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【中央競馬】中山金杯、京都金杯2024 ~現4歳牡馬最強マイラーは誰なのか~

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京都6、京都7、中山7、京都9、京都10、京都11、中山11、中山12

※買い目は基本的に◎-◯のワイド

金曜川崎は4打数ノーヒット。コウギョウブライトをお金にできなかったのが痛いわね。最初の開催はまず+50円で終わりました。というか、最終日はプラスを残すように買ったんだけど。我ながら実にみみっちいが、まあまあ、勝ちは勝ちということで。

さて今年の中央競馬はいきなり3日間開催からスタート。一年の計が金杯にあるとは別に思わないが、平場含めた3日間で粘り強くプラスを作りたい。30cmのハードルを探して。

◆京都6

◎アンクルクロス
11月に仮柵で保護されていた部分が開放される京都Aコースの芝1200m。内枠を基本線に考える。

3走前マイルは道中かなり力みながらの先行で、いざ追われるとあっさり止まる走り。距離が長かった。それを受けてリフレッシュ&距離短縮したここ2走は一気にレース内容が改善した。前走はテン33.8秒の流れを先行して直線もジリジリと脚を使えており、さらに200m短くなっても対応可能。ピューロマジックの後ろからついていく競馬で。

◯ピューロマジック
ファンタジーSの逃げっぷりも強烈だったが、さざんか賞はテン43.4秒で飛ばしてラスト11.8-13.3で力尽きて2着。将来的には千直の馬になる気がする。前走と同じだけ走れば、ついて来られる馬がほぼいない。

◆京都7

◎マルカブリッツ
揉まれ弱い馬で、さらに馬群の中を走った前走は4角で前の馬が下がって仕掛け遅れるおまけつき。反対に逃げた未勝利戦は快勝だったし、外4で初角膨れてしまった新潟1勝クラスでも現2勝クラスのティルドーン、スマラグドスの3着だった。少頭数の外枠ゲットで久々に本領発揮が濃厚。本年一発目の楽しみ案件。大単勝。

◆中山7

◎オンザヴィーナス
カンナSは勝ち馬が重賞3着、2着馬が次走勝利、3着馬がOP2着、4着馬が次走1勝クラスで3着。派手さはないがレースレベルは確かに高かった。少々離れてしまったが、そこでの5着なら1勝クラスでは十分通用する。福島2歳Sは前後半33.8-36.6の前傾ラップで、クリスアーサー(中京2歳S勝ち馬)を除く先行勢は全滅したレース。この敗戦は仕方ない。Cコース初週の中山芝1200mで1枠1番というのも当然嬉しい材料。

◯レザンノワール
デビュー戦が鮮烈。馬場の大外を1頭違う勢いで伸び、2着馬に1.1/4馬身差を付ける快勝。映像のインパクト通りラスト12.0-11.6の加速ラップを踏んでいた。中山芝1200mの2歳新馬戦で上がり33秒台を出しての差し切りは史上初の出来事。タイムの価値も黒松賞組と遜色ないが、先行力を買われてアララララとかの方が人気しそう。シンプルにこちらの方がスケールは大きいと思うが。

◆京都9

◎ブレーヴジャッカル
去勢後はハイペースや差し競馬を先行して垂れるレースを繰り返していたが、前走は差しに構えると4角大外をうなる手応えで進出して0.3秒差の強い勝ちっぷり。展開が向いた面もあったが、新しい扉を開いた。少頭数の大外枠を引き、前で引っ張る馬もそこそこ多いメンバー構成。いきなり通用してもいい。

◯サトノルフィアン
前走はエンペラーワケアが怪物だった。こちらもテン33.6秒の先行で2着に残したのだから偉い走り。1400mは合っている。最内枠に一抹の不安がなくもないが。

◆京都10

◎アップデート
6走前は残り1200mから11.5を刻む早仕掛け戦をマクってバテ、5走前不良馬場、4走前スローを最後方からで差し届かず、3走前もスローを後方待機で届かず、2走前重賞挑戦で枠順不利。レースのたびにやきもきさせられてきたが、前走ようやく兆しが見えた。5歳牡馬で52キロのハンデはアスティに次いで2番目に有利なもの。内意識の高い和田騎手は芝長距離戦での成績がよく、鞍上の手腕にも期待できる。

◯プリュムドール
3勝クラスからの格上挑戦馬やOP特別で頭打ちの馬が中心のメンバー構成にあって、アルゼンチン共和国杯0.4秒差9着は十分すぎるほどの実績。3000m以上のレースでは【1-1-1-0】で、22年ステイヤーズSではのちの天皇賞(春)3着馬に0.1秒差で走った。頭ひとつ抜けている。

◆京都11 京都金杯

◎セッション
前提として11月末までCコースで開催があり、そこから1か月休んでAコースの開幕週。京都金杯が内有利になるのはそういった構造上の理由があり、少々先行馬が多いからといって外差しは買いたくない。ある程度の位置をとれる馬を中心に、差し馬ならせめて内枠。

で、悩ましいがセッション。マイル転向初戦のアーリントンCは前後半45.9-48.1のハイペースを早め先頭で2着。NHKマイルCは外差し馬場のハイペースを先行して大敗したが、どちらも着順以上には評価したい走り。仲秋Sはメンバーレベルも高く、1.31.9のタイムも優秀。現4歳牡馬のトップマイラーはこれだと思ってるんですよね。GⅠ級だと言いたいわけではなく、他との比較での話。

