フラワーカップ2025の概要
開催日
2025年3月22日(土)
グレード
GⅢ・3歳牝馬
コース
中山芝1800m
概要と歴史
1987年に4歳牝馬(※現表記で3歳)限定重賞として創設。以降、一部の代替を除き、開催時期も距離も現在と同じ条件のまま行われてきた。
牝馬第一冠の桜花賞までは中2週。決して無理な間隔ではなく、キストゥヘヴンやダンスインザムードが実際にフラワーCと桜花賞を連勝した。ただ、近年はGⅠまで出走間隔が詰まるローテを毛嫌いする風潮が強く、このレースも事実上はオークスのステップという色が濃くなっている。
JRAでは2025年から各種GⅠ前哨戦を1週前倒しにする施策が採られたが、フラワーCは従来とスケジュールが変わらなかった。JRAも「もはや桜花賞の前哨戦ではない」と認識していることが垣間見える。
フラワーカップ2025の登録馬
登録馬一覧
登録馬18頭
インヴォーグ
ウィルサヴァイブ
エナジーショット
キョウエイタイコ
コンテナライン
ゴーソーファー
ショウナンサムデイ
ジャルディニエ
ジョスラン
ハードワーカー
ハギノピアチェーレ
パラディレーヌ
ホウオウガイア
ホリーアン
ミッキーマドンナ
レーゼドラマ
レーヴドロペラ
ヴォンフレ
フラワーカップの基本データ(過去10年)
人気と配当の傾向

1-2番人気が合計で【8-3-5-4】複勝率80.0%、単回収率140%、複回収率130%と支配的な成績。ただし8番人気以下も計6連対とそれなりに出番がある。人気馬を軸にとりつつ、ヒモを広めに構えるような買い方がハマりやすい。
平均馬連配当は6808円とやや高め。最高馬連配当は3万2060円(20年アブレイズ→レッドルレーヴ)、最低馬連配当は340円(19年コントラチェック→エールヴォア)。
枠順と脚質の傾向

中山芝1800mは基本的に内枠有利のコースだが、フラワーCは開催4週目ということもあってかやや外枠有利の傾向を示している。

脚質的には前残り。4角5番手以内の馬が8勝、同2番手以内が6勝を占める。4角7番手以下からの差しが決まったのは23年(エミュー)だけで、あの時は不良馬場の特殊コンディションであった。普通の馬場なら後方一気はハマらない。
前走について
前走が新馬or未勝利戦だった馬は【3-2-0-38】。そのうち前走が京都か阪神だと【3-1-0-7】だが、東京【0-0-0-10】、中山【0-1-0-9】、他ローカル【0-0-0-12】と大きな差がついている。
出走数、好走数ともに主力は1勝クラス組【6-5-7-41】。1着馬【5-3-4-7】複勝率63.2%の信頼度が高いものの、同2着以下【1-2-3-34】もナシではない。実際、昨年は前走1勝クラスで(詰まって)負けたミアネーロとホーエリートのワンツーだった。決めつけずに行きたい。
OP以上から来る組は【1-3-3-31】で単回24%、複回49%とイマイチ。クイーンC組【0-0-0-14】がレースレベルからすると意外なほど走らない。阪神JF組【0-1-1-3】で、好走2例はどちらも前走後方から上がり最速をマークしていた。フェアリーS組【1-2-0-6】で、こちらの好走3例はいずれも前走時7番手以下から競馬をしていた。
フラワーカップ2025の参考レース
参考レース① フェアリーS
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
トラックバイアス:フラット~やや外有利
展開:ハイペース
→Cコース初週ながら2桁馬番や外差しの台頭が目立った1日。400m延長のニシノラヴァンダが外枠からハナを切り、前半4F45.5秒と流れてハイペース。前2頭が残ってはいるが、展開的には外差し有利と評価する。
7着ハードワーカーは好スタートから控えて4番手からの競馬。残り400mから仕掛けたが反応できず、最後は後ろから差されてのゴールになった。ややペースが速かったことを加味しても目立った内容ではない。
10着ホウオウガイアはやや出負け気味のスタートで、そこから促してリカバーすると引っかかってしまった。4角出口ではキタニクニカラに押圧される不利もあった。ただ、それを差し引いても前は遠い。
11着ジャルディニエはスタートでややバランスを崩して後方から。じっくり脚を溜めて直線は大外に出し、展開的には向いたはずだが伸びなかった。完敗。
参考レース② ホープフルS
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
トラックバイアス:フラット~やや内有利
展開:スローペース
→中山芝は有馬記念の日から一変、フラットかややイン優勢のトラックバイアスに。ハナ候補と見たアスクシュタインが行く気なし&序盤挟まれたこともあり、ジュンアサヒソラ単騎で前後半61.4-59.1のややスローペース。ファウストラーゼンがマクって先頭はL4に11.6を踏んだが、3番手以下は深追いせず実質3F戦。内前有利な一戦だったと評価する。
8着レーヴドロペラはスタートでクロワデュノールに前をカットされる形。とはいえそもそも先行する意思がなく、後方インでしまいに賭けた。直線もロスなく内を突いて1.2秒差8着。トラックバイアスに沿った上でここが精一杯だった。
参考レース③ 2歳新馬(中山芝1800m)
1着ジョスランはゲート一息だったが二の脚が速く、鞍上が促さずともリカバーしてハナになった。1000m通過65.0秒の超スローペースから、ラスト11.6-11.1-11.0と加速して後続を2馬身半離した。末脚優秀でさすが良血というポテンシャルは感じるが、展開的にかなり楽だったのも確か。ゲート自体は失敗しており、今後も先行できる保証はない。まだまだ課題は残る。