シルクロードS
ルガル
能力評価:★★★★
得意条件:不良馬場で圧勝歴あり。タフ馬場は大丈夫
臨戦過程:京阪杯から中8週空けての一戦
《寸評》
当初はダートを使われていたが、芝に転向してから【1-3-1-1】の好成績。スワンSはのちの京阪杯勝ち馬や阪神C1、2着馬など例年以上にハイレベルな一戦だったが、そこで出遅れから小差4着まで追い込んだ。もう重賞は手に届くところまで来ている。
京阪杯との違いはハンデで相対的にやや不利になること、馬場がかなりタフになっていること。ただ、馬場に関しては1400mの不良馬場で圧勝した戦歴からポジティブに作用するはず。高評価を与えたい。
アグリ
能力評価:★★★★★
苦手条件:1200mはイマイチ。ただ今の馬場なら?
臨戦過程:馬体の重さが指摘されていた阪神Cを叩いて中4週。良化見込める
《寸評》
これまでの戦績は1400~1600m【4-1-3-0】に対し、1200m【0-1-0-4】。もちろんベストは1400m。ただ、セントウルSは開幕週の高速馬場で追走に苦労しながらも、上がり32.4秒を使って2着というインパクト大の内容だった。今のややスタミナ指向の馬場であればこなすと思う。
外枠だった阪神Cはルメールが内からスルスル捌く神がかり的な乗り方を披露するも3着止まり。馬体重+10キロで、レース後は「少し重かった」とのコメントも出ていた。そこを叩いた分の良化はもちろんあるだろう。個人的には58.5キロかなと思っていたので、ハンデもややお得。
エターナルタイム
能力評価:★★★
得意条件:軽い馬場の瞬発力勝負
臨戦過程:中13週。間隔をとりながらのローテはいつも通り。今回は初の1200m、初の右回り
《寸評》
デビュー以来、レース上がり34.2秒以下で【4-0-0-0】、同34.6秒以上で【0-1-1-2】と極端な戦績。スタミナを問う流れより、軽い馬場での瞬発力勝負が合う。もっともこれは1400m以上での話であり、1200mならハイペースでも平気という可能性はある。
富士Sは外差し馬場で内目を先行しての6着。まずまず強い内容だった。東京新聞杯なら買うつもりだったんだが……。距離と初の右回りに対応できるかが気になるところ。いい意味でも悪い意味でも未知数。
バースクライ
能力評価:★★
得意条件:1200m転向後は負けなし
臨戦過程:ラピスラズリSと同日の3勝クラスを使って中7週
《寸評》
昨秋から1200mに路線を変えると3連勝。南総Sは同日メイン・ラピスラズリSより0.6秒速い勝ち時計だった。ただしペース差があったし、この馬自身は4角まで最内を通って直線もキレイに進路を確保できた。いわば「上手く行った勝ち方」ではあった。
阪神での2走前も他の人気馬2頭に比べて内をロスなく回り、直線入り口で完璧な進路確保。連勝といっても実力差でねじ伏せてきたわけではない。シンプルに重賞の壁があると見ている。
オタルエバー
能力評価:★★
得意条件:不明
臨戦過程:3歳6月以降は1年の休養を挟んだが、復帰後は順調に使われて今回も中7週
《寸評》
ラピスラズリSは11頭の少頭数戦で前後半33.9-33.9、リステッドの1200mとしてはスローペースの部類だった。前記の通りタイムは同日の3勝クラスより0.6秒も遅く、4角3番手から展開を味方につけての勝利は株が上がるものではない。この組は3着馬以下の6頭が既に次走を迎えたが、1頭も馬券に絡めていない。レースレベルに疑問が残る。
それでいてリステッド勝ちの実績からハンデ57キロ。GⅠでも好勝負できるレベルのアグリとたった1キロしか差がもらえない。厳しいのでは。
メイショウソラフネ
能力評価:★★
得意条件:道悪で圧勝歴あり。連戦OK
臨戦過程:昨秋9~10月で4連戦ののち、ひと休み挟んで淀短距離Sから中1週
《寸評》
2走前スワンSでルガルと対戦し0.7秒差とやや水を開けられた。前提としてちょっと相手関係は厳しい。淀短距離Sは好発からインに潜ってジリジリと脚を伸ばし2着。上手に運んだうえで京阪杯5着馬ビッグシーザーに敗れている。
かつては1400mの重馬場で1勝クラスを圧勝しており、1200mならちょっと時計のかかる馬場が欲しいタイプ。今の京都芝はマッチするが、それは前走も同じこと。相手強化であえて買う強調材料は欠く。