大阪杯2025の概要
開催日
2025年4月6日(日)
グレード
GⅠ・4歳以上
コース
阪神芝2000m
概要と歴史
春古馬三冠ロードの第一戦を飾る芝中距離GⅠ。1957年に創設された「大阪盃競走」に端を発し、その後長らく「サンケイ大阪杯」「産経大阪杯」の名称で天皇賞(春)のステップレースを担ってきた。
2017年のGⅠ昇格初年度こそキタサンブラックが大阪杯と天皇賞(春)を連勝したが、以前に比べるとここを天皇賞(春)への「叩き」として使う馬は減少している。ドバイ(シーマクラシック、ターフ)と時期が重なることもあって天皇賞(秋)ほど豪華なメンバーにはならないが、層の厚い2000mだけあって毎年まずまずハイレベルな争いが繰り広げられている。
大阪杯2025の登録馬
登録馬一覧
登録馬17頭
アルナシーム
エコロヴァルツ
カラテ
キングズパレス
コスモキュランダ
シックスペンス
ジャスティンパレス
ステレンボッシュ
ソールオリエンス
デシエルト
バビット
ベラジオオペラ
ホウオウビスケッツ
ボルドグフーシュ
ヨーホーレイク
ラヴェル
ロードデルレイ
大阪杯の基本データ(過去10年)
人気と配当の傾向

1-2番人気はどちらも複勝率60.0%で標準的。4番人気【2-1-3-4】が好調だ。8、9番人気が各1勝。10、11番人気がそれぞれ3着1回と侮れない。
GⅠ昇格以降に限ると3着まで堅く収まったのはラッキーライラックが勝った2020年くらい(2-4-1番人気)。断然人気のコントレイルが3着に敗れたり、ヒモが少し荒れたりと一筋縄ではいかない。
平均馬連配当は4517円。最高馬連配当は1万9080円(21年レイパパレ→モズベッロ)、最低馬連配当は830円(23年ジャックドール→スターズオンアース)。
枠順と脚質の傾向

枠順別では1-2枠があわせて【0-2-1-25】と不振。勝率や連対率が高いのは3-6枠。中枠が競馬しやすい。

脚質的には明確に前有利で、10年のうち9年(GⅠ昇格後の8戦全て)で4角5番手以内の馬が勝利した。ある程度前目のポジションで運ばないと届かない。
前走について
この項はGⅠ昇格からの8年をデータの対象とする。
前走が条件戦あるいはOP・リステッドだった馬は【0-0-0-3】。GⅢだった馬は【1-0-1-14】。GⅢ組の勝利・連対はデビューから破竹の5連勝中だったレイパパレだけであり、そう簡単には通用しない。
(海外含む)GⅡ組は【5-5-6-60】複勝率21.1%でここが質、量ともに中心を担う。京都記念、中山記念、金鯱賞のいずれかを叩いてきた馬がよく走る。
上記3レースをステップとする馬【5-5-5-48】についてデータを見ると、前走時5番人気以内で【5-5-5-28】複勝率34.9%、単回218%、複回127%。なお着順はあまり関係なく、前哨戦時点で人気に推されていたかがポイントだ。
GⅠ組は【2-3-1-16】で、複勝率27.3%はそこそこながら単回27%、複回43%と人気に応えられていない。GⅡ時代は「始動戦」として出てきた実績馬がサクっと勝っていくレースだったが、今はステップを踏んで仕上げてきた馬を狙うべきレースに変質した。
大阪杯2025の参考レース
参考レース① 有馬記念
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
トラックバイアス:やや外有利
展開:スローぺースだが早仕掛け
→この日の中山芝は有馬までに5戦行われ、マイル新馬を除く4戦で7-8枠が勝利。外からの押し上げが利くトラックバイアスだった。前後半62.8-57.9なので全体としてはスローだが、残り1000mから(風もあるとはいえ)11.3-11.4とペースアップが早く、そして急激過ぎた。中団で仕掛けを待ち、直線は外に出した差し馬が恵まれたレースと見る。
4着ベラジオオペラはスタート直後積極的に出していったが、内からダノンが行くと2番手で妥協。500m延長でスローペースながら全く折り合いに苦労しなかった。さすがの操縦性。前半はよかったが、ダノンのところでも述べた通り、残り1000mからの11.3-11.4が速すぎた。直線半ばまで粘っていたが最後は力尽きた。
戦前と評価は変わらず、非常に器用でなんでもできる反面、飛び抜けた能力や武器を欠く。GⅠでは展開か馬場の助けが要る。適鞍は中山記念や大阪杯あたり。
5着ジャスティンパレスはジャパンC同様ゲートの一歩目をしっかり決めているが、やはり二の脚が速くない。中団馬群、レガレイラの背後で運ぶも勝負所でモタつく間に進路がなくなり、最後は苦肉の策でインを突いてカラくも掲示板を確保した。5歳シーズンは中距離を使われたが、なんだかんだで春天を勝った3200mの方がいいように映る。
参考レース② 中山記念
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
トラックバイアス:やや内有利
展開:ややハイペース
→馬場は前日ほどではないにせよ内有利。メイショウチタンがハナを取り切るまでに案外苦労して、1000m通過58.5秒のやや速い流れ。道中全て11.4~11.6と緩む区間がなかった。トラックバイアスと締まったペースが相まって、インで溜めた差し馬が有利なレースだったと評価する。
1着シックスペンスはスタートから出して行ったことで序盤少し引っかかったが、なんとか許容範囲でおさまった。終始内ラチ沿いの中団を運び、抜け出したエコロヴァルツの後ろを突いてゴール前で差し切った。展開、トラックバイアスともに100%向いたもので、レコードとはいえ過度な評価はできない。ただ、これまで切れ味勝負でばかり勝ってきた馬で、こういうラップも大丈夫だと判明したのは収穫である。
2着エコロヴァルツはスタートで妥協せずにインの3番手を取り切ったのが殊勲。ペースが締まったことで折り合いの不安も見せず、こちらも展開とトラックバイアスがフルに味方した。1800mなら重賞でやれる。大阪杯だと延長が不安。
10着カラテは序盤ある程度促すも先行はできず。後方追走から特に目立つ伸びもなく大敗した。もう往時の力がない。
12着アルナシームは馬場と展開に恵まれた中山金杯とは対照的に、外々を回されて厳しい競馬になった。参考外。引き続き右回りの1800~2000mは得意な条件だが、GⅠの相手関係に混ざるとどうか。
参考レース③ 金鯱賞
レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)
トラックバイアス:フラット~やや内有利(道悪)
展開:超ハイペース(2番手以下はほぼミドル)
→デシエルトが完全にノーコントロールとなってしまい、1000m通過58.2秒。いくらなんでも速すぎた。ただし2番手ホウオウビスケッツはそこから推定2.4秒ほど離れていて前後半60.6-60.7くらいか。ほぼイーブンかやや速め程度。道悪適性の有無とデシエルトの暴走はあれど、展開面の有利不利は大きくないレースだったと評価する。
2着ホウオウビスケッツは最初から岩田騎手に逃げる気がなく、デシエルトのイン3を狙っていた。が、思った以上にデシエルトが暴走したことで結果的に離れた2番手で実質逃げの形。ペース配分も前後半ほぼイーブンで巧く立ち回った。突出した能力があるわけではないが操縦性が高く、上がり勝負にも消耗戦にもそれなりに対応してくる。大阪杯はマッチすると思う。
3着キングズパレスはスタートで躓いて後方から。道中はポツンと離れた最後方で運んだ。4角から大外を回して追い上げ、外から脚を伸ばして3着まで浮上。ただ、上位2頭とは少し差があった。久々のブリンカーが奏功した面もあるかもしれないが、他馬に不発や自滅が多くて繰り上がった印象はある。
4着デシエルトはスタートから特に押したわけでもなく、折り合い重視で乗られたが、全くコントロールできなかった。重馬場で1000m通過58.2秒は暴走。後半は12.6-12.7-12.8-13.1とバタバタだった。むしろよく4着に残った。今後に向けて気性面の大きな課題を露呈した形だが、高速馬場の阪神芝2000mなら同じことをやっても残る可能性はある。侮れない。
9着ラヴェルは後方待機に徹したが、4角で早くもステッキが入るなど手応えなし。道悪は合わなかった。また、今回は休み明けで+12キロでもあった。間隔が空くと体重が増えるタイプで、昨年の連続好走も中3週→中2週。叩いてからの方がいいのかもしれない。