競馬における「上がり」とは、「終盤」または「ゴールから逆算したタイム」という意味です。「上がり3ハロン」という言葉で多く使われ、この場合は「ゴールまでの3ハロン(≒600m)のタイム」を指します。
JRAではレースラップに加えて、各出走馬の「上がり3ハロン」がレース後に発表されます。「上がり最速」という単語は、そのレースの出走メンバー中、最後の3ハロンだけ切り取ったタイムが最も速かったという意味です。終盤で速いスピードを使うのが苦手な馬を「上がりがない」と表現することもあります。
1.2024年の日本ダービーで、勝ったダノンデサイルの上がり3ハロンは33秒5だった。
2.スローペースの上がり勝負になって、瞬発力のない馬は厳しい競馬だった
「上がり3ハロン」は個々の競走馬における「末脚」を示す最重要の指標といえますが、単に速い=強い馬と判断するのは早計です。コースや馬場状態、道中のペース次第で大きく変わりうるからです。
競走馬には得意不得意があり、上がりがかかるスタミナ勝負に強い馬もいれば、その反対もいます。着順と上がりタイムを照合することで、適性の把握にも活用できます。