京都大賞典2025の概要
開催日
2025年10月5日(日)
グレード
GⅡ・3歳以上
コース
京都芝2400m
京都大賞典2025の登録馬
登録馬一覧
登録馬19頭
アドマイヤテラ
アルナシーム
カネフラ
サブマリーナ
サンライズアース
サンライズソレイユ
ショウナンラプンタ
ジューンテイク
ディープモンスター
ドゥレッツァ
ニシノレヴナント
ブレイヴロッカー
プラダリア
ボルドグフーシュ
ミクソロジー
メイショウブレゲ
ワープスピード
ヴェルテンベルク
ヴェルミセル
京都大賞典の基本データ(過去10年)
※出典:TARGET frontier JV。「枠順と脚質の傾向」は京都開催の8回を参照
人気と配当の傾向

非常に堅いレースである毎日王冠とは対照的に、こちらはしばしば大きめの波乱も起きる。過去10年で8番人気以下の馬が3勝を挙げており、ドレッドノータスが勝った2019年には3連単181万馬券が、昨年も3連単141万馬券が飛び出している。
平均馬連配当は8692円。最高馬連配当は5万3720円(19年ドレッドノータス→ダンビュライト)、最低馬連配当は680円(15年ラブリーデイ→サウンズオブアース)。
枠順と脚質の傾向

「枠順と脚質の傾向」は京都で開催された8回を参照する。まず枠順だが、これは明確に内枠有利。複勝率は高い順に3枠、4枠、1枠となっていて、1~4枠全体で複勝回収率158%と大きな黒字を出している。

