はチェッキーノやモズカッチャン、ウインマリリンなど2着止まりのケースが目立つ。

フローラステークス2025の登録馬

登録馬一覧

登録馬21頭

エストゥペンダ
エンジェルブリーズ
エンジェルマーク
カムニャック
グローリーリンク
ゴーソーファー
タイセイプランセス
タガノアビー
ティラトーレ
ドーギッド
ハギノピアチェーレ
ピコローズ
ブラックルビー
ホウオウタイタン
マーゴットレジーナ
マイスターヴェルク
ルクスジニア
ロートホルン
ロジャリーマイン
ロンドボス
ヴァルキリーバース

フローラステークスの基本データ(過去10年)

人気と配当の傾向

1番人気が【1-2-0-7】といまいちで、そのぶん2-5番人気が回収率的に高い。そもそもオッズが割れている年も多く、1番人気の単勝が3倍を切ったのは3回だけ。モズカッチャンが勝った時も12番人気ながら単勝37.2倍とそこまで高い配当ではなかった。

平均馬連配当は1万511円。最高馬連配当は4万1500円(21年クールキャット→スライリー)、最低馬連配当は1120円(15年シングウィズジョイ→ディアマイダーリン)。

枠順と脚質の傾向

ただでさえスタート直後にコーナーがくる東京芝2000mで、昨秋の富士S週以来にAコースを使用する開幕週(※1回東京はDコース使用)。当然、内枠にメリットが大きい。1~3枠が好走率、回収率ともに優秀だ。

また飛び地のように8枠も成績がいい。内枠優勢ではあるが、最初のコーナーめがけて外枠勢がキツく切れ込んでくるため、どうせ外なら他馬の干渉を受けない大外の方がまだマシなのだろう。

脚質的にも開幕週らしく前有利。なお予想と直接は関係しないが、オークスを見据える意味ではここで先行しない方がいい。フローラS組のオークス好走例は過去10年で5頭いるが、ウインマリリン以外の4頭はいずれも当レースで「4角8番手以下から上がり最速」をマークしていた。

前走について

新馬・未勝利からの参戦は【0-2-2-34】。好走4例はいずれも「前走0.2秒差以上で勝った馬」で、その成績は【0-2-2-15】複勝率21.1%、複回収率102%だ。

1勝クラス組は【6-2-3-59】複勝率15.7%。その勝ち馬【5-1-0-15】複勝率28.9%と2着馬【1-1-2-9】複勝率30.8%がよく、3着以下だと【0-0-1-35】と急落する。具体的なレース名を挙げると、君子蘭賞の連対馬が【1-1-2-3】と好成績だ。

OP・重賞組はレースごとに。好走馬を複数出しているのはフラワーC組【2-2-4-13】複勝率38.1%と、クイーンC組【0-2-1-5】同37.5%。この2路線は好走率の高さに加えて複回収率100%超と信頼できる。

掘り下げると、フラワーC組は5着以内が【2-2-3-5】複勝率58.3%、単回収率236%、複回収率163%と優秀。対照的に6着以下は【0-0-1-8】なので、素直に着順通り評価したい。

クイーンC組は5着以内【0-0-1-4】、6着以下【0-2-0-1】と着順の逆転が起こる。漠然とした言い方になるが、結果よりも内容に注目し、400mの距離延長がプラスになりそうな馬を狙うべきだろう。

フローラステークス2025の参考レース

参考レース① フラワーC

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

トラックバイアス:内外フラット
展開:ミドル
→ハードワーカーの逃げで前後半60.1-60.0のほぼイーブンペース。2番手から抜け出した勝ち馬がラスト11.6-11.7でまとめており、後方勢がやや差しにくい展開ではあったが、おおむね能力通りの決着だったと評価する。

3着ゴーソーファーは中団の外目を追走。4角で追い上げていったが、前にいた馬たちが少し外に膨れ気味だったアオりも受け、内から6~7車線目を回らされた。ややもったいない競馬。

6着ハギノピアチェーレは出遅れ、新馬戦とは打って変わって後方になった。4角は内目を狙ったがイマイチ進路がなくて外に切り替え。ラスト100mほどはいい脚を使うも前が遠かった。スタートの失敗が痛恨。

参考レース② クイーンC

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

トラックバイアス:内外フラット
展開:ハイペース
→ロートホルンの逃げで前半3F34.2秒と流れ、その後も11.5-11.5-11.5と全く緩まない高速持続戦になった。差し有利なレースだったと評価する。なお勝ち時計1:32.2は3歳3月以前のマイル戦としては史上最速。レースレベルが非常に高い。

3着エストゥペンダはハイペースに付き合わず後方でじっと脚を溜め、直線は大外からシンプルに追い込んできた。展開が味方した上で前2頭には完敗だった。とはいえその2頭が桜花賞1、4着だし、4着馬コートアリシアンもNZTで3着。強敵相手にこれだけ走れた点は評価したい。

7着ロートホルンはハイペース逃げで最後は失速。エンブロイダリーが強すぎただけでレースとしては差し有利であり、ある程度仕方のない敗戦。相手緩和で見直したい。

8着ティラトーレも先行策で展開不利。メンバーが手薄なところであれば重賞でもチャンスはありそう。

10着ロンドボスはやや出負けして後方待機。エストゥペンダの後ろを狙って進路もスムーズに確保できているが、そこから伸びなかった。完敗。

参考レース③ 君子蘭賞

トラックバイアス:内有利
展開:ミドル~ややスロー
→ルクスジニアが逃げて前後半59.5-58.5のペース。どちらかといえばスロー寄りの流れだった。イン前が恵まれたレースと評価する。

1着ルクスジニアは先手を主張してハナへ。見た目にはガッチリ抑えて後続を引き付けたように見えたが、ラップ的には残り800mから11.7-11.1-11.4とピッチを上げていた。ラストは12.1とやや失速しながらもリードを保って押し切った。勝ち時計1:45.8は同日毎日杯より速く、一定の評価は可能。ただしトラックバイアスに恵まれたし、ラップ構成からして距離延長には不安がある。理想は1600~1800mだろう。

3着マーゴットレジーナはやや出遅れて最後方から。4角を出るまでインで我慢し、直線は右にモタれるのを矯正しながら伸びてきた。同日に同じく北村宏司騎手が乗った毎日杯ファンダムと似たような立ち回りだった。前残りの展開を思えば内容はまずまず濃い。

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