【京王杯スプリングカップ2025】過去10年のデータ・傾向と参考レース回顧

データルーム

京王杯スプリングカップ2025の概要

開催日

2025年5月3日(土)

グレード

GⅡ・4歳以上

コース

東京芝1400m

概要と歴史

1着馬に安田記念への優先出走権が与えられるトライアル競走。ただ、実態としては安田記念へのステップというより、国内GⅠがない1400mの貴重な高額賞金レースとして、この距離のスペシャリストたちの稼ぎ場となっている。

歴史は古く、1956年に「スプリングハンデキャップ」の名称で創設。その後1984年のグレード制導入に伴って現名称に変更、GⅡに格付けされた。2025年はGⅠと前哨戦の間隔を広げる施策がとられ、このレースも従来より2週前倒しての施行となる。

京王杯スプリングカップ2025の登録馬

登録馬一覧

登録馬13頭

アサカラキング
オオバンブルマイ
カルロヴェローチェ
カンチェンジュンガ
シャドウフューリー
スズハローム
トゥラヴェスーラ
トウシンマカオ
ハクサンバード
バルサムノート
ママコチャ
レッドモンレーヴ
ロジリオン

京王杯スプリングカップの基本データ(過去10年)

※出典:TARGET frontier JV

人気と配当の傾向

1-2番人気で計7勝、5番人気までで全10勝を占める。なかでも2番人気【3-3-3-1】の活躍ぶりが目立つ。しかし2-3着には中穴の台頭が見られ、6-11番人気の範囲から2着6頭、3着が4頭出ている。

平均馬連配当は4598円。最高馬連配当は1万9230円(17年レッドファルクス→クラレント)、最低馬連配当は760円(22年メイケイエール→スカイグルーヴ)。

枠順と脚質の傾向

昨年までBコース替わり初週、今年はAコース2週目。前提が変わっている点に注意は必要だが、一応過去傾向としては外枠有利。10年で勝ち馬9頭が5-8枠から出ていて、好走率も回収率も外が優勢だ。

脚質的にはこれといった傾向なし。前も後ろもバランスよく好走している。

前走について

前走3勝クラス組は【0-0-1-15】と苦戦傾向。OP・リステッド組は【1-0-1-27】で、どちらも全滅ではないが進んで買うグループではない。

重賞だと高松宮記念組【6-3-3-18】複勝率40.0%。その10着以下馬に限っても【3-1-1-9】同35.7%と数字はほとんど落ちない。

出走数最多のダービー卿CT組は【2-2-2-25】複勝率19.4%。1-3着馬【1-1-2-3】複勝率57.1%、複回収率154%なので、上位馬の参戦があれば警戒したい。

ほか、出走数は少ないが東京新聞杯【1-1-1-1】が好成績。京都牝馬S【0-2-0-1】もいいが今年は「愛知杯」に名称変更のうえコースも時期も変わっており参考外。マイラーズC【0-1-1-5】も今年は連闘になってしまう。

逆に振るわないのは阪急杯【0-0-0-8】とオーシャンS【0-0-0-7】、そして阪神牝馬S【0-0-0-5】だ。

京王杯スプリングカップ2025の参考レース

参考レース① 高松宮記念

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

トラックバイアス:外有利(3~4角向かい風影響あり)
展開:ミドル~ややスロー
→土日通じて直線は外の伸びが目立つ馬場。また、3~4角向かい方向に7mの風が吹いていたらしく、その負荷もあって先行勢は余計に厳しかった。ペースは前後半33.8-34.1でGⅠにしてはやや緩いくらいだが、外を通った差し馬が恵まれたレースと評価する。

3着ママコチャは枠なりに馬群の外目を回され、3~4コーナーは少し外に張る場面もあった。内からエイシンフェンサーに弾かれる不利を受け、向かい風の負荷もあったと思うが、残り200mで一度先頭に立つ場面を作って0.3秒差3着。負けて強しの競馬だった。現役続行ならスプリンターズSでも有力だろう。

4着トウシンマカオは中団馬群の一角、ちょうどサトノレーヴの真後ろに付けた。コーナーはやや外へ張り気味だが許容範囲で、直線もスムーズに追い出せたが、上位2頭ほどの鋭い脚は使えなかった。今回もママコチャとの着差はわずかなのでこの馬自身が大きくパフォーマンスを落としたわけではないが、やはり右回りの方がいいように映る。

10着カンチェンジュンガは普段より前目のポジションで内ラチ沿いを追走。直線は外にカニ歩きしながら追ってきたが、イマイチ弾けなかった。トラックバイアスにやや逆行した面はあるが、この相手では力負けの感。

11着トゥラヴェスーラもインの後方から。直線も伸びないインに突入しており、着差ほど悪い負け方ではない。どちらかというと1400mの方がいいかもしれない。

12着バルサムノートは序盤のポジション取りに苦労。後方から外を回る競馬で直線も伸びずバテず。1200mのGⅠだとスピードが足りない。

17着スズハロームは好発を切ったものの、進んでいかない感じでどんどんポジションを下げ、4角を回る時点で離れた最後方だった。いい時と悪い時のムラが大きい馬。

参考レース② オーシャンS

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

トラックバイアス:内有利
展開:ややスロー
→テイエムスパーダが押して逃げたが前後半33.7-33.4。前半下り坂の中山芝1200m重賞としてはペースが遅く、テイエム以外の前に行った組がそのまま上位を占めた。イン前有利な一戦だったと評価する。

1着ママコチャはスタート後鞍上が促して3番手へ。4角~直線の入り口あたりでペアポルックスに少し置かれたが、残り200mから川田騎手のステッキとアクションに応えて加速。ゴール前で差し切った。開幕週で馬場が良好とはいえ、勝ち時計1:07.1も優秀だった。

7着レッドモンレーヴは流れに乗せずに最後方を追走。4角を回り切るまでインで我慢し、直線だけの競馬をしてきた。上がり32.3秒と極限の末脚を使っており、今日はこれ以上どうしようもない。東京芝1400mは実績のあるコースで、この条件替わりは非常によい。

参考レース③ ダービー卿CT

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

トラックバイアス:内外フラット
展開:ミドル
→アサカラキングが最内枠を利して逃げ、前後半46.4-46.0のほぼ平均ペース。馬場にも極端なバイアスはなく、おおむね地力通りの決着だったと評価する。

9着ロジリオンは58.5キロのハンデを背負って8枠14番とやや厳しい条件。外4で直線へむいたが、そこからは少し右にモタれ気味で伸びを欠いた。マイルもこなすが、1400mの方がハッキリした末脚は使う。

11着アサカラキングは久々のマイル戦。最内枠を利してハナを切り、ペース的も別に厳しくなかったが粘れず。あまり内容的に強調点はない。力負け。

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