脚質的にも前に行ける馬にアドバンテージがある。先に述べたドレッドノータスの年は勝ち馬が4角3番手、2着馬が逃げたダンビュライトであった。開幕週らしくイン前優勢のレースだ。
前走について
前走が条件戦だった馬は【1-1-1-6】複勝率33.3%。そのうち京都大賞典で5番人気以内に推された場合は【1-1-1-1】と信頼度が高い。このあたりの上がり馬の活躍ぶりも、毎日王冠とは対照的だ。
オープン・リステッド組は【1-0-0-16】とやや不振。ただし、唯一の好走が例のドレッドノータスだったので単勝回収率は533%と跳ね上がっている。まあ基本的には軽視でいいか。
前走GⅢ組は【2-1-1-26】複勝率13.3%と低調。GⅡ組も【1-1-2-28】複勝率12.5%といまひとつ。好走4頭はいずれも目黒記念組であり、意外にも札幌記念【0-0-0-8】、オールカマー【0-0-0-5】がさっぱりだった。
前走GⅠ組は【5-7-6-25】複勝率41.9%、複回100%とまずまずいい成績を残している。出走数が多い宝塚記念組は【4-4-6-14】複勝率50.0%。着順が良かった馬の方が順当に成績もアップし、7着以内【3-3-3-5】複勝率64.3%。該当馬がいればまず押さえたい。
ほか天皇賞(春)組は【1-2-0-9】で、連対した3頭はいずれも天皇賞で8~9着と共通していた。大阪杯組は【0-1-0-1】で、こちらも2着ダンビュライトは前走が9着だった。
京都大賞典2025の参考レース
参考レース① 宝塚記念
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
トラックバイアス:内外フラット
展開:ミドル
→前日降った雨の影響で重からスタートした阪神芝。しかし外差しもあり、逃げ切りもありで内外のバイアスはさほど感じなかった。戦前の想定通りメイショウタバルが逃げて1000m通過59.1秒。道中は12.2より遅い区間を作らず、後半1000mから徐々にペースを上げていった。馬場も相まって、消耗戦に強い馬が恵まれたレースと評価する。
4着ショウナンラプンタ【展開向いた】
枠なりに後方の外を追走し、徐々にポジションを上げて4角7番手で直線へ向くと、ゴールまでジリジリ伸び続けた。スパっと切れる脚はなく、こういうロングスパートが合っている。メイショウタバルの作ったタフな展開も味方した。
9着ドゥレッツァ【消耗戦合わない】
道中は好位のイン、ベラジオオペラを見るような位置での追走。4角まで手応えは悪くなかったが、いざ仕掛けてもさほど脚を使えなかった。昨年ジャパンCのように良馬場、スロー先行で瞬発力を生かす「軽い競馬」が合うタイプで、こういう消耗戦には適性がない。
10着ボルドグフーシュ【得意の消耗戦でも】
中団から道中促しながらの追走。最後までジリジリ伸びてはいるが、前に迫る勢いはなかった。ドゥレッツァとは対照的にこういうバテ合いは得意なタイプ。展開としては向いた方だと思うが、現状はGⅠだと能力が足りない。
13着プラダリア【完敗】
先行策から徐々に手応え劣勢となり、勝ち馬から2.3秒離されての大敗。もともと道悪は得意な馬で、条件は悪くなかったと思う。今日のところは完敗と言わざるを得ない。
16着ジューンテイク【ケガの影響アリ】
2番手追走。4角ですでに手応えが厳しく、直線はズルズル後退していった。屈腱炎明けの2戦はそれ以前のパフォーマンスと程遠い。
参考レース② 天皇賞(春)
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
トラックバイアス:フラット~やや外有利
展開:ミドル、超早仕掛け
→直前の芝1200m戦でも外差しが届くなど、馬場はフラットか、むしろ外がベターくらい。ジャンカズマが逃げて1000m通過60.7秒。この数字自体はこのレースとしては平均かやや速い程度で、特筆するほどの水準ではない。ただ、8F目の12.9秒以外ほぼ緩まず、残り1400mから11.8-12.2-12.1とペースアップ。さすがに仕掛けが早すぎた。スパートを待った外差し勢や、消耗戦巧者が恵まれたレースと評価する。
3着ショウナンラプンタ【外々回るも】
中団やや後ろ、馬群の外を追走。例年の馬場だとこれだけ外を回れば厳しいものだが、今日はそれでも大丈夫なトラックバイアスだった。ジャスティンパレスが残り1200mで動いても、百戦錬磨の武豊騎手らしく落ち着いて待ち、4角で大外を進出。直線は右にモタれて脚が止まりながら、なんとか3着を確保した。これも展開に恵まれた好走だが、結果論で言えばもっと追い出しを待っていれば上位との差がさらに詰まったかもしれない。
4着サンライズアース【桁外れのスタミナ】
序盤は少し行きたがるくらいで好位4-5番手の外目を追走。1周目のゴール板を過ぎたあたりでなんと池添騎手の手が動き始め、そこから1周ほとんど追い続ける、常識では考えられない競馬を敢行した。息を入れる区間がほぼなかった上に、残り1400mから加速が入る超早仕掛けの展開で4着に粘るのだから、やはりスタミナは桁外れのものがある。負けて強し。来年は勝てる。
9着ワープスピード【物足りない】
後方でじっくり運び、ラストの末脚勝負に徹した。展開が向いた上で勝ち馬からは3.0秒離されていて、正直かなり物足りない内容。昨年に比べてパフォーマンスが下がっている。
10着プラダリア【適性合わず】
元々距離不安のある馬が、ここまで極度にスタミナ質のレースになってしまうと苦しい。先行して4角まで脱落しなかっただけでも偉い。やはり力はある。中距離に戻れば見直したい。
参考レース③ 小倉記念
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
トラックバイアス:内有利
展開:実質ミドル
→前日がウソのように馬場は内有利。外枠からグラティアスが出ムチを打って特攻し、1000m通過は58.7秒。とはいえ離れた2番手スズカダブル以降は推定59.8-60.1くらいでほぼ平均ペースだった。内を通った馬がやや有利なレースだったと評価する。
3着ディープモンスター【内突く好騎乗】
大外枠から内に誘導していき中団馬群の中へ。3~4角も外を回さず、直線は空いたインを突く好騎乗。前2頭との差は開いたが、58キロのハンデも加味すれば力は見せている。
14着カネフラ【力不足】
後方待機。4角も内ラチ沿いを通して直線勝負に徹したが、そこから全く伸びなかった。重賞で勝ち負けするには現状ちょっと力が足りない。