ニュージーランドトロフィー2025の概要
開催日
2025年4月12日(土)
グレード
GⅡ・3歳牡牝
コース
中山芝1600m
概要と歴史
NHKマイルCに向けた関東圏のトライアル競走。3着までに優先出走権が付与される。創設当初は東京芝1600mの3歳重賞(当時の名称は「ニュージーランドトロフィー4歳ステークス」)で、開催時期も今のNHKマイルCに近かった。1996年にNHKマイルCが新設されるとその前哨戦に生まれ変わり、距離も1400mに変更。初年度はファビラスラフイン、翌年はシーキングザパール、その翌年はエルコンドルパサーが優勝した。
2000年から現行時期の中山芝1600mに引っ越し。その後は2012年にカレンブラックヒルがいるくらいで、このレースとNHKマイルCの連勝はほぼない。2018年に「アーリントンC」が4月に移設されたことで出走馬を食い合う(というより実質的には食われる)形となり、2019年と2020年はレーティングが低迷。GⅢ降格の「警告」を受ける憂き目に会った。なんとか降格は回避したものの、近年はなかなかメンバーが集まりにくい重賞となっている。
ニュージーランドトロフィー2025の登録馬
登録馬一覧
登録馬15頭
アタラシイカドデニ
アドマイヤズーム
イミグラントソング
コートアリシアン
シュバルツマサムネ
ジェットマグナム
ストレイトトーカー
チョングク
プリティディーヴァ
ベイビーキッス
ミーントゥビー
ミストレス
ムイ
ルージュラナキラ
ルナルーチェット
ニュージーランドトロフィーの基本データ(過去10年)
人気と配当の傾向

ここ10年で1番人気は【0-4-0-6】と未勝利。ただ、続く2番人気は【5-0-2-3】と結果を出している。ほとんどの年で7番人気以下の馬が1頭以上馬券に絡んでおり、6番人気まででの決着は19年(4-3-2番人気決着)と22年(3-1-6番人気)の2回しかなかった。
平均馬連配当は6660円。最高馬連配当は2万9320円(17年ジョーストリクトリ→メイソンジュニア)、最低馬連配当は830円(24年エコロブルーム→ボンドガール)。
枠順と脚質の傾向

枠順は見ての通り2-4枠が絶好調。ざっくり内と外に分けても、1-4枠が単複ともに回収率100%超、5-8枠は単回14%、複回32%と雲泥の差だ。内枠を買いたい。

脚質的にも4角5番手以内の優位が顕著で、前有利といっていいだろう。シンプルなイン前優勢のレース傾向が見られている。
前走について
前走1勝クラス組は【3-3-3-48】複勝率15.8%。その勝ち馬【3-2-2-34】単回31%、複回44%、2着以下【0-1-1-14】複回156%であり、妙味という意味ではむしろ負けた馬の方が狙い目となる。
OP・リステッド組は【1-0-1-15】複勝率11.8%とさらに微妙。ただし、その5着以下馬【0-0-0-11】を除外すればそれなりの数字にはアップする。
重賞組はレース別に見る。出走数が圧倒的に多いのはファルコンS組【2-1-2-22】複勝率18.5%で、その6着以内【2-1-2-4】複勝率55.6%、単回収率737%、複回収率245%がデータ上の理想といえる。同7着以下【0-0-0-18】と明確なボーダーができている。
アーリントンC【1-0-1-5】は現行の施行時期に変わってなくなったパターンなので割愛。シンザン記念【1-1-0-2】は前走連対した2頭がここでも連対したもの。また弥生賞【0-1-1-1】は前走先行して敗れた馬が距離短縮で巻き返した。
ニュージーランドトロフィー2025の参考レース
参考レース① 朝日杯FS
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
トラックバイアス:内から2~3頭目有利
展開:スローペース
→馬場は事前の想定と近く、この日も内から2~3車線目を回ってきた馬が活躍。直線イン突きはダメだが、外すぎてもイマイチだった。道中緩んでスローペースからの2ハロン戦。前に行った馬が恵まれたと評価する。
1着アドマイヤズームは内枠からスタートを決めて2番手。逃げるダイシンラーから少し間合いをとってペースを上げないように運び、直線に向いてから満を持して追い出した。ラスト10.9-11.0で上がり最速、ミュージアムマイルらをむしろ突き放して圧勝。終わってみれば力が違った。強いの一言。
参考レース② クイーンC
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
トラックバイアス:内外フラット
展開:ハイペース
→ロートホルンの逃げで前半3F34.2秒と流れ、その後も11.5-11.5-11.5と全く緩まない高速持続戦になった。差し有利なレースだったと評価する。なお勝ち時計1:32.2は3歳3月以前のマイル戦としては史上最速。レースレベルが非常に高い。
4着コートアリシアンは阪神JFの凡走を受け、今回はメンコを外して出走。課題のスタートを決め中団追走。ペースが流れたことで折り合いもついた。直線は外からスムーズに追うだけだったが、前との差を詰められず、エストゥペンダに差された。新馬戦の爆発的なパフォーマンスからすると伸び悩んでいる印象を受ける。
参考レース③ クロッカスS
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
トラックバイアス:やや内有利
展開:超スロー
→少頭数で前後半36.7-33.6の遅い流れ。前有利で後ろはノーチャンスだった。
3着プリティディーヴァは出遅れ。そこから軽く促すと、ペースが極めて遅かったこともあり道中は折り合いを欠いた。ただ、上がりは33.2秒を使っており、敗因は折り合いどうこうより位置取りと展開に尽きる。前の馬に楽をさせすぎた。
4着ストレイトトーカーも出遅れ。このドスローにもかかわらず残り4F地点では先頭から10馬身以上離れた最後方を追走しており、まるで話になっていない競馬。上がりはメンバー中最速の33.1秒を使うもこの着順が精一杯。馬は頑張ったがこの展開と騎乗ではどうしようもない。