ラジオNIKKEI賞2025の概要
開催日
2025年6月29日(日)
グレード
GⅢ・3歳
コース
福島芝1800m
概要と歴史
福島競馬の開幕週に行われる3歳重賞。世代限定のJRA重賞では唯一のハンデ戦となる。
歴史は長く、1952年に「中山4歳ステークス」として創設。その後「日本短波賞」時代の1977年にはマルゼンスキーが優勝した。1979年に「ラジオたんぱ賞」へ改称され、2006年から現名称。条件が条件だけにバリバリのGⅠ級を輩出することは少ないが、優勝馬からはアンビシャスやバビット、エルトンバローズなど古馬GⅢ~GⅡ戦線を賑わせる存在がしばしば登場する。
ラジオNIKKEI賞2025の登録馬
登録馬一覧
登録馬14頭
アタラシイカドデニ
インパクトシー
エーオーキング
エキサイトバイオ
ショウナンマクベス
スナークピカソ
センツブラッド
チョングク
トレサフィール
バズアップビート
ビーオンザカバー
フクノブルーレイク
モティスフォント
レーヴブリリアント
ラジオNIKKEI賞の基本データ(過去10年)
※出典:TARGET frontier JV
人気と配当の傾向

ハンデ戦である上に開幕週でトラックバイアスがキツいことも相まって、人気馬も決して安泰とはいえない。1番人気【2-1-1-6】はやや低調で、直近8年だと【0-1-1-6】。2023年には単勝1.9倍のレーベンスティールが3着に敗れた。その分、4~9番人気あたりが好成績となっている。
平均馬連配当は5297円。最高馬連配当は1万1530円(21年ヴァイスメテオール→ワールドリバイバル)、最低馬連配当は830円(18年メイショウテッコン→フィエールマン)。
枠順と脚質の傾向

枠順の傾向はハッキリと内枠有利。勝ち馬は10頭中7頭が1~3枠。1枠は【3-2-2-8】複勝率46.7%、単複回収率も100%を軽々と超えており、とにかく内枠を買いたいレースだ。

脚質的にも前有利。特に逃げた馬は【1-2-3-4】複勝率60.0%、単回収率202%、複回収率278%であり「とにかくイン前狙い」が合言葉になる。また「前走で逃げていた馬」も【3-4-4-16】複勝率40.7%、単回116%、複回179%。内枠、前に行けそうな馬を買おう。
前走について
1勝クラス組は【3-4-5-45】。ちなみに、3歳1勝クラス【3-3-4-30】と3歳以上1勝クラス【0-1-1-15】でやや差がついている。前項と重なるが、前走逃げて1着なら【1-3-2-8】複勝率42.9%、単回144%、複回177%となる。
2勝クラス組は【0-0-1-3】で、唯一の好走はロードリベラル(前走は東京芝1600mで9着)だった。
OP・リステッド組は【6-2-1-22】複勝率29.0%。好走9頭はプリンシパルS【3-1-1-6】と白百合S【3-1-0-12】に集中している。プリンシパルS組は着順不問(10着以下でも【0-1-1-1】)だが、白百合Sからの連対4頭はいずれも前走3着以内だった。
重賞組【1-4-3-40】は全体的に低回収率だが、そのうちGⅠ組【0-4-2-16】は複回収率119%。19年9番人気2着マイネルサーパス(ダービー11着)や21年11番人気2着ワールドリバイバル(皐月賞12着)、昨年4番人気2着シリウスコルト(皐月賞14着)などの例があるように、クラシックで大敗してきた馬が相手緩和で息を吹き返す。
ラジオNIKKEI賞2025の参考レース
参考レース① 皐月賞
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
トラックバイアス:やや内有利、高速
展開:ミドル、早仕掛け
→馬場は前日に続いて高速、外を回った馬に厳しいバイアス。1000m通過59.3秒はミドルか遅めの部類だが、ファウストラーゼンがマクって(向かい風のはずの)残り1000mから11.4-11.5を踏んだ。早仕掛けで先に動いた馬ほどキツい展開になった。内目で脚を溜めた差し馬が有利なレースだったと評価する。
16着フクノブルーレイク【初角不利】
初角でエリキングとマスカレードボールの応酬に巻き込まれた。GⅠだと厳しいが、もっと相手が手頃なレースなら見直せる。
参考レース② 白百合S
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
トラックバイアス:外有利
展開:ハイ
→前日は内外なんでもアリの混沌とした馬場だったが、この日はシンプルに外へ振り切れた。1000m通過57.9秒のハイペースであり、外差し有利な競馬だったと評価する。
2着センツブラッド【内容よく】
道中はハイペースで飛ばす先行集団を見るように4~5番手を追走。直線は馬場のいい外へ振りながら脚を伸ばし、ゴール寸前まで先頭をキープしていたが、ラストの上げ下げでアタマ差だけ捕まった。1,3,4着に追い込み台頭の展開を思えば、この馬の内容が一歩リードしている。
3着バズアップビート【展開向く】
ゲートはやや右にヨレ気味で出負け。後方外で折り合いに専念し、直線は大外から鋭く追い込むもアタマ+ハナだけ届かなかった。直線入り口で進路取りに少し手間取る場面はあったが、このペースと馬場なら全体的には展開が向いた側。過度な評価はできない。
6着スナークピカソ【ペース速すぎた】
1000m通過57秒台の速い流れで逃げを打ち、直線は外に持ち出しながら粘り込みを図ったが、さすがに展開が厳しかった。テンのスピードは見せており、OP好走歴のない1勝馬ゆえにハンデも恵まれるだろう。いかにもラジオNIKKEI賞向きのプロフィール。
9着アタラシイカドデニ【大きくバテる】
最内枠から内目を先行。展開がキツく、直線は伸びないインに入ったのもあるが、それにしてもラストはバタバタになった。距離は1600mまでで、OPだと現状は力も足りない。