ドゥラメンテ産駒の特徴と傾向 主な活躍馬や買い時は?【データで見る種牡馬図鑑】

ドゥラメンテの概要、現役時代の成績

父:キングカメハメハ

母:アドマイヤグルーヴ

生産国:日本

現役時代の成績:9戦5勝

主な勝ち鞍:日本ダービー、皐月賞

3代母ダイナカールがオークス馬、2代母エアグルーヴが天皇賞(秋)などGⅠを2勝、母アドマイヤグルーヴはエリザベス女王杯を連覇した名牝で、日本近代競馬の結晶と呼ぶにふさわしいきらびやかな血統背景を持つ。

新馬戦こそ2着に敗れたものの、2戦目の未勝利戦で6馬身差の圧勝を収めると、続くセントポーリア賞も5馬身差で完勝。共同通信杯は折り合いを著しく欠いてのちの海外GⅠ馬リアルスティールの2着と敗れたが、そこから皐月賞と日本ダービーのクラシック二冠を達成した。

この活躍を受け、秋のローテーションは「菊花賞で三冠か、凱旋門賞制覇を狙うか」という豪華な二択が浮上。しかし残念ながら骨折のためどちらも選ぶことが叶わなかった。明け4歳となって中山記念で実戦復帰するとアンビシャス、リアルスティール相手にカラくも勝利。ドバイSCは蹄鉄なしで出走するアクシデントに見舞われ2着、宝塚記念はG前で猛然と追い込んで2着に浮上したが、入線直後に故障して競争能力喪失。引退して社台SSで種牡馬入りとなった。

ドゥラメンテの種牡馬成績と代表産駒

【リーディング順位】
2020年:44位
2021年:11位
2022年:5位
2023年:1位

【代表産駒】
・タイトルホルダー
初年度産駒。菊花賞を逃げ切ってGⅠ初制覇を果たすと、翌年には天皇賞(春)と宝塚記念を勝利。スタミナ豊富な逃げ先行馬として中長距離GⅠを賑わせた。

・リバティアイランド
新馬戦で上がり31.4秒をマークする衝撃のデビューを飾ると、阪神JF、桜花賞、オークス、秋華賞と世代の牝馬GⅠを総なめにした。ジャパンCではイクイノックスに挑戦するも2着。

・スターズオンアース
7番人気の低評価を覆して桜花賞を制すると、続くオークスを勝って二冠達成。秋華賞はスタート後の不利が響きながら内回りの短い直線で猛然と追い上げ0.1秒差3着。“準三冠牝馬”と形容すべき成績を残した。古馬GⅠでは勝ちこそないが好走を続ける。

データで見るドゥラメンテ産駒の特徴

【芝⇔ダート】
JRA通算で芝280勝に対し、ダート160勝。特にOPクラス以上では芝30勝(勝率10.2%)、ダート2勝(勝率6.5%)とはっきり差がついている。アイコンテーラー、ヴァレーデラルナ、バーデンヴァイラー、フォーヴィスム、ドゥラエレーデなどダートをこなす産駒も一定数いるが、基本的には芝向きの種牡馬と考えていい。

【距離適性】
1500m以下で73勝(勝率7.8%)に対し、1600m以上で367勝(勝率11.1%)。特に平地の2600m以上では勝率14.7%、複勝率33.7%、単勝回収率114%、複勝回収率98%という好成績で、明らかに中長距離向きといえる。

【その他】
コース別では札幌芝コースでの成績がよく、単回収率111%1800m以上に絞ると単回収率151%、複回収率112%とさらに向上する。また、コース問わず500m以上の距離延長となるケース(単勝オッズ30倍以上の人気薄除く)も単回収率159%、複回収率117%。桜花賞→オークスやトライアル→菊花賞などのローテーションは狙い目となる。

逆によろしくないのはダートの1枠。勝率は5.6%にとどまり、単回収率40%、複回収率50%と低調だ。該当条件では減点が必要だろう。

(※情報はいずれも2024年8月15日時点。データはJRAのみ)

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鈴木ユウヤ

東大卒競馬ライター。中央競馬、南関東競馬を中心に情報発信している。単勝&ワイド。攻めて勝つ。