6月10,11日の2歳戦回顧
自分用のメモを兼ねて、今週行われた2歳戦について簡単な評価とともに記述していきます。
先週分はこちら。
土曜函館芝1000m スカイキャンバス
能力:C センス:A
追い切りで好時計を連発していた馬。好発からすんなりとハナを取り切ると、道中は後続を引き付けて直線で再度加速して突き放す満点の内容。短距離馬としてのレースセンスは申し分ない。時計も稍重ながら2歳レコードに0.3秒差というものでまずまず優秀だった。
ただし、父ファインニードル、母アポロフィオリーナ(1200m戦で3勝)の典型的な短距離血統であり、馬体重422キロの小柄な牝馬。将来性というよりは、次の函館2歳Sでこそのタイプではないか。といっても、函館2歳Sは差す競馬を経験した馬が有利になりがちなので、そこも懸念材料になる。いい馬なんだけど、どこで稼ぐか(馬券を買うか)は案外難しそう。
土曜阪神芝1600m ヒヒーン
能力:C センス:C
1倍台の人気に推されたフェンダーが大きく出遅れる波乱の幕開け。ヒヒーンは外枠もあって2番手につけられ、1000m通過62.6秒のスローを抜け出しての勝利。展開が向いたのは間違いないが、そうはいっても上がり最速の脚を発揮しているわけで、一定の評価はしたいところ。勝ち時計1.36.6もラップ構成も前週のテラメリタ(1.36.5)と相似で、馬場差の分だけやや見劣りする感じか。
土曜東京芝1600m ゴンバデカーブース
能力:C センス:B
これもブリックスアンドモルタル産駒。ゲートと二の脚が速く、労せずハナを切る形。若干外に張っていたが、ダミアンがなんとか制御して直線へ向くとしぶとさを発揮して押し切った。
勝ち時計1.34.8はなかなかだが、前週のボンドガールが1000m61.3秒、上がり33.3秒での1.34.6だったのに対し、こちらは1000m60.1秒、上がり34.7秒。特A級だったあの組ほど強烈ではない。脚力にそこまで図抜けたものは感じないが、スタートの上手さを生かした実力派の先行馬として活躍していくのではないか。
日曜函館芝1200m ロータスワンド
能力:C センス:B
母がルシュクル、すなわちブランボヌールやビアンフェの妹に当たる血統。とにかく2歳時から走る兄姉の例にもれず、この時期にデビューして上手に走って押し切った。差す経験が出来ればなおよかったが、1.10.2の走破時計は馬場を考えれば悪くない。
ただ強いて言えば、道中2・3番手追走組が早めにバテたおかげで、2着ベアゴーゴーがその外から追い上げざるを得なくなったのはロータスワンドにとって幸運だった。函館2歳Sで再戦すると食われる可能性が高そう。
日曜阪神芝1200m ミルテンベルク
能力:B センス:C
好スタートから促して2番手。出した分道中は行きたがる素振りを見せたが、抑えれば制御は出来て、直線はほぼ馬なりで先頭。そのまま余裕十分に押し切った。相手関係が……というのもあるが、2着に3馬身差、3着はそこから7馬身千切れている。
2歳6月の阪神芝1200m新馬、稍重馬場という条件のレースを探すと、今回の1.10.4という時計はカオスモス(京王杯2歳S3着、アーリントンC2着)と並んで最速タイ。ヨカヨカ、モントライゼで決まったレースよりもちょっと速いぐらいの数字。小倉2歳Sなんかに出てくれば面白いんじゃないでしょうか。
日曜東京芝1800m ダノンエアズロック
能力:A センス:B
メジャーエンブレムやユーバーレーベン、ジオグリフなどの当たりを出してきた6月東京芝1800m新馬。フライング級の好スタートを決めると、内の馬を行かせて2番手で折り合い、直線早め先頭から押し切った。抜け出してフワフワした(?)のか、追ってからちょっとワンペースな感じがしたのは気になるが、勝ち時計1.48.1は東京芝1800mの2歳6月新馬史上最速。それを稍重で出したのだから、素直に褒めたいところ。血統もなにもかも違うけど、個人的な印象としてはドゥラエレーデみたいなイメージ。