スプリングステークス2025の概要
開催日
2025年3月16日(日)
グレード
GⅡ・3歳牡牝
コース
中山芝1800m
概要と歴史
3着までに皐月賞の優先出走権が付与されるトライアル競走。かつては弥生賞と並ぶ主要ステップのひとつで、ナリタブライアン、ネオユニヴァース、オルフェーヴル、ロゴタイプなどの皐月賞馬を輩出していた。
ただ、近年は本番まで間隔を空けるローテが是とされるようになり、このレースの存在感は年々低下している。過去10年でスプリングS組の皐月賞成績は【1-1-2-32】(勝利は18年エポカドーロ)と低調で、21年以降は【0-0-0-15】である。今年から開催が1週早まって本番まで中4週となる。これが状況を打開するか注視したい。なお、一連の騒動による影響で今年は「フジテレビ賞」の冠が外される。
スプリングステークス2025の登録馬
登録馬一覧
登録馬12頭
キングスコール
クモヒトツナイ
ジェットマグナム
スナークピカソ
スワローシチー
ダノンセンチュリー
ニホンピロデヴィン
ピコチャンブラック
フクノブルーレイク
マテンロウバローズ
レーヴブリリアント
ローレルオーブ
スプリングステークスの基本データ(過去10年)
人気と配当の傾向

1番人気が2勝止まり、2-4番人気も各1勝と上位人気勢の信頼度はあまり高くない。その下の5-6番人気が【4-1-3-12】と好調で、17年以降はいずれの年も6番人気以下の馬が馬券に絡んでいる。
平均馬連配当は3651円。最高配当は1万0290円(19年エメラルファイト→ファンタジスト)、最低配当は680円(18年ステルヴィオ→エポカドーロ)。
枠順と脚質の傾向

1枠【3-1-1-7】複勝率41.7%がアタマひとつ抜けた数字。開幕週で行われる中山記念ほどではないが、中山芝1800mのコース形態上、やはり内枠優勢ではある。また従来はAコース4週目の施行だったのが、今年から3週目。例年の傾向よりもう少し内に意識を持った方がいいかもしれない。

脚質的には前有利。弥生賞に比べるとマイラータイプが出走しやすく、1000m通過60秒台の平均ペースで流れることも多いが、それでも後方一気は決まらない。ある程度のポジションは欲しい。
前走について
前走新馬or未勝利組は【0-0-1-17】。メンバーが集まりにくくなったとはいえ、そこはさすがにGⅡ。初勝利を挙げたばかりの馬はなかなか通用しない。なお馬券絡みは1番人気3着ボーデン。勝ち方が派手だった馬は人気もしっかり吸うので妙味も期待できない。
主力は1勝クラス組【7-6-3-34】複勝率32.0%。その1着馬が【6-4-2-18】複勝率40.0%で、さらに着差を0.2秒以上付けてきた馬なら【5-4-1-5】複勝率66.7%と高確率で好走する。延長も短縮も問わない。
OP・リステッド組は【0-0-2-4】。数が少ないのでなんともいえないが、3着の2例はそれぞれクロッカスS、ジュニアC勝ちからの参戦だった。
重賞組【3-4-4-39】のうち、GⅠからの直行なら【1-2-2-8】と好走率はそこそこ。ただし4着以内馬【1-2-1-4】に対し、同5着以下【0-0-1-4】なので、GⅠで上位だった馬が順当に走っているだけ。オッズ的な魅力は乏しい。
京成杯組は【0-1-0-13】と低調で、共同通信杯組【2-1-0-10】は3着以内【2-1-0-1】、4着以下だと【0-0-0-9】。結局のところ、1勝クラスで着差を付けて勝った馬vs重賞上位馬という構図だ。
スプリングステークス2025の参考レース
参考レース① ホープフルS
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
中山芝は有馬記念の日から一変、フラットかややイン優勢のトラックバイアスに。ハナ候補と見たアスクシュタインが行く気なし&序盤挟まれたこともあり、ジュンアサヒソラ単騎で前後半61.4-59.1のややスローペース。ファウストラーゼンがマクって先頭はL4に11.6を踏んだが、3番手以下は深追いせず実質3F戦。内前有利な一戦だったと評価する。
7着ジェットマグナムは内枠からスタート決まって2番手へ。ファウストラーゼンがマクって来ると抵抗せずに引き、内目を立ち回って直線に向いた。展開も馬場も生かして上手に乗っている。伸び負けたのは現状の力差。
13着ピコチャンブラックは外の3番手から運ぶ。向正面でファウストラーゼンがマクってきたところで一列下がり、その後徐々に手応えが悪くなりはじめ、4角ではもう余力がなかった。
参考レース② 新馬戦(札幌芝1800m)
1着キングスコールはパドックで気の悪さを見せて放馬のアクシデント。ただ、レース自体はそこそこ常識がかっていて、2番手追走で変に引っかかることもなく折り合い、3角手前で他馬の動きに呼応して先頭に立ち、直線はノーステッキのまま後続を3馬身突き放した。勝ち時計1:47.8はレコードで、ソダシが札幌2歳Sで樹立した旧レコードを0.4秒上回る快記録。2着テリオスララものちに阪神JFで3着に入っており、レースレベルが高かったのも間違いない。