【エルムS】ドゥラエレーデ、ウィリアムバローズが地力で一歩リード 有力馬の調査レポート

中央競馬予想

エルムS2025 上位人気想定馬の評価

ロードクロンヌ

能力評価:★★★★

苦手条件:芝

《寸評》
デビューから5戦は芝を使って勝ち上がれず、ダートに転向するといきなり逃げて上がり最速の5馬身差勝ち。着差をつけた4連勝でOP入りすると、マーチS3着、平安S2着と重賞でも結果を出した。

マーチSは1000m通過60.9秒かつ残り1000mから12.2-12.1と刻まれる早仕掛けのラップで、先行勢にはキツイ展開だった。前走平安Sは逆にスローペースでラストは11.7-11.6。これで前にいたアウトレンジ(→帝王賞2着)を差し切れないのは仕方なく、どちらも内容的には悲観しなくていい。

スピードがあってポジション取りに苦労しないタイプなので、1700mは距離的にちょうどよさそう。素直に中心視でいいが、マーチSで59キロを背負って(しかも自ら動いて)この馬に先着したマテンロウスカイがなぜ想定7~8番人気なのか不思議。想定に近いオッズだとすると、マテンロウの方が妙味はある。

ドゥラエレーデ

能力評価:★★★★★

得意条件:ダートの1周競馬
苦手条件:芝、東京マイル

《寸評》
2歳時には芝でホープフルSを勝ったが、3歳以降の成績はシンプルにダート馬。それもUAEダービー2着、チャンピオンズC3着2回、東京大賞典3着、ドバイワールドC5着など国内外のハイレベル戦で好成績を残しており、GⅢのメンバーに混ざれば能力的に一枚上手と言っていい。

以前は揉まれ弱いイメージがあったものの、昨年チャンピオンズCは内で溜めて差す形をクリアしており、プロキオンSもイン3の競馬で大丈夫だった。ワンペースなタイプなので東京マイルは条件的に合わず、前走は参考外。1周競馬に戻って相手緩和なら巻き返し可能。

ウィリアムバローズ

能力評価:★★★★★

得意条件:1周競馬、1700m【2-0-0-0】
苦手条件:揉まれ×、2000mは長い

《寸評》
1800mでダート重賞を2勝。昨秋日本テレビ盃ではウシュバテソーロとメイショウハリオを破り、前走かしわ記念は展開の利があったとはいえ0.1秒差2着と好走した。1周競馬で揉まれずに先行する形なら重賞~JpnⅠ級の力を出せる。

ミッキーアイル産駒で昨年JBCクラシックの2000mは若干長いレースぶり。1周1700mはドンピシャ合いそうで、実際3歳時には2度使ってそれぞれ4馬身差勝ち、大差勝ちだった。被されるとよくないので枠順に注文はつくが、中~外目の枠を引ければ重い印が必要。

テーオードレフォン

能力評価:★★★

得意条件:ダ1700m

《寸評》
昨年の当レース3着、福島民友Cの3馬身半差勝ちなどダ1700mでは【3-1-2-3】の好成績。1800mでも大丈夫だが、こちらの方がベターではある。

最近はOP特別だと重い斤量を背負わされてしまうが、平城京Sは59キロでタイム差なし2着、平安Sはスローの極限上がり勝負でやむなしの6着、大沼Sは59キロと落鉄の影響があった。マリーンSはやや内有利な馬場でイン3から内を捌いてトラックバイアスに恵まれての2着だった。

例年は大沼S→マリーンS→エルムSがひとつのシリーズのようになっているレースで、過去10年でマリーンSの3着以内馬は【7-3-1-12】複勝率47.8%、単回収率242%、複回収率135%と非常に成績がいい。本来なら黙って「買い」なのだが……。

今年に関してはGⅠ(JpnⅠ)好走歴のあるウィリアムバローズやドゥラエレーデ、ペイシャエスに加え、マーチSの上位3頭ブライアンセンス、マテンロウスカイ、ロードクロンヌも出てきて、普段よりメンバーレベルが高い印象。そもそもマリーンS組にちゃんと出番があるのかが微妙。

ペリエール

能力評価:★★★

得意条件:ダ1700m、東京

《寸評》
デビュー戦がこの札幌ダ1700mで3馬身半差勝ち。1:45.7は当コースの2歳新馬、良馬場としてはナチュラルライズと並んで史上最速のタイムだった。3歳以降はすっかり東京専用機という感じだが、武蔵野Sで0.2秒差の3着など、展開が向けばGⅢで上位に絡めるくらいの力はある。

前走の大沼Sは久々の1周競馬。2番手で先行し、向正面ではペプチドソレイユにマクリをやりすごして直線抜け出した。着差0.4秒の完勝ではあるが、重賞好走歴のある相手がテーオードレフォン(エルムS3着)しかいない10頭立てで、メンバーレベルはさほど高くなかった。一気の相手強化で強気にはなれない。

ジャスティンアース

能力評価:★★

得意条件:ダ1400m

《寸評》
デビュー当初は芝を使われていて、2勝+きさらぎ賞5着などそれなりに走っていたが、4走前に初ダートでいきなり5馬身差の圧勝。続く3勝クラスも2馬身差で快勝した。ただし、この時の勝ち時計は同日のビダーヤより0.4秒遅かった。

栗東Sは前残りの展開を差し切れず3着。大沼Sは延長でも折り合いよくレースを運んだように見えたが、ペリエールに迫るほどの脚はなかった。現状はあくまでOP~リステッド好走級の1頭にすぎず、豪華メンバーが揃ったここでは見劣りする。

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