【青葉賞2025】過去10年のデータ・傾向と参考レース回顧

データルーム

青葉賞2025の概要

開催日

2025年4月26日(土)

グレード

GⅡ・3歳

コース

東京芝2400m

概要と歴史

本番と同じ舞台で行われる日本ダービーのトライアル競走。2着までの馬に優先出走権が付与される。

「同舞台のステップレースにもかかわらず、ここからダービーを勝った馬はいない」という有名なジンクスが存在する。2002年シンボリクリスエス、2003年ゼンノロブロイが連続でダービー2着になったほか、2011年ウインバリアシオン、2012年フェノーメノも本番では2着。2017年の優勝馬アドミラブルはダービーで1番人気に推されるものの3着に敗れた。皮肉にもその時勝ったのが藤沢和雄厩舎のレイデオロ。藤沢師はシンボリクリスエスやゼンノロブロイ、ペルーサ、ゴーフォザサミットなどを青葉賞経由で日本ダービーに送り込んで敗れていたが、レイデオロは皐月賞5着からの参戦であった。

今年からJRAでは「GⅠレースと前哨戦の間隔を空ける」という措置をとり、この青葉賞も例年より1週前倒し。開幕週での開催となる。この変更によってジンクスは打破されるのか注目だ。

青葉賞2025の登録馬

登録馬一覧

登録馬13頭

アマキヒ
エネルジコ
ガルダイア
ゲルチュタール
スワローシチー
パッションリッチ
ファイアンクランツ
フィーリウス
ホウオウアートマン
マテンロウバローズ
ヤマニンブークリエ
レッドバンデ
ロードガレリア

青葉賞の基本データ(過去10年)

人気と配当の傾向

1番人気【3-2-3-2】はまずまず安定感があり、勝ち馬は6番人気以内、連対馬は7番人気以内の範囲に収まっている。単勝オッズで言うと30倍以上の馬が【0-0-1-72】とさっぱり振るわない。中上位人気に狙いを定めたい。

平均馬連配当は2590円。最高馬連配当は1万940円(18年ゴーフォザサミット→エタリオウ)、最低馬連配当は560円(23年スキルヴィング→ハーツコンチェルト)。

枠順と脚質の傾向

好走率が高いのは2-5枠あたり。2枠だけ複回収率が100%に届いている。なお単勝オッズ30倍未満に限ると1-5枠が【8-7-6-27】複勝率43.8%、複回収率93%に対し、6-8枠は【2-3-3-29】複勝率21.6%、複回収率52%とハッキリ差が表れる。さらに今年は開幕週に替わるため、例年以上に外枠は減点対象だろう。

ほとんどの馬にとって距離延長ローテとなるこの時期の2400m戦。しかも直線が長い東京とあって、先行するメリットはほぼない。4角6番手以下の方が複勝率、複回収率どちらも高い。外すぎない枠の差し馬が有利だ。

前走について

前走が新馬か未勝利だった馬は【1-0-1-21】。好走2例は前走7馬身差勝ちのプラダリア、5馬身差勝ちのデュアルウィルダーという内訳で、よっぽど強い勝ち方をしてきた馬以外は無視してよさそうだ。

1勝クラス組は【6-6-7-66】複勝率22.4%。その1着馬【6-5-7-29】、2着馬【0-1-0-11】、3着以下【0-0-0-26】と非常に分かりやすい差がついている。距離別で見ると2000m以下の1勝クラス勝ちは【0-0-2-12】に対し、2200m以上で勝ってきた馬は【6-5-5-17】複勝率48.5%と信頼度が高い。

重賞組はレースごとに。といっても特段強調するローテはなく、弥生賞【1-1-0-7】、スプリングS【1-0-0-8】、共同通信杯【0-1-1-5】という具合。重賞4着以内馬に限ると【2-3-1-9】複勝率40.0%と率は上がるが、単回62%、複回64%と妙味はない。

青葉賞2025の参考レース

参考レース① 毎日杯

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

トラックバイアス:やや内有利
展開:スロー
→ガルダイアが逃げて1000m通過60.5秒。レース上がり3Fが33.3秒が出たように、馬場の軽さを考えるとスローぺースの部類だった。イン前にいた馬が恵まれたレースと評価する。

2着ガルダイアは展開と馬場の利があっての逃げ粘り。勝ち馬の強烈な内容に比べると完敗と言わざるを得ない。京成杯の際に折り合いが全くつかず暴走しており、距離が延びるのはよくない。

参考レース② スプリングS

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

トラックバイアス:内外フラット、前残り
展開:ミドル(早仕掛け)
→この日の中山芝は雨の影響が大きく、ペース問わず差しがほとんど届かない馬場。芝は5鞍施行され、馬券に絡んだ15頭中13頭が4角4番手以内だった。このレースは向正面に11.7-11.7を刻む早仕掛けのラップだが、それでも前残り。前にいた馬、道悪適性のある馬が恵まれたレースと評価する。

4着マテンロウバローズは前半こそ好位で運んでいたが、外から動く馬がいたこともあり、徐々にインでポジションを下げながら直線へ。馬場が悪い中で最内を突いて頑張ってはいるが、目立つ脚は使えなかった。

5着スワローシチーはスタート後の一歩目で少しバランスを崩して後方に置かれた。4角は大外を回し、最後はいい脚で差を詰めているが、差しが届かない馬場に泣いた。折り合いに苦労しないのでもう少し距離が延びても対応可能。

参考レース③ すみれS

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

トラックバイアス:内有利
展開:ミドル
→開幕日らしく高速で内が有利な馬場。1000m通過59.5秒と書くと速いように見えるが、後半1000mもちょうど59.5秒なのでイーブンペース。縦の有利不利はなく、内を通った馬が恵まれたと評価する。

3着ファイアンクランツはインの後方を追走していたが、4角で痺れを切らしたように大外から追い上げた。トラックバイアスに逆行しながら、逃げ→イン2での決着に上がり最速でよく食らいついた。力はある。

4着ヤマニンブークリエは終始内ラチ沿いをピッタリ回ってきたが、前3頭から5馬身離された。トラックバイアスの恩恵を受けながらも完敗。

5着ホウオウアートマンは大外枠で終始外目を回る苦しい展開に。着差的に離されすぎた感はあるが、不利な進路取りをした分の見直しは利く。

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