競馬予想が上手くなりたい人へ 「南関東競馬のススメ」

馬券研究・競馬知識

予想が上達したいなら「南関東競馬」をやれ!

「馬券で楽してお金を儲けたい」「予想が上手くなりたい」

競馬に興味があれば誰しも一度くらいはこう考えたことがあるだろう。かくいうわたしも、馬券を買える年になったときは「もしかしたら秘められた競馬予想の才能が爆発して、左うちわの馬券生活が始まるのでは??」と心躍ったものだが、現実は甘くなかった。

いきなり話は逸れるが、それどころか、どうやらわたしはビギナーズラック的なものにすら恵まれない星のもとに生まれたらしい。誕生日馬券はかすりもしないし、旅行のついでに小倉競輪で買った人生初車券は落車事故でハズレ、友人に連れられて座ったジャグラーは一度もペカらずに2万円を飲み込むだけの機械だった。いわゆる「博才」なるモノが自分にはないのだと知って、それでも馬券で勝つことへの憧れは捨てられないまま残りの人生が進んでいくのである。

それから数年。当時よりはそれなりに競馬への理解を進めた今、この記事に辿り着いた「競馬ビギナー」に上達へのアドバイスを求められたらどう答えるか。その回答の一つが題に掲げた「南関東競馬のススメ」である。

これは単にわたしが南関東競馬を愛してやまないから、というわけではない。競馬予想・馬券の腕を鍛えるという観点で、南関東競馬というのは実によくできた教材であり、環境なのである。今回はその理由について書き連ねていきたいと思う。

なぜ南関東競馬がオススメなのか

・理由1「施行レース数が多い」

理由の一つ目はまず単純に、「予想と答え合わせ」というサイクルの施行数を増やせることにある。

南関東競馬は基本的に月~金の1場5日間開催、1日12レースがワンセット(例外あり)。中央競馬しかやらない人に比べて、単純計算で週60回の実戦経験が増えるのである。

よく「地方騎手の方がJRAの騎手より上手い」と言われる。これが正しいかどうかは別として、その根拠となっているのが実戦に騎乗する機会の多さである。

予想する側の人間だって、これは同じことだろう。もちろん、ただ漠然と予想しているだけでは進歩もないが、競馬を始めたての人と10年20年選手ではやはり実力に違いが出る。そのキャリアの差を早く埋めたいのであれば、とにかく多くのレースを予想し、馬を見て、結果と照合するしかないのだ。

・理由2「特色の異なる4競馬場で構成されている」

理由の2つ目は競馬場のバリエーション。特色の異なる4つの競馬場により、週ごと持ち回りで開催されているため、コースに関する考え方は中央競馬にも応用しやすい。

別に他場をくさすような意図はないが、門別や佐賀、高知、金沢のような1競馬場で開催している地域だと、(移籍馬を除いて)コース替わりという概念そのものが存在しない。園田&姫路、名古屋&笠松などは2場だが、ざっくり言ってしまえばどちらも右の小回りに分類されるコースである。

ところが、南関東4場は異質だ。

まず大井は右の大箱コースで、内回りと外回りを兼備している。それどころか、左回り1650mという条件のレースもわずかながら施行されている。

続いて船橋は左回り、コーナーは「スパイラルカーブ」を採用した大箱寄りのコースで、馬場が重い傾向。川崎は左の小回りでコーナーが急。内外の有利不利がキツいが、直線は300mとやや長め。浦和も左の小回りという点では川崎に似ているが、コーナーは比較的緩く、スピード勝負になりやすい。

それぞれの特徴があるからこそ、「船橋でこういう結果だったから、浦和では……」といった、まさに中央競馬を予想するときと似た発想を身に着けることができるのだ。

・理由3「地方で唯一ラップタイムが公開されている」

3つ目はラップタイムが公開されていること。これがとにかく大きい。地方競馬で1区間ごとのラップタイムを公表しているのは南関4場だけだ(ちなみに、高知も本場モニターなどで表示されているらしいのだが、地方競馬全国協会などのサイトで事後的に確認する手段がないので、便宜上こう書いた)。

ラップがないと、基本も基本、ハイペースだったかスローペースだったかすら分からない。いや、もちろん自分でストップウォッチを使って計測することもできるが、面倒くさくて仕方がない。その点、南関は公表してくれているので余計な手間がなく、心置きなく分析に入ることができる。

ちょっとズレるけど、きょうび予想の大きな材料になるラップタイムすら採ってない競馬場って、馬券を本気で売る気があるの? と個人的には思ってしまいますね。

・理由4「レース映像が無料かつ容易にアクセスできる」

令和の競馬予想、レース映像なくしては語れない。そういう時代が来ている。JRAはグリーンチャンネル、レーシングビュアー等、映像でお金をとるスタイル(最近は変わりつつある)だが、そもそも馬券にだってお金はかかるわけで、それ以外は無料で完結したいところ。

地方競馬はパドック→返し馬→レース→配当などの基本的な映像は「地方競馬ライブ」や「SPAT4」内のライブ映像機能などで無料配信されている。ここはJRAもようやく無料のレースライブを始めたが……。地方に比べて1周遅れと言わざるを得ない。

特に南関東競馬が優れているのは、公式サイトの詳細出馬表内に過去レースのリンクがあり、遷移したレース結果ページに映像再生ボタンもついていること。つまり予想していて、「この馬、前走はどんなレースしてたんだろう」からたったの2クリックで映像にたどり着ける。言葉だとこの感動が伝わらないかもしれないが、数を重ねていくとこの便利さが分かってくるはずだ。

・理由5「公式サイトが超優秀」

これは先ほどの映像の話にも絡んでくるが、南関東競馬の公式サイト(https://www.nankankeiba.com/)は極めて使いやすい。予想に必要な情報は(取材が絡むものを除いて)ほぼ全てここで手に入るし、動作も速く、SPAT4会員(無料)なら騎手やコースのデータまで閲覧可能だ。他にも当日のレース結果を一覧できて傾向を掴みやすかったり、騎手別の騎乗一覧がまとまっていたり、地味ながら嬉しいコンテンツも。かゆい所に手が届く。

あと、さっきから名前が出てくる「SPAT4」は東京都競馬(≒大井)が手掛けている南関東競馬公式の馬券購入サービス。これも使い勝手が素晴らしい。特にPC版の「ライブ投票」はUIがよすぎて感動すら覚える。複数券種の横断が出来たり、資金配分機能があったり。本当に馬券が好きな人が最高に使いやすいものを追求して作ったんだろうな、という愛を感じるデキになっている。

・理由6「ポイント還元がある」

「SPAT4」には「SPAT4プレミアムポイント」という付随するサービスが存在している。これももちろん利用は無料。こちらに登録すると、SPAT4経由での馬券購入額に応じてポイントが付く。

このポイントはグッズ等にも替えられるが、まあ現金に換えられるのが大きい。要するに購入額の0.5%が戻ってくるということ。なんなら、帝王賞や東京大賞典みたいなビッグレースでは「ポイントx倍!」みたいなキャンペーンもやっていて、10~15%が還元されるレースもちらほら存在する。

もちろん個人の購入額によるが、あくまでわたしの規模感だと年に数回は1万円への交換をしている記憶がある。馬券の練習をお得にできるのはありがたい。

まとめ

以上が、競馬予想の上達に南関東競馬をオススメしたい理由となる。というかSPAT4に関しては南関東競馬に限らず地方競馬は全部買えて、投票UIがよく、ポイントもつくので、とりあえず登録しておいて損はないと思う。

ちなみに、もうひとつ補足しておくと南関東競馬の予想は「自分で考える」必要があるのも利点のひとつだと思う。中央の重賞やGⅠなら、誰かの予想や誰かが出してきたデータ、情報に甘えてしまうこともできる。ところが、地方なら専門紙を買わなければ、他人の予想はおろか調教タイムや調教師のコメントすらも手に入らない。戦うために過去走のラップや映像、馬場傾向といったアクセス可能な情報から、とにかく自力で答えを出すことが求められる。(あ……とかいいつつこのブログでは南関東競馬の予想を無料で出してますけどね……。)

これで身に着く「予想脳」は、中央競馬においても、もちろん南関東競馬でも、あなたをきっと助けてくれるだろう。

さて、御託は以上だ。馬券が上手くなりたいそこのあなた、今すぐに南関東競馬をやろう!

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