2025年1月19日(日)
GⅢ・3歳
中山芝2000m
皐月賞と同じ舞台・中山芝2000mで行われる3歳の重賞レース。第1回から長らく中山か東京を舞台とする芝1600m戦として行われてきたが、1999年から現行の距離に変更された。
前月にホープフルS(かつてはラジオNIKKEI杯2歳S)があり、皐月賞まで直行するには遠く、トライアルを挟むには短い微妙な間隔もあってイマイチ需要の伸びないレースだったが、昨今の「本番まで間隔を空けるローテ」の隆盛に伴い再評価されつつある。23年の勝ち馬ソールオリエンスは皐月賞を勝ち、24年は勝ち馬ダノンデサイルが日本ダービー制覇、2着アーバンシックが菊花賞馬になった。
登録15頭(フルゲート18頭)
インターポーザー
ガルダイア
キングノジョー
ゲルチュタール
コスモストーム
シマサンブラック
センツブラッド
タイセイリコルド
ドラゴンブースト
ニシノエージェント
パーティハーン
パッションリッチ
マイネルゼウス
マテンロウムーブ
ミニトランザット
1番人気は3勝。2番人気は1勝止まりだが6度の馬券絡みがあり、1-2番人気の共倒れは1回(22年)しかない。以下3-7番人気までまんべんなく勝ち馬が出ている。特に5-7番人気【4-3-5-18】複勝率40.0%、単回収率189%、複回収率140%がホットで、中穴の台頭に注意が必要。
馬連の平均配当は4557円。最低配当は780円(18年ジェネラーレウーノ→コズミックフォース)で、最高配当は7460円(16年プロフェット→ケルフロイデ)。
12月からの連続開催のほぼ最終盤に位置するレースながら、枠順別成績はやや内枠がベター。1-4枠と5-8枠で比べると前者の方が複勝率ベースで9%ほど、複回収率は40%ほど高くなっている。
脚質は4角6番手以下からの馬券絡みも14頭おり、そこまで極端な傾向がない。スローペースでも差し決着になるケースが見られ、ペースより馬場傾向に依存する模様。
前走で新馬を勝ったばかりの馬が【4-1-2-14】と活躍。うち7番人気以内なら【4-1-2-6】単回収率244%、複回収率137%までアップする。経験値の浅さは問題にならない。
未勝利戦を勝った直後の馬は【0-4-2-26】で出走数は多いが勝ち星がない。
1勝クラスから参戦する馬は前走4着以内【3-2-4-14】と5着以下【0-0-0-14】で明暗がはっきり分かれる。
重賞から転戦する馬は「右回り1周2000m」の京都2歳S【1-1-0-3】、ホープフルS【1-1-12-11】と悪くないが、それ以外は【0-0-0-20】。マイルからの延長、あるいは東スポ杯組は全滅している。
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
Dコース初週でだいたい内から2~3頭目を通った馬の活躍が目立った日。直線イン突きだけは不発だったが、外を回った馬もイマイチだった。ペースは道中緩んでラスト2F10.9-11.0。後方勢はノーチャンス。
7着ドラゴンブーストはやや出遅れ。外枠を利して向正面で徐々にポジションを上げていき、4角4番手で直線へ。そこから伸びずバテずで流れ込んだ。外を回りすぎた感はあるが、それを差し引いても特段いい内容とはいえない。
8着コスモストームは初芝。好位のイン、ちょうど勝ち馬の背後で進めたが、4角のペースアップでやや遅れて直線はジリジリと流れ込むだけになった。瞬発力勝負が合わなかった。
12月開催の開幕日で馬場は速かったが、内外はフラット~やや内有利くらいで致命的なバイアスはなし。前後半59.4-59.4の締まった流れで内枠差し勢の決着となった。勝ち時計1:58.8は2歳レコード。
2着ゲルチュタールはインの中団で待機。4角から激しく手を動かして進出したが、初の右回りも影響したか少し膨れてしまった。その内をヴィンセンシオに捌かれてのハナ差負け。勝ちに等しい内容といっていい。
4着パッションリッチはゲートで半歩遅れたところを外からカットされて後方に。ゲルチュタールとは対照的に4角も外を回さず脚を温存したが、それでも直線は突き放された。
デイリー杯2歳Sの当日、芝2000m戦。馬場は見た目の割にインが生きていた。
1着パーティハーンは前後半62.7-58.3のスローペースで逃げ切り5馬身差勝ち。展開が楽だったのは確かだが、それでも後半1000m58.3秒は翌日同コースの黄菊賞(勝ち馬ミュージアムマイルは次走朝日杯2着)と同じ。クラスが上がっても楽しみはある。