キャピタルSはスロー濃厚だったし、当然ドーブネの外2をとってマッチレースかと思ったらまさかの後方待機。そういう馬でもないのに上がり32.8秒を使って差し届かず。さすがに騎乗のせいと書かせてほしい。おかげで55キロで済むわけだし、悪いことばかりではないけどね。前走時0.5秒差だったドーブネとは斤量差が2.5キロ広がる。マイルCSの時に書いた通り、京都マイルは東京や阪神に比べて上がりがかかるコース設定であり、その点もセッションには味方しそう。

◯ドーブネ
強いマイラー。3~11走前は全部距離が合わなかっただけ。近2走は展開に恵まれたが、別に恵まれなくても勝っていたと思う。中山記念12.7-11.7-12.0-11.8-11.8-11.7-11.6-11.4-12.4で1800mをこなしてGⅡ・3着だった馬に対して、「スローだから残っただけ」はナンセンス。

ちなみに細かいことを言うと、函館記念がドーブネ57に対しアルナシーム55の2キロ差。その後ドーブネはリステッド2連勝、アルナシームは8着→1着なのに、何故か斤量差が縮まっている(今回1.5キロ差)んですよね。これはひとえに「JRAのハンデキャッパーが59キロは遠慮している」という以前述べた仮説が正しそう。

トゥードジボンも近2走はドスローの楽逃げ。大したことない。……と、いろんな人が言うだろうが、個人的にはそうとも思わない。スローは事実だが、清水Sはメンバーレベルが3勝クラスにしてはかなり高く、ついてきたセオ、スーサンアッシャー、ショウナンアレクサという骨っぽい面々を振り切ってみせた。後半800m44.8秒はこのコースだと過去にワールドエース、イスラボニータ、ダノンプレミアム(いずれもマイラーズC)しか踏み入れていない領域である。ただまあ、結局1番人気か。じゃあいいわ。一応、発見したものを下に載せておきます。セルバーグがいて瞬発力勝負とは考えにくい。

フリームファクシは率直に書くとそんなに強くない。きさらぎ賞は1勝クラスと大差ないレースレベルであり、むしろオープンファイアに迫られたのが物足りないくらいの内容。短縮どうこう以前の問題でしょう。

アルナシームは折り合いに難しさを抱える馬で、もちろんマイルへの短縮は好材料。しかし外枠からの差しで、馬場的な不利は不可避。その分で本命対抗までには置かなかった。アヴェラーレもそれに近いな。ルメートルのお手並みが分からないのもある。ルメートルなのにルメール人気する説。

◆中山11 中山金杯

◎クリノプレミアム
京都金杯とは逆で、こっちはAコース→Cコース初週のためイン前競馬になる。しかも今年、本当に先行馬が少ない。ホウオウアマゾンとゴールデンハインドが行って、それから……。それから……。もう3番手が分からん。

マイルからの400m延長で位置がとれそうなクリノプレミアムに大穴期待。昨年のこのレースは2着だが、4角から直線半ばまで詰まり通しで、スムーズなら勝っているはずの競馬だった。近3走は苦手な東京→東京→ターコイズSの16番という無理条件ばかりで参考外。そろそろ。

◯ボーンディスウェイ
条件戦時代は展開に逆行するような乗られ方が多く、あとマイネルクリソーラ相手に互角以上の勝負もしてきた。昇級初戦でも能力は通用するだろうし、どうも格上にぶつけた時の方がパフォーマンスを出せているようにも感じる。枠も悪くない。

エピファニーは内回りに矛先をかえてレース内容がよくなった。重賞でもやれる能力はあって枠もいいのだが、やはりピーヒュレクがどの程度やれるのかが不明。誰の何とは言わないが、年末に「ルメールが涼しげに乗っていた馬なのに、他の騎手が乗ったら操縦性があまり高くなかった」という事象を見せられたからなあ。

リカンカブールは前受けならという条件付き。ゴールデンハインドは前提として能力面と臨戦過程にふたつのマイナスがある。展開と馬場の利でどこまでやれるか。

マイネルクリソーラは枠が外すぎてアウトと判断。マテンロウレオは読めない。58.5キロが微妙かな。

アラタは面白いと思うが、最近ズブさが目立つので、そこがどうか。相手緩和ではあるけれど、今のテンで1枠2番からいいポジションを取り切れるイメージはない。あと『競馬ナイト+』1月号で分析した横山和生騎手、その「買い条件」からは真逆に近い。気になる方はぜひ購入してくださいませ(ダイマ)。

◆中山12

◎クロースコンバット
前走は出負けからイン3に取り付き、直線は締められたり自分がモタれたりでかなり仕掛け遅れながら勝利。負かした相手もブレイゼスト、タマモロックとなかなか強い馬だった。どうも左回りだと直線左にササる面があるようなのだが、一応比較のために笠松戦の映像も見たら問題なく走っていた。右回りは問題ないどころか、プラスに働くのではないか。タマモを負かしているのにこのオッズ差ならつまんでおきたい。

◯タケルペガサス
2歳時にはカトレアSでレモンポップと0.3秒差。ややワンペースながら能力はOP級。前走は1年ぶりの実戦で出遅れ、そこから引っかかり気味の逃げでさすがにキツかったが、それでも6着に踏ん張れるのは地力が高いからこそ。改めて。

鈴木ユウヤ

東大卒競馬ライター。中央競馬、南関東競馬を中心に情報発信している。単勝&ワイド。攻めて勝つ。