【チャンピオンズC】サンライズジパング、左回りでさらに上昇 有力馬の調査レポート

中央競馬予想

チャンピオンズC2024 上位人気想定馬の評価

レモンポップ

能力評価:★★★★★

得意条件:理想は1600m以下
苦手条件:海外×

臨戦過程:南部杯時点ではトーンが上がらなかったが、なんとか勝利。一度使った上積みは見込める

《寸評》
国内では17戦して連対率100%継続中の王者。1400mでもすんなり先行するスピードがあり、1800mは距離的にギリギリ。とはいえ昨年は大外枠から逃げてウィルソンテソーロに0.2秒差を付けており、馬なりでいければ対応はする。

2走前は2-3着がイグナイター、シャマルのJpnⅠ馬、4着タガノビューティーも後にJBCスプリント勝ちという好メンバーをハイペース先行でねじ伏せ、南部杯は状態面でトーンが上がらない中、フェブラリーS勝ち馬ペプチドナイルを破った。絶好調だった昨年ほどではないにせよ、まだまだ能力も健在と言える。

ただ今年はミトノオーという同型がいる。ほかドゥラエレーデやスレイマン、テーオードレフォン、ペイシャエス、ペプチドナイルなど先行馬が勢ぞろいした。激流に巻き込まれるとスタミナ不安が最後に出る可能性もある。

ウィルソンテソーロ

能力評価:★★★★★

得意条件:好走条件を選ばないオールラウンダー

臨戦過程:コリアC遠征から始動して秋3戦目で中3週。連戦は苦にしないが、長距離輸送続きなのは若干気になる

《寸評》
重賞4勝はいずれも交流重賞。小回りの地方コースを上手に走るが、昨年チャンピオンズC2着の実績があり、中央ダートが合わないわけでもない。フェブラリーSの大敗もテン3F33.9秒のハイペースをやたら果敢に追いかけたのが敗因。本来はマイルも対応するだろう。爆発力は同馬主のウシュバテソーロほどでないが、こちらは弱点が見当たらないオールラウンダー。

帝王賞は外有利馬場の外枠先行で2着。JBCクラシックは圧勝だったが、キングズソードの回避、ウィリアムバローズやノットゥルノの不発もあり、若干上手く行きすぎた部分はある。また美浦所属馬で韓国遠征、佐賀遠征と長距離輸送が2戦続いたのも気になるポイント。有力であることは疑いないが、買い時として好ましいかと言われると微妙。

サンライズジパング

能力評価:★★★★

得意条件:左回り
苦手条件:右回り、軽い芝

臨戦過程:みやこSから中3週で秋4戦目。前走時と変わらず坂路でソフト調整。当週にしっかりやる予定とのこと

《寸評》
2歳時にJBC2歳優駿でフォーエバーヤング相手0.3秒差2着だった馬。その後ホープフルSで3着に入ったこともありダービーまでは芝を使われたが、結果から言えばダート馬だった。芝なら時計のかかる馬場になってくれないとツラい。

不来方賞は鳳雛Sを好時計勝ちしたカシマエスパーダ、レパードS2着馬サトノフェニックスを一蹴。ハイレベル戦・ジャパンダートクラシックは上位から離されたものの3着と善戦した。このレース後、武豊騎手から「右回りだとスピードが落ちる」とのコメント。みやこSは重馬場とはいえ、1000m通過60.3秒、次区間11.9というタフな流れを外からマクっていき、4角ではコーナリングの粗さを見せながらねじ伏せてしまった。この時の2着馬アウトレンジは次走浦和記念を圧勝しており、メンバーレベルもそれなりに高い。この勝ち方はインパクトがある。

今度は得意の左回りに戻り、みやこSよりさらに上の走りが見込める。相手も上がるが楽しみはある。

ペプチドナイル

能力評価:★★★★★

得意条件:ハイペース
苦手条件:砂被り△

臨戦過程:長期休養明けの南部杯を叩いて中6週。順調に良化

《寸評》
昨年は1700~1800mのOP特別を戦っていた馬だが、年初のフェブラリーSはテン33.9秒のハイペースを前受けし、他の先行馬が全滅する中で押し切り。突然の強い競馬でGⅠを獲った。かしわ記念は前を差せず、後ろから差されるやや物足りない内容だったが、南部杯では対レモンポップ0.1秒差。200m延長に不安があるレモンに対し、こちらは2100mまで勝ち鞍がある馬。1800mなら逆転の可能性はある。

ただ、フェブラリーSを勝った後に藤岡佑介騎手が「揉まれたくない馬」と話した通り、競馬の形は選ぶ。中京ダートは砂被りを避けて外々を先行すると不利が大きい。ミトノオー、レモンポップがいる中でどこをとるか。競馬の組み立ては少し難しそう。

ハギノアレグリアス

能力評価:★★★

得意条件:中京【3-1-0-1】

臨戦過程:休み明けのシリウスSを叩いて中8週。引き続き坂路調整で特に問題もなし

《寸評》
屈腱炎での長期離脱もありながら重賞を3勝。中京コースは【3-1-0-1】で、唯一の着外は昨年チャンピオンズC。馬群の外目を回らされたのもあって、6着ならそこまで悲観しなくていい。

しかし今年に入ってからの内容は強調点がない。ダイオライト記念は勝ち馬から1.4秒差、テリオスベルにも3馬身離された3着。アンタレスSはイン3から非常にスムーズな立ち回りをして前を差せず、ミッキーヌチバナに差され3着。前走は59.5キロのハンデを跳ね除けたのはいいが、2着オメガギネスが次走みやこS10着、3着フタイテンロックはその後3勝クラスに戻って8着、5着ロコポルティもみやこS12着など、メンバーレベルが高くなかった。さすがにもう7歳。昨年に比べるとパフォーマンスダウンか。

ヤマニンウルス(除外1番手)

能力評価:★★★★★

苦手条件:砂被り未経験

臨戦過程:プロキオンSから中20週。間隔を空けながら使うのはいつものこと。火曜時点で1頭回避待ち。除外なら名古屋大賞典とのこと

《寸評》
デビュー戦は後の重賞馬ゴライコウを4.3秒千切るという衝撃的かつ意味不明なレベルの圧勝。この時点でGⅠ当確級といっていいくらいのパフォーマンスだったが、脚部に不安があるようで、間隔を空けながら大事に使われてまだ5戦しかしていない(ちなみに調教はずっと坂路で、デビュー以降一度もCWで時計を出していない)。

前走プロキオンSは内有利馬場かつ1000m通過58.6秒の超ハイペース。これを外先行から自ら動いて4角先頭に立ち、そのまま後続を3馬身置き去った。あまりにも強い。

懸念点は2つ。その1、火曜時点で出走順17番手であり、回避がなければそもそも出走できないこと。レースに出走していない馬がGⅠを勝った例は1986年以降のデータで一度もない。その2。こっちは真面目な話で、これまで馬群の中からの競馬をやっていないこと。砂被りの問題もあるし、580キロを超える巨体だけに、窮屈なスペースに入って同じようなパフォーマンスを出せるか。かといって今まで通り大外を回すのも中京コースでは御法度となる。

個人的には大箱かつ実質少頭数になる東京大賞典の方が適鞍だと思うが、いかんせん賞金が足りない。名古屋大賞典を勝てれば来年の帝王賞には出てくるかな。

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