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【みやこS】斤量面と距離が好転するオメガギネス 有力馬の調査レポート

みやこS2024 上位人気想定馬の評価

オメガギネス

能力評価:★★★★

得意条件:道悪

臨戦過程:シリウスSから中4週。中4週以下での出走はフェブラリーS(14着)以来で自身2度目

《寸評》
デビューから5戦連続連対とはいえ、春のフェブラリーS1番人気はさすがに荷が重かった。ハイペースもあって大敗を喫し、リステッドから出直し。2走前三宮Sは単独トップハンデの58キロを背負いながらも7馬身差の圧勝を収めた。

重賞再挑戦となった前走のシリウスSはハンデ59キロ。前後半61.4-61.9の平均ペースを序盤から終始手応えよく先行し、4角では進路もキレイに空き、直線は楽々抜け出すシーンを作ったが、自身をマークするように出てきたハギノアレグリアスに捕まった。ハギノも重賞勝ち~GⅠ掲示板くらいの力がある馬なので、相手が悪かった。1900mも気持ち長かったように感じる。

今回は別定戦に替わって斤量の不利がなくなり、100mの距離短縮もこの馬にとってはプラス。重賞制覇のチャンスといえる。

ミトノオー

能力評価:★★★

得意条件:逃げが残る条件ならOK
苦手条件:砂被り×

臨戦過程:マイナス12キロで出走したエルムSから中12週

《寸評》
デビュー2戦目オキザリス賞で馬群に入ると走りがバラバラになってしまい、以降は逃げ馬として自分の競馬に徹している。名古屋グランプリは内がダメな馬場を逃げた上にテリオスベルに絡まれ続けるキツい展開で大敗やむなし。一転、マーチSは雨の影響が残った馬場で単騎逃げ2着、平安Sもやや内有利のトラックバイアスを利して逃げ切った。前走エルムSは外有利の馬場で逃げて5着。とはいえテーオードレフォンやシルトプレにも先着されたのは少々いただけない。

距離やコース云々よりも、逃げが残る馬場や展開なら残り、そうでなければ沈むというキャラクター。アウトレンジやプロミストウォリア、ドゥラエレーデといった同型が揃った今回は楽に行かせてもらえるかが微妙で、強気にはなれない。

サンライズジパング

能力評価:★★★★

得意条件:ダート。芝なら時計のかかる馬場
苦手条件:右回り△

臨戦過程:不来方賞から始動してジャパンダートクラシックを使い、中4週でシーズン3戦目

《寸評》
ホープフルS3着歴もあって春は芝を歩んだものの、まあ結果からいえばダート馬。不来方賞でカシマエスパーダ、サトノフェニックスという世代OP勝ち~重賞好走級の馬たちを完封し、フォーエバーヤングを筆頭に豪華メンバーがそろったジャパンダートクラシックも3着に健闘した。ダート路線は基本的に古馬>3歳馬になりがちだが、今年の3歳勢のレベルの高さを考えれば、JBC裏でメンバーの手薄なここは通用していい。

ただ、JDCはコーナーで少し外に張って減速するところがあり、武豊騎手もレース後に「右回りだとコーナーでスピードが落ちるので左回りがいい」とコメントしていた。舞台はベストではない。

ドゥラエレーデ

能力評価:★★★★★

得意条件:結局ダートの1周競馬
苦手条件:揉まれ△

臨戦過程:エルムSから中1週で札幌記念に電撃参戦するも実らず。中10週で仕切り直し

《寸評》
芝ダート両刀使いの“変態ローテ”を組んできたが、3歳以降は芝で(競走中止と)10着、8着、10着。ダートでは昨年チャンピオンズC3着、東京大賞典3着、今年のドバイワールドカップ5着があるわけで、結局のところダートの1周競馬がベスト。

今回の登録馬でドバイWCの掲示板に上がれる馬がどれだけいるか……と考えれば、おのずと能力評価は最上位クラスになる。あとはミトノオーのところで述べた通り同型が多いので、内枠だと揉まれてしまう可能性がある。枠順注意。

ロードアヴニール

能力評価:★★★★

得意条件:不明

臨戦過程:大阪スポーツ杯から中2週。間隔が詰まるのもあってか中間はソフトに

《寸評》
昨年11月の1勝クラスは初角で落馬した馬の影響を受け、外ラチ沿いまで連行される特大の不利があった。そこからレースに復帰し、なんと差し切って1.3/4馬身差勝ち。衝撃的な勝ち方であった。条件戦は3連勝であっさり突破し、マーキュリーCはハナ+クビ差の3着。勝ったクラウンプライドはUAEダービー勝ち、GⅠ級で2着3回の実力馬であり、これと差のないレースができたことは誇れる。

前走はまさかの逃げに出たが、1000m通過61.2秒は平均かやや速いくらいで、終始ミラクルティアラに貼りつかれて息を入れる場面もなかった。裏目だった感。今回はおそらく前が飛ばすので、差すスタイルに戻ればハマってくるだろう。

アウトレンジ

能力評価:★★

苦手条件:揉まれ△?

臨戦過程:ラジオ日本賞逃げ切りから中6週。1週前は同厩同馬主のハピと併せて先行遅れ

《寸評》
2走前はやや内有利馬場の内枠から大外まで持ち出して乗られ、ロスの大きかった4着。砂を被りたくないという鞍上の苦心が見える競馬だった。続くラジオ日本賞は横山和騎手に乗り替わり、出ムチまで入れての逃げ。向正面でマクってくる馬もいて決して楽な展開ではなかったが、しぶとく押し切った。内容的にはなかなか強く見えた。

ただし相手はブレイクフォースとミスティックロアを除いてほぼOP苦戦中のメンバーで、レースレベルはあまり高くなかった。重賞に上がってどうか。また、しつこいようだが今回は前に行きたい馬が多い。前走時のテンだとポジションをとるのに苦労しそうで、やはり外枠が欲しい。

鈴木ユウヤ

東大卒競馬ライター。中央競馬、南関東競馬を中心に情報発信している。単勝&ワイド。攻めて勝つ。