新潟2歳ステークス2025の概要
開催日
2025年8月24日(日)
グレード
GⅢ・2歳
コース
新潟芝1600m
概要と歴史
JRAで行われる世代最初のマイル重賞。1981年に芝1200mの「新潟3歳S」として創設され、1997年から1400m、2002年から現行の距離へと変更された。
直線が長く、紛れにくいコースということもあり、早期デビューの有力マイラーが目標にするケースが多い。2013年はのちの桜花賞馬ハープスターと皐月賞馬イスラボニータがワンツーを果たしたほか、2021年の勝ち馬セリフォスは3歳でマイルCSを、2023年の勝ち馬アスコリピチェーノは阪神JFを制した。
新潟2歳ステークス2025の登録馬
登録馬一覧
登録馬11頭
サノノグレーター
サンアントワーヌ
タイセイフレッサ
タイセイボーグ
ヒルデグリム
フェスティバルヒル
フォトンゲイザー
メーゼ
リアライズシリウス
リネンタイリン
ロット
新潟2歳ステークスの基本データ(過去10年)
※出典:TARGET frontier JV
人気と配当の傾向

直線が長いコースのワンターンマイル戦ということもあって、基本的に人気馬がそうそう崩れない。1~3番人気で8勝を占め、単勝回収率114%、複勝回収率102%と黒字になっている。
昨年は6番人気(単勝11.7倍)のトータルクラリティが優勝したものの、基本的に人気薄は苦戦傾向。単勝15倍以上だと【0-2-3-70】とほぼ出番がない。
平均馬連配当は4269円。最高馬連配当は1万6310円(23年アスコリピチェーノ→ショウナンマヌエラ)、最低馬連配当は540円(18年ケイデンスコール→アンブロークン)。
枠順と脚質の傾向

内を通るメリットが少ない新潟マイルのコース形態、夏の開催終盤に行われることもあり、外枠が有利。5~8枠が7勝、2着10回と連対馬の大半を占める。回収率ベースで見ても1~4枠は単18%、複32%と悲惨な数字だ。

一方、脚質には大きな有利不利がない。4角5番手以内の馬が複勝率26.3%、6番手以下が同20.0%なので、位置取りはさほど気にする必要がないだろう。
前走について
この時期の2歳重賞なので、出走馬のほとんどは新馬からの直行組と未勝利組で占められる。
新馬組は【7-6-8-60】複勝率25.9%。東京や中京、新潟など左回りを経験してきた馬の好走率が高い(ただし回収率も伴うのは中京組【3-2-0-9】複勝率35.7%、単回130%、複回130%だけ)。前走が右回りだった馬は【1-0-3-21】複勝率16.0%に留まっている。また、距離延長組は【2-1-1-32】同11.1%、複勝回収率30%と振るわない。
前走未勝利組は【3-4-1-27】複勝率22.9%。1戦1勝馬と実は好走率が大差なく、こちらも侮れない。馬券に絡んだ8頭のうち6頭は前走が左回りで、残る2頭は福島組だがその前に新馬戦で東京コースを経験していた。やはり左回りの経験が重要と言えそうだ。
前走がオープン特別だった馬は【0-0-0-14】。大半はダリア賞組だが、見事に全滅している。前走重賞組は【0-0-1-0】で、出走自体8番人気3着のマコトルーメンしかいない。同馬は函館2歳S5着からの参戦だった。
最後にクラスを問わないデータとして、この10年間で好走した30頭のうち、実に29頭が「前走上がり2位以内」だった。新潟外回りの長い直線で、当然末脚の重要度は高い。
新潟2歳ステークス2025の参考レース
参考レース① 2歳新馬(6月22日・東京芝1600m)
1着サノノグレーター【好タイムで勝利】
序盤はダッシュが付かずに後方から。直線は外から鋭く伸び、上がり最速で豪快に差し切った。勝ち時計1:34.6、上がり33.9秒どちらもこの時期としては非常に優秀。2歳6月の東京マイル新馬を「1:34.9以下」かつ「上がり33秒台」で勝ったのはグランアレグリア、ボンドガールに次ぐ3例目だった。重賞でも通用するだろう。
参考レース② 2歳新馬(6月22日・阪神芝1600m)
1着フェスティバルヒル【時計は平凡】
スタートでやや出遅れたが、少頭数の外枠だったこともあってリカバーが利いて外目4~5番手を追走。直線は外から先頭に押し切った。及第点の勝ち方だが、良血ゆえの前評判に比べるとインパクトはそこまで感じなかった。先頭に立つまでの手応えがよかったわりにそこから後続を離し切れなかったし、勝ち時計1:37.2も同日3歳未勝利で1:33.8が出た馬場を考慮すると速くない。
参考レース③ 2歳新馬(6月15日・東京芝1600m)
1着リアライズシリウス【逃げて圧勝】
若干伸びあがるようなスタートだったが、二の脚はすぐについて先頭へ。手応え十分に直線へ向かうと、他馬の脚が鈍るのを尻目に突き放して7馬身差の圧勝だった。
勝ち時計1:35.7はこの時期の東京マイル新馬としてはまずまずの高水準。しかもこの日は稍重馬場で、直前の3歳未勝利・芝1400m戦が1:23.6を要するなど時計がかかっていた。今後が楽しみになる勝ち方。