【平安ステークス2025】過去10年のデータ・傾向と参考レース回顧

データルーム

平安ステークス2025の概要

開催日

2025年5月24日(土)

グレード

GⅢ・4歳以上

コース

京都ダ1900m

概要と歴史

1994年に創設された古馬のダート重賞競走。2012年まではフェブラリーSの前哨戦として1月に行われていた(今でいうプロキオンS)が、2013年から5月に移行した。6月に大井で施行される帝王賞のステップレースという側面も持つ。

2019年の勝ち馬チュウワウィザードは次走で帝王賞2着に入り、その後JBCクラシックなどGⅠ級競走を4勝。ドバイWCでも2着に入った。ほかにオメガパフュームやテーオーケインズもGⅠ(JpnⅠ)制覇後にこのレースを優勝しており、中央のダートGⅢとしてはトップクラスに好メンバーが出てくる重賞だ。

平安ステークス2025の登録馬

登録馬一覧

登録馬19頭

アウトレンジ
カンピオーネ
サイモンブーケ
ジューンアヲニヨシ
ジンセイ
スレイマン
ゼットリアン
タイトニット
テーオードレフォン
バハルダール
ブライアンセンス
ペプチドソレイユ
マーブルロック
メイクアリープ
メイショウハリオ
ライオットガール
ルクスフロンティア
レヴォントゥレット
ロードクロンヌ

平安ステークスの基本データ(過去10年)

※「枠順と脚質の傾向」は中京代替の2回を除く

人気と配当の傾向

1番人気は【5-1-0-4】。内訳を見ると、単勝オッズ3倍を切ったケースは【5-1-0-1】で同3.0倍以上だと【0-0-0-3】。人気が割れている年の1番人気はさほど信頼度が高くない。また、3番人気【1-4-4-1】がよく馬券に絡んでいる。

平均馬連配当は4184円。最高馬連配当は2万1830円(19年チュウワウィザード→モズアトラクション)、最低馬連配当は490円(23年グロリアムンディ→ハギノアレグリアス)。

枠順と脚質の傾向

枠順と脚質については中京代替の2回を除き、京都での8回分を参照する。好走率が最も高いのは1枠で単複回収率も100%を超えている。ただ、1-4枠と5-8枠でざっくり半分に割ると複勝率にはほとんど差がなく、後者がわずかながら優勢。大きな有利不利はなさそうだ。

脚質面では前有利。対象とした8戦で4角5番手以内馬が6勝を挙げており、複勝率も同6番手以下の倍以上。前走脚質で見ても、前走時に4角3番手以内だった馬が【6-4-2-34】複回収率115%と黒字圏内に入っている。

前走について

前走が3勝クラスだった馬は【0-0-0-12】で馬券絡みなし。OP・リステッド組は【2-1-2-29】複勝率14.7%に留まるが、ブリリアントS組と仁川S組がそれぞれ複数回穴を開けていて回収率は悪くない。

重賞組はレースごとに。まずフェブラリーS【2-1-1-4】やサウジC【1-0-1-0】、東京大賞典【1-0-0-0】などGⅠ組が圧倒的な好成績を残している。特にフェブラリーSは2桁着順からの巻き返しも当たり前で、強い相手と戦ってきた馬は問答無用でケアしよう。

ダイオライト記念組は【2-1-0-5】で、勝ち馬が【2-1-0-0】、負けた馬が【0-0-0-5】と明快。アンタレスS【1-2-4-45】は単回収率4%、複回収率37%と振るわず、5着以内馬に限っても【1-2-3-19】複勝率24.0%、複回収率68%。致命的に悪いわけではないがパッとしない。

マーチSも【1-2-1-17】複勝率19.0%、複回収率40%と低調。前走でハンデ57キロ以上背負った馬に限ると【1-1-1-6】複回収率81%とやや改善する。とはいえアンタレスSともども、GⅠ組の強さに圧されているのは否めない。

平安ステークス2025の参考レース

参考レース① 川崎記念

レース映像(Youtube、NAR公式チャンネルより)

トラックバイアス:やや外有利
展開:スローペース
→火曜に続いて逃げ受難が続き、8レースの900m戦でも外枠ワンツースリーになるなど(細かい疑問点はあるが)大別すれば外有利の馬場。ライトウォーリアが出遅れ、メイショウフンジンが出ムチを5発入れてハナへ。3F目から13.4-14.8-13.8-13.6-14.2とかなり緩いラップが続いた。2周目向正面でディクテオンがマクり、それに呼応してメイショウハリオも仕掛けて後半4ハロン勝負。ラスト13.0-12.7と前が止まっておらず、後ろから差すのは難しい。外前有利な競馬だったと評価する。ただ、1~3着馬が上がりでも1~3位を占めており、展開だけでは片付けられない差があった。

1着メイショウハリオ【健在示す】
マイルを使ってきたこともあり序盤から行きっぷりよく、中団の外目を追走。ディクテオンのマクリに続くように仕掛け、4コーナーで早くも先頭に立ち、そのまま押し切った。枠もよく、展開もよく、騎乗も見事だった。完璧。戦前書いたように昨年帝王賞と前走フェブラリーSの敗戦は状態面によるもの。デキさえ整っていればこのくらいは走れる。

参考レース② アンタレスS

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

トラックバイアス:やや外有利
展開:ハイペース
→マーブルロックの逃げ。最内枠のサンデーファンデーも揉まれるわけにはいかず、強気に出して先行争いが長引いた。1000m通過60.8秒でラスト12.5-13.0と失速する展開。外差し有利な競馬だったと評価する。

2着タイトニット【恩恵ややあり】
道中は中団の外目を追走。4角は内に入れすぎず、かといって大外を回すこともなくやりすごし、しぶとく脚を伸ばしてきた。馬場と展開の恩恵ややあり。相変わらずズブいが、根気強く追えば最後は伸びてくるタイプ。

10着マーブルロック【展開不利】
ハナに立つまではすんなりだったが、サンデーファンデー、ミッキーファイトについてこられたことでペースが速くなってしまった。展開不利。とはいえ着差は少しつきすぎた感も。

参考レース③ マーチS

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

トラックバイアス:内外フラット
展開:ハイペース
→ピュアキアンが外枠から強固に主張して逃げ。1000m通過60.9秒自体も速いが、向正面でマテンロウスカイが内からハナを奪い、L5から12.2-12.1とシビアなラップが入った。ハイペースかつ早仕掛けで差し有利な展開だったと評価する。

1着ブライアンセンス【しぶとく差し切る】
少しアオり気味のスタートだったが、促して好位の外目へ巻き返す。4角は右にモタれてやや手応え劣勢になりながらも直線はしぶとく盛り返し、ゴール前で粘るマテンロウスカイを捕らえた。2-3着馬に比べると展開の利があった。

3着ロードクロンヌ【2着馬には完敗】
最内枠から主張して先頭に立ちかけるも、外からしつこく競ってきたピュアキアンに譲って2番手へ。手応えよく直線に向いたが、マテンロウスカイとの差がなかなか詰まらず、最後はブライアンセンスにも差された。ハイペースと早仕掛けが厳しかった部分はあるものの、2着馬に対しては斤量2キロ差もあって完敗の一戦。ダート初黒星。ある程度今の立ち位置が見えた。

14着スレイマン【パフォーマンス低下】
好スタートを切って外2を狙って行くが、ピュアキアンがハナにこだわったのもあり外3へ。マテンロウが途中からハナを奪ったことで、3~4角は外4になった。距離ロスと展開の不利があったのは確かだが、直線に向いた時点でもう余力なし。ブリンカー効果が切れてきたのか年齢的なものか、昨年ほどのパフォーマンスが出せていない。

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