【中山金杯】能力拮抗、上位勢各馬の強みと弱みは 有力馬の調査レポート

中央競馬予想

中山金杯

エピファニー

能力評価:★★★

得意条件:内回り系の1800~2000m
苦手条件:大箱の瞬発力勝負

臨戦過程:間隔をとりながら使われてきた馬が、今回はキャリア最短の中4週

《寸評》
2走前は鬼のようなハイペースをイン溜めの競馬。恵まれたなかで待望のOP勝ち。正直あまり評価したくない内容だったが、続くチャレンジCは大外進出で0.2秒差4着と善戦。こちらはなかなか見所があった。

急に強くなったというより、OPの東京や新潟外回りに混じると決め手が足りないので、内回り系のコースに変わったのが奏功したという感触。中山芝2000mも条件としては悪くない。問題は完全に初見の鞍上が上手に乗れるかどうか。あと常に若干人気が先行するタイプではある。

マテンロウレオ

能力評価:★★★★

得意条件:内回り系の2000~2200m

臨戦過程:札幌記念→オールカマーは明らかに本来の走りではなかったが、立て直して叩き2戦目

《寸評》
中京代替のきさらぎ賞を勝った馬。好走歴はいずれも内回り系の2000~2200mに集中している。条件は悪くない。

昨年京都記念ではドウデュースの2着だったが、開幕週のイン有利馬場で大外からひとひねりの勝ち馬と、対照的にインで完璧に立ち回ったこちらで実力差は感じる内容だった。チャレンジCは直線ちょっと捌くのに手間取りながらの5着。内容はエピファニーよりやや上と評価したいが、斤量1.5キロ差でそれは相殺される。抜けた存在ではない。が、枠順次第で重い印もある1頭。

マイネルクリソーラ

能力評価:★★★

得意条件:やや時計のかかる馬場?

臨戦過程:長期の休みをとらないラフィアン的使われ方。もっとも、ローテでパフォーマンスが特段変わるわけでもない馬

《寸評》
条件戦時代は東京で上がり33秒台前半を出しての差しこぼしが多々あった。北海道シリーズに参戦して2勝クラスを突破すると、WASJで外差し馬場と展開を利して3勝クラスを勝った。ちょっと時計のかかる馬場が合うのかもしれない。

OP入り初戦のオクトーバーSは上がり33.0秒を使っての1.0秒差負け。ペースのひどい読み違え。参考外。アンドロメダSはインの経済コースを使うも斤量3キロのハンデをもらったディープモンスター相手に0.3秒差完敗の2着。ディープモンスター自身が重賞だとやや荷が重い感じなので、そこを物差しにするとGⅢではやや劣勢くらいか。あと、差しに脚質転換しつつあるのも悪い意味で気になる材料。Cコース替わりかつスロー濃厚の多頭数ですからね。

ゴールデンハインド

能力評価:★★

得意条件:不明

臨戦過程:オークス11着ののち骨折が判明し、休み明けの一戦

《寸評》
フローラSは好枠を利した外連味のない逃げで重賞制覇。時計はいいが、マイルに転じた2着ソーダズリング以外はほとんどまだ2勝クラス以下にとどまっており、メンバーレベルは怪しい。にもかかわらずGⅡ勝ち馬なので(世代牝馬限定は考慮されているけど)4歳牝馬54キロ=5歳以上牡馬57キロ相当とハンデはやや厳しい。故障明けでもあり、色々クリアすべき壁はある。

ただ、前記した通りCコース替わりかつスロー濃厚の多頭数戦。距離がもたないであろうホウオウアマゾン以外、逃げ先行馬がほとんどいない構成。その利で残ってしまう可能性はある。展開を重視するならマーク必須だろう。

リカンカブール

能力評価:★★★

得意条件:内回り系コース、持続力勝負

臨戦過程:半年ぶりの実戦となった西宮Sを勝って中8週→中4週での参戦

《寸評》
3歳時は京都新聞杯4着、神戸新聞杯6着と善戦。どちらも差し有利の競馬を前で力尽きたものであり、着順以上には評価できる。西宮Sはどハイペースをイン後方溜めでハマった。チャレンジCは後方から大外を回しての0.5秒差。エピファニーやマテンロウレオともほとんど差がない。

しかし好走した5戦はいずれも後半4Fに11.6以下の区間がない消耗戦。裏を返せば直線スピードを問う競馬での実績がないということ。中山金杯はいくら中山コースとはいえ、さすがに重賞だけあってL3かL2に11.4くらいは出ることが多い。以前のように前で受けてくるならチャンスはありそうだが……。

ボーンディスウェイ

能力評価:★★★

得意条件:対格上戦?

臨戦過程:3勝クラスを勝って中3週。特筆点なし

《寸評》
3歳時に弥生賞でアスクビクターモア、ドウデュースと0.1秒差で走った馬。その後は条件戦に回ったが、不運というか上手く乗られていないというか、スローを後方から行って差し遅れたり、逆にハイペースを先行したり、詰まったり。出世は遅れたが、力負けを感じるものはあまりなかった。

前走は早め先頭から(ソラ癖のある)デコラシオンに並ばれるも、また差し返して辛勝。相手に併せて走ってしまうフシがあり、こういう馬は対格上でこそ普段以上の力を出してくる。ハンデの利も含め、狙うなら昇級初戦こそだと思う。ちなみにマイネルクリソーラとは条件戦で3度戦って2勝1敗。

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