【シルクロードS】1番人気想定ソンシに死角あり 有力馬の調査レポート

中央競馬予想

シルクロードS2025 上位人気想定馬の評価

ソンシ

能力評価:★★★★

苦手条件:道悪、ハイペース?

臨戦過程:淀短距離Sから中2週。自身としては最短の間隔

《寸評》
大敗したのは宝塚記念当日の道悪&イン死馬場に泣いた1回だけ。3勝クラス勝ちはラスト11.3-11.2の加速ラップで、初の1200m戦タンザナイトSは包まれて進路確保がやや遅れた分の2着。ゴール前の脚は際立っていた。淀短距離Sの勝ちはイン前決着の内枠が味方したもので特に評価しないが、重賞級の能力があることはその前までで既に証明済み。

懸念点は1200mの高速決着を経験していないこと。主に1400mを使われてきて、1200mでは2戦とも1:08.7だった。また、これまで前半3Fが33秒台だった2戦は万両賞2着、ファルコンS3着とパンチを欠いた。速い流れに付き合うと甘くなるタイプか。今回はウインカーネリアン、グランテスト、ペアポルックスなど先行馬が多く、なにしろピューロマジックがいる。ハイペース濃厚で脚が溜まるか怪しい。1番人気なら疑って入りたい。

ビッグシーザー

能力評価:★★★★

得意条件:京都【3-0-1-2】、11~2月【5-0-0-2】でやや冬馬の感?

臨戦過程:京阪杯から中9週。中間は調教でブリンカー着用とのこと

《寸評》
3歳秋で一度壁に当たったが古馬になってひと皮むけ、今はリステッド勝ち~重賞好走級の力がある。京都芝1200m、冬場の実績もあり、シルクロードSの条件自体は合う。

ただし京阪杯は前日から一転して内有利の馬場で行われ、レース自体も馬番1-4番が1-4着を占める非常に内有利な決着であった。勝ち方としてさほど価値が高くない上に、その実績によって今回はハンデ59.5キロを背負わされる。相手が揃った今回は割り引きたい。

ピューロマジック

能力評価:★★★★★

得意条件:直線平坦の1200mは4戦4勝
苦手条件:坂あり芝コースで【0-2-0-2】

臨戦過程:スプリンターズSから中17週の休み明け。年末から在厩でじっくり調整

《寸評》
日本競馬史上最速クラスのスタートダッシュを誇る逃げ馬。これまで全4勝が直線平坦コースの芝1200mに偏っている。北九州記念は前後半32.3-35.6の超ハイペース逃げで押し切るなど、自分の型に持ち込んでしまえば他馬を寄せ付けない。

セントウルSは前後半33.6-34.1と溜める逃げでよさが出ず、逆にスプリンターズSは持ち味を生かしに行って前後半32.1-34.9。不得手な急坂コースのGⅠで0.5秒差8着なら及第点といっていい。今回は得意の平坦京都に替わり、逃げ切りやすい開幕週の馬場。その点は絶好といえる。

……が、懸念材料も二つ。まず陣営が(スピードに任せるのではなく)折り合いを教える方向で試行錯誤していること。心置きなくぶっ放せばこのレースは勝つと思うが、将来のためにセントウルSのような我慢オーダーになる可能性がある。もうひとつは牡馬換算58.5キロのハンデ。スピードは段違いだが全幅の信頼とはいかない。

カピリナ

能力評価:★★★★

得意条件:芝【3-0-1-0】。前走で高速決着にも対応

臨戦過程:南総Sから中8週。高松宮記念に向けて賞金加算が必須の立場で

《寸評》
半姉に芝のスプリント路線で活躍したレイハリアがいる。当初はダートを使われていたが、昨夏の福島で芝に転じた初戦を3馬身差V。続く知床特別は前後半33.3-35.0のハイペースを先行して3着に敗れたが、2勝クラス、3勝クラスと着差を付けて連勝した。まだ芝では底を見せていない。

特に前走は最内枠で出遅れ、前半32.9秒のハイペースを5番手までリカバーしながら、道中引っかかるほど追走に余裕があった。直線は進路が狭くなりかけるも隣の馬を押圧してこじあけ、鋭く伸びて後続に0.3秒差。勝ち時計1:07.1は同日メイン・ラピスラズリSより0.1秒速い。

既にリステッド勝ちと同等のパフォーマンスを見せていながら、昇級戦のためハンデ54キロで済む。枠にもよるが今のところは最有力視。

ウインカーネリアン

能力評価:★★★★

得意条件:元々はマイラーだが、B着から短距離向きに

臨戦過程:京阪杯から中9週。1週前にウッドで好タイム

《寸評》
6歳時に関屋記念、東京新聞杯を制覇。元はマイラーだったが、昨年からブリンカーを着けて短距離路線に転向してきた。

3走前の安田記念は圧倒的にハイレベルなレースで大敗やