根岸ステークス2025の概要
開催日
2025年2月2日
グレード
GⅢ・4歳以上
コース
東京ダ1400m
概要と歴史
1着馬にフェブラリーSへの優先出走権が付与される前哨戦。レース名の「根岸」は江戸時代末期に開設された競馬場(現在の横浜市)で、いわゆる「鹿鳴館外交」の一端を担った。
2000年までは秋の1200m戦として施行され(ブロードアピールの“アレ”も11月)、2001年から現行の条件に変更された。ノボトゥルー、メイショウボーラー、モーニン、ノンコノユメ、モズアスコット、レモンポップの6頭がここから連勝でフェブラリーSも制しており、本番への直結度もそれなりに高いレースである。
根岸ステークス2025の登録馬
登録馬一覧
登録23頭
アルファマム
アームズレイン
エイシンスポッター
クロジシジョー
コスタノヴァ
サトノルフィアン
サンライズフレイム
ショウナンライシン
スズカコテキタイ
スレイマン
タイセイサムソン
タガノビューティー
ドンフランキー
ナスティウェザー
ナチュラルハイ
バトゥーキ
バトルクライ
バルサムノート
フリームファクシ
ペリエール
ベルダーイメル
メイショウテンスイ
ロードフォンス
根岸ステークスの基本データ(過去10年)
人気と配当の傾向
1番人気が6勝2着2回という堅いレースで、6番人気【2-2-0-6】までがひとつのライン。7番人気以下【0-1-3-93】と人気薄の好走例は限られる。ちなみに7番人気以下で馬券に絡んだ4頭はいずれも8歳牡馬、うち3頭は左回りのダート重賞勝ち馬だった。
馬連平均配当は1866円。最高配当は5370円(21年レッドルゼル→ワンダーリーデル)、最低配当は390円(23年レモンポップ→ギルデッドミラー)。
枠順と脚質の傾向
前記した通り堅い決着が多く、そのため全体的に回収率は低く出ている。複勝率ベースだと1-4枠の方が数%高い。強いて言うなら内有利だが、決め手になるほどの差ではない。
ダートの短距離戦ながら、前に行った馬の方が好走率も回収率も悪いという稀有な現象が起きている。これが根岸S最大の特徴といっても過言ではない。
6番人気以内の馬に限ると、4角5番手以内【4-4-0-15】複勝率34.8%、複回収率63%に対し、同6番手以下【6-5-7-19】複勝率48.6%、複回収率100%。人気の差し馬を狙うのが基本だ。
前走について
前走3勝クラス組が【1-0-0-4】、勝ったのは昨年のエンペラーワケア。OP・リステッド組は【0-5-6-53】と馬券には絡むが勝ち切れていない。つまり10年のうち9勝は「前走重賞組」が挙げていることになる。
交流を含む「前走重賞組」は【9-5-4-66】。レースごとに分けると武蔵野S組【3-2-1-8】複勝率42.9%、複回収率165%が頼もしい。チャンピオンズCは【2-1-3-9】複勝率40.0%、複回105%。9着以内なら【2-1-3-4】とさらに信頼度が増す。
イマイチなのがカペラS【2-1-0-18】と兵庫GT【1-0-0-13】。カペラSの3着以下は【0-0-0-15】、兵庫GTの2着以下は【0-0-0-9】と馬券に絡めていない。
根岸ステークス2025の参考レース
参考レース① 武蔵野S
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
トラックバイアスはフラットかやや外伸びくらい。ドルチェモアが行ってとにかくペースが速く、前後半33.8-37.1。シンプルな外差し有利の競馬だったと評価する。
3着ペリエールは中団待機から直線はスムーズに外へ持ち出し、仕掛けもワンテンポ待って上手に乗られた。現状のベストは出したが勝ち馬が強かった。
13着メイショウテンスイは先頭から3馬身ほど離れた2番手を追走していたが、それでも前半3Fは推定34秒台中盤でペースが速かった。とはいえ2.7秒も離され、評価できるポイントはない。そもそも冬はあまり走らないタイプでもある。
参考レース② カペラS
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
もともとハイペースになりやすいレースだが、今年は前後半32.5-37.6で例年以上に苛烈なペースだった。中山ダ1200mでこういう展開になると外追走勢も脚を削がれるため、イン溜めの差しが有利になる。
2着クロジシジョーは縦長になった馬群の中団で脚を溜め、距離ロスを抑えながら直線だけ外に出して追い込んだ。展開は向いた。3歳端午S以来の1400mがどうかだが、脚質的にある程度は対応してくるだろう。
12着スズカコテキタイはハイペースの後方で追走に苦労した。直線も目立つ伸びはなく、内容的な見所はない。ただ、今の追走力なら1400mに替わるのがプラスに出る可能性はある。
参考レース③ JBCスプリント
レース映像(Youtube、NAR公式チャンネルより)
佐賀競馬場らしく基本的には外が伸びるトラックバイアス。前後半36.2-38.0(※訂正後の発表)で平均~やや速いくらいの流れだが、上位には差し馬が台頭した。
1着タガノビューティーは中団待機から向正面で強気に動き、そのまま外からマクり気味に押し切った。以前は大箱向きの追い込み馬というキャラクターだったが、最近は意外と小回りもこなしている。むしろ、東京の速すぎる上がりに対応できなくなってきた可能性に注意したい。