【七夕賞】新潟大賞典で展開不利の2頭が中心 有力馬の調査レポート

中央競馬予想

七夕賞2024 上位人気想定馬の評価

キングズパレス

能力評価:★★★★

得意条件:距離、コース問わずこなす
苦手条件:夏場には良績なし

臨戦過程:新潟大賞典から中8週。間隔が空くのは特に問題ない馬

《寸評》
条件戦突破に思いのほか時間を要したが、3勝クラスでもチャックネイトやシュトルーヴェ、ワープスピードといったのちの重賞好走馬と差のない競馬をしていた。

新潟大賞典は逃げ候補の筆頭だったセルバーグが出遅れたこともあって、前後半61.6-58.5のスローペース。序盤は中団の外目追走でやや行きたがるロスもありながら、直線はしっかり伸びてハナ差の2着まで来た。内容は勝ちに等しい……というより勝ち馬より上と評価していい。

今回のカギは福島替わり。陣営いわく「右回りだとササる」らしいが、中山で再三好走できているので、個人的にコース形態はあまり気にしていない。好勝負になるのでは。

強いて揚げ足をとるなら夏場のレースにほとんど出走した経験がなく、8月の新馬戦は2.1秒差で敗戦。暑さがどう出るか。ダメと断定するほどの根拠にもならないが……。

レッドラディエンス

能力評価:★★★★

得意条件:不明

臨戦過程:メトロポリタンSから中8週。調教はよく動く

《寸評》
藤沢和雄厩舎の定年解散に伴って友道康夫厩舎に移籍。その後は7戦して全て連対と抜群の安定感を見せている。こちらも条件戦時代にドゥレッツァと0.1秒差があったり、リフレーミングに先着していたりと、OPでも通用する下地はある。

ただ、2走前は1000m通過63.6秒という遅すぎるペースを逃げ切ったものであり、前走も少頭数かつメンバーが手薄な中での2着。近走はちょっと恵まれた面もある。福島は一度使って2勝クラス2着。こなせないわけではないが、本質は広いコースがベターだろう。積極的な買い要素には欠ける。

リフレーミング

能力評価:★★★★

得意条件:福島と中山あわせて【3-0-0-0】、レース上がり36.0秒以上で【2-3-1-2】
苦手条件:キレが問われる展開

臨戦過程:新潟大賞典から中8週。休み明けがダメではないが、詰めたときの方が若干成績はいい

《寸評》
最近は追い込み一辺倒の脚質ながら、上がりがかかって差しが届く展開なら堅実に追い込んでくるキャラクター。3走前はやや速いペースに乗じたとはいえ、次走3勝クラスを勝つセレシオン、キングズパレスを撃破。返す刀で福島民報杯も連勝した。

キングズパレスのくだりでも触れた通り、今年の新潟大賞典は3.1秒後傾ラップの逃げ残り。単に展開も向かなかったし、自身にとって苦手な瞬発力勝負にもなってしまった。福島替わりは追い風であり、前が飛ばしてくれれば再浮上する。

ボーンディスウェイ

能力評価:★★★

得意条件:中6週以上で【4-2-1-4】
苦手条件:中5週以下で【0-1-2-6】、ソラ癖あり

臨戦過程:福島民報杯から間隔を空けて中11週。状態面は特に不安なし

《寸評》
3歳時には弥生賞でアスクビクターモア、ドウデュースの3着。その後重賞で賞金が加算できず、2勝クラスから再始動。1800~2000mに限ればそれなりに安定した成績でOPまで上がってきた。

中山金杯はCコース初週のイン前馬場、ややスローを先行する形、ハンデ55キロと諸々条件が整っていた割に4着まで。中山記念は内有利馬場で外々を回された&道悪が合わなかったものだが、福島民報杯はどちらかといえば先行有利の流れで後ろから食われて2着まで。現状はリステッド好走級で、重賞ではやや荷が重い印象を持つ。

とはいえ今回も先行馬が少なく、再度展開が向きそうな予感はある。そのあたりを生かしてどこまでやれるか。

カレンルシェルブル

能力評価:★★

得意条件:レース上がり35.1秒以上で【4-3-3-7】
苦手条件:レース上がり35.0秒以下で【1-0-1-5】。瞬発力不足

臨戦過程:福島民報杯から中11週。特記事項なし

《寸評》
典型的な「消耗戦差し」の馬で、レース上がりがかかるほど着順も相対的に上がる。そういう意味で福島コースは合っていて、実際、昨年の福島記念は1000m通過59.5秒、レース上がり3F36.9秒をしぶとく伸びて3着に好走した。

ただ、裏を返せばあれだけ自身のストライクゾーンにハマった展開でも勝ち切ることができなかった。6歳を迎えて大きな成長も考えにくく、ハンデ57キロとそれなりに背負う。特段の強調材料はない。

アラタ

能力評価:★★★

得意条件:同コースの福島記念で3着2回。舞台は合う

臨戦過程:金鯱賞から中16週。最近は1走ごとに間隔をとりながらのレース起用

《寸評》
重賞勝ちはないがOP特別2勝、重賞で3着が3回。実績上位で福島への適性もある。ただ、さすがに7歳を迎えてピーク時の勢いはない。

3走前オールカマーはさすがに相手が強く、2走前中山金杯は最初のコーナーでひどすぎる不利があった。この2つは仕方ない。しかし金鯱賞はイン有利馬場のハイペースを内ラチ沿いから差して5着まで。今はこのあたりが精いっぱいだろう。

最近はとみに出脚が遅くなり、位置をとって運ぶことができなくなっている。元々そこまで切れる馬ではないので、組み立てが難しい。静観が妥当か。

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