【フィリーズレビュー2025】5分で予習! 過去10年のデータ・傾向と参考レース回顧

データルーム

フィリーズレビュー2025の概要

開催日

2025年3月8日(土)

グレード

GⅡ・3歳牝馬

コース

阪神芝1400m

概要と歴史

上位3頭に桜花賞への優先出走権が付与されるトライアル競走。1967年に「阪神4歳牝馬特別」の名称で創設され、1970年代に一時1200mで行われることもあったが、おおむね阪神芝1400mを舞台に施行されてきた。歴代の勝ち馬にはテスコガビー、メジロラモーヌ、キョウエイマーチ、ラインクラフト、メイショウマンボといった面々がいる。

馬齢表記の変更(※従来の「4歳」が「3歳」に変更)に伴い、2001年からフィリーズレビューに名称が変更された。本番と異なる内回り、1400mで短距離質なレースになりやすいせいか、桜花賞での好走馬はほとんど出さない。過去10年のフィリーズレビュー出走馬で桜花賞を勝利(および連対)したのは17年のレーヌミノルただ1頭。3着馬も2頭しか輩出できていない。実態は「桜花賞の前哨戦」というより、3歳牝馬の貴重なスプリント重賞と考えた方が適切だろう。

フィリーズレビュー2025の登録馬

登録馬一覧

登録馬23頭

アオイレーギーナ
イリフィ
インブロリオ
インプロペリア
ウォーターエアリー
キャッスルレイク
ショウナンザナドゥ
スライビングロード
ダンツエラン
チェルビアット
チギリ
トワイライトシティ
ドゥアムール
ネーヴェフレスカ
プロクレイア
ベルビースタローン
ホーリーブラッサム
ボンヌソワレ
モズナナスター
ラブアイミー
ランフォーヴァウ
リリーフィールド
ルージュラナキラ

フィリーズレビューの基本データ(過去10年)

人気と配当の傾向

ほとんどの年がフルゲート18頭という多頭数の重賞で、それに伴って波乱も頻発する。1番人気は1勝止まりで8番人気が3勝。11、12番人気もそれぞれ1勝3着2回と馬券に絡んでいる。なお19年はノーワン、プールヴィルの同着優勝だった。

平均馬連配当は4013円。最高配当は1万4320円(19年ノーワン・プールヴィル)、最低配当は450円(17年カラクレナイ→レーヌミノル)。

枠順と脚質の傾向

阪神芝1400mのコース形態が元々内枠有利で、しかもこのレースはハイペースが多い。外々を回される馬はよりツラくなる。1枠と3枠で合計7勝を占め、好走率でも回収率でも内枠の方がはるかにいい数字を示す。

10年のうち7回、前半3F33秒台が出ているハイペース傾向ながら、脚質的な有利不利は大きくない。昨年は33.8秒で入ったエトヴプレが逃げ切ったように、多少ペースが速くなってもイン前が粘り込むケースがある。

前走について

前走新馬or未勝利組は【2-0-0-17】。紛れの多いレースといってもさすがにGⅡだけあって、初勝利直後の馬にはやや敷居が高い。

1勝クラス組【4-2-7-50】複勝率20.6%は全体としてそんなによくもないが、内訳を精査すると狙いようもある。前走6着以下【0-0-0-15】、および距離延長組【0-0-2-16】を排除すれば【4-2-5-24】複勝率31.4%、単回162%、複回124%だ。

OP・リステッド組は【4-0-0-28】と低調だが、同4着以内に限れば【4-0-0-15】と悪くない。

重賞組は阪神JFからの直行【1-6-3-20】に対し、それ以外のレース【0-1-0-24】と明暗くっきり。阪神JFの好走馬がここに出てくることは多くないが、5着以内馬【0-5-1-1】複勝率85.7%と信頼度は高い。また、着順問わず「阪神JFで4角4番手以内だった馬」も【1-2-3-6】複勝率50.0%、複回収率135%の好成績。マイルGⅠで先行できたスピードが1400mへの短縮&相手緩和で火を吹く。

フィリーズレビュー2025の参考レース

参考レース① 阪神JF

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

馬場は内から数頭分避けたところが伸びるが、各馬もう最内は使わないので枠の有利不利は結局なし。途中雨も降った荒れ馬場かつ前後半34.2-34.9のハイペースでスタミナが問われ、上位はいずれも1800mからの短縮馬が占めた。距離不安のない差し馬が恵まれたレースと評価する。

4着ショウナンザナドゥは五分のスタートから促して外3へ。直線も外からジワジワと脚を使っているが、後ろから差された。こういう持続力勝負が向く馬とはいえ前に行った組は展開不利。負けて強し。

9着モズナナスターは自慢のスピードを生かして内目先行。直線は内を突いており、展開&トラックバイアスどちらも不利な形だった。距離短縮で見直せる。

11着ランフォーヴァウは中団外目を追走。直線に向いていざスパートというところでアルマヴェローチェに前をカットされる不利があった。

12着リリーフィールドは好スタートを決めて2番手へ。直線半ばまでは抵抗していたが、最後の150mあたりでハッキリと脚が鈍った。距離が長かった。

17着ダンツエランはスタートで隣の馬と接触する不利あり。道中は引っかかったり、直線は右にモタれたりとリズムが悪く、最後は完全にバテてしまった。負けすぎだが、距離短縮はプラスに出る。

参考レース② クイーンC

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

馬場は内外フラット。ロートホルンの逃げで前半3F34.2秒と流れ、その後も11.5-11.5-11.5と全く緩まない高速持続戦になった。差し有利なレースだったと評価する。なお勝ち時計1:32.2は3歳3月以前のマイル戦としては史上最速。レースレベルが非常に高い。

5着スライビングロードは中団の内ラチ沿いでじっくりと脚を溜め、直線も前がバラけてスムーズに追い出せた。展開が向いたもので着順以上の評価ポイントは特にないが、1:33.2の走破時計は十分に優秀。

9着ショウナンザナドゥは好位の一角で運んで勝負所を迎えたが、いざ追い出すと全く伸びず流れ込むだけになった。ややペースがキツかったとはいえ案外な負け方。鞍上曰く「イレ込みがきつかった」とのことで、敗因として考えられるのはそれくらいか。

参考レース③ つわぶき賞

馬場は内有利。前後半33.8-36.0のハイペースでイン溜めの差し馬が有利なレースだったと評価する。

1着ルージュラナキラは最後方の内ラチ沿いで脚を溜め、4角だけ大外に持ち出してシンガリ一気を決めた。展開が向いた。コーナーで外に張っていたので、右回りの方が競馬はしやすそう。

「重賞データ分析」の記事一覧へ

タイトルとURLをコピーしました