【弥生賞ディープインパクト記念2025】5分で予習! 過去10年のデータ・傾向と参考レース回顧

データルーム

弥生賞ディープインパクト記念2025の概要

開催日

2025年3月9日(日)

グレード

GⅡ・3歳

コース

中山芝2000m

概要と歴史

牡馬クラシック第一冠・皐月賞と同じコースで行われるトライアル競走。3着までの馬に優先出走権が付与される。

1964年に創設され、当初は中山芝1600mで行われていたが、何度か条件変更を経てシンボリルドルフが勝った1984年からは現在の距離に定着。以降もサクラスターオー、メジロライアン、ウイニングチケット、ダンスインザダーク、スペシャルウィーク、ディープインパクト、ロジユニヴァース、ヴィクトワールピサ、マカヒキといった豪華な面々が優勝馬に名を連ねている。

2020年からは「弥生賞ディープインパクト記念」に名称が変更された。ただ、近年は本番までの間隔が長い重賞(たとえば共同通信杯)にメンバーが集まりやすい傾向があって、ここをステップに皐月賞を制した馬は10年ヴィクトワールピサが最後。実に14年間、皐月賞馬を出していない。

弥生賞ディープインパクト記念2025の登録馬

登録馬一覧

登録馬14頭

アスクシュタイン
アロヒアリイ
ガンバルマン
クラウディアイ
ジュタ
ナグルファル
ファウストラーゼン
ブラックジェダイト
ベストシーン
マイネルゼウス
ミュージアムマイル
レディネス
ロードガレリア
ヴィンセンシオ

弥生賞ディープインパクト記念の基本データ(過去10年)

人気と配当の傾向

平均出走頭数10.9、最高でも12頭立てと少頭数になりやすいレース。その割に1番人気が【2-4-1-3】と案外勝ち切れず、中穴の台頭をしばしば許す。

16年(マカヒキ、リオンディーズ、エアスピネル)には3連複190円という超低配当が出現するなど、10年間のうち5回は3連複配当10倍未満。かと思えば昨年は6-3-9番人気決着で3万馬券となった。極端に堅い年と人気馬が崩れる年で両極端だ。

平均馬連配当は5200円。最高配当は3万2600円(19年メイショウテンゲン→シュヴァルツリーゼ)、最低配当は220円(16年マカヒキ→リオンディーズ)。     

枠順と脚質の傾向

枠順別では1-3枠【1-0-4-25】の不振と、8枠の5勝が特徴的な数字。なお3番人気以内に限っても1-3枠は【1-0-2-5】と微妙で、対する8枠は【4-1-1-0】のオール馬券圏内となる。外枠がいい。

脚質的には4角5番手以内の馬が9勝を挙げ、同6番手以下とは好走率も回収率も雲泥の差がある。GⅠ前哨戦らしくスローペースになりやすく、1000m通過が60秒を切ったのは1度だけ。前傾ラップになったのもわずか2回。前項とあわせ、外枠先行が有利といえそうだ。

前走について

前走が新馬or未勝利戦だった馬は【0-1-0-17】と苦戦。そもそも上位人気に推された馬もいないが、基本的にノーマークでOKだろう。

1勝クラス組は2着以内【3-2-0-10】が最低条件で、同3着以下は【0-0-0-16】と消せる。前者のうち、前走が中山なら【3-1-0-5】複勝率44.4%、複回収率110%。中山の1勝クラスで連対を果たした馬には警戒しよう。

OP・リステッド組は【1-0-1-7】で、好走例はどちらも若駒S連対馬の【1-0-1-1】に含まれる。

主力の重賞組【6-7-9-26】はレースごとに。ホープフルS組(※GⅠ昇格後)が【1-3-6-5】複勝率66.7%、複回収率167%で、朝日杯FS組も【1-3-2-1】複勝率85.7%、複回収率230%。前走GⅠ組の好走率が極めて高い。該当馬がいれば最優先だ。

ほかはサンプルに乏しいが、東スポ杯2歳S組【1-1-0-1】、きさらぎ賞組【1-0-1-3】、京都2歳S【1-0-0-2】、共同通信杯【1-0-0-3】に好走例がある。一方、同コースの京成杯組は【0-0-0-7】とさっぱり。京成杯3着以内馬でも【0-0-0-5】という有様だ。

弥生賞ディープインパクト記念2025の参考レース

参考レース① ホープフルS

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

中山芝は有馬記念の日から一変、フラット~ややイン優勢のトラックバイアスに。ハナ候補と見たアスクシュタインが行く気なし&序盤挟まれたこともあり、ジュンアサヒソラ単騎で前後半61.4-59.1のややスローペース。ファウストラーゼンがマクって先頭はL4に11.6を踏んだが、3番手以下は深追いせず実質3F戦。内前有利な一戦だったと評価する。

3着ファウストラーゼンは最初の直線で両隣から挟まれる不利があって前半は後方待機。スローペースの向正面で一気にマクり、その区間も11.6とそこまでペースを上げずにハナを取り切れた。直線に向くまでに作ったポジションの差を生かして粘り込み3着。騎乗が上手くいった。ブリンカーも効いた。

4着ジュタは16番枠から好位の外目を追走。トラックバイアスにやや逆行する形ながら健闘した。

5着クラウディアイはレース前半こそ内目の好位で立ち回っていたが、4角手前から下がってくるピコチャンブラックをパスするため外に出した。その分のロスあり。とはいえ勝ち馬との0.9秒差は決定的な差。

6着アスクシュタインはスタートでかなりゴチャつき、道中は内目の10番手で運ぶ。3~4コーナーでは加速がつかず、出口で外に膨れ、直線は今度右にササるなど粗いレースになったが、差し勢の中ではよく伸びていた。

参考レース② 朝日杯FS

レース映像(Youtube、JRA公式チャンネルより)

馬場はこの日も内から2~3車線目を回ってきた馬が活躍。直線イン突きはダメだが、外すぎてもイマイチだった。道中緩んでスローペースからの2ハロン戦。前に行った馬が恵まれたと評価する。

2着ミュージアムマイルは出遅れてダッシュもつかず序盤は離れた後方。そこから内を押し上げてリカバーしていき勝ち馬の背後につけて直線へ。いざスパートをかけたものの、相手の伸びが鋭すぎて差を詰めることができなかった。3着以下は2馬身半離しており、これはこれで強い競馬をしたが……。相手が素晴らしかったことに尽きる。本質的には1800m以上ほしい。

参考レース③ 葉牡丹賞

開幕日の高速馬場でフラット~やや内有利。1000m通過59.4秒は2歳戦としては速く、1-4着まで差しが台頭した。内目で溜めた差し馬が有利なレースだったと評価する。

1着ヴィンセンシオは内目の中団を追走し、4角もロスなく外に出して進路確保。最後は3頭の熾烈な追い比べをわずかに制して2歳レコード勝ち。2-3着馬は4角で外に膨れており、上位3頭のなかでは比較的コース取りの利があった。ただ、2着ゲルチュタールは次走で京成杯10着と惨敗した。GⅠ組との対戦になる今回が試金石。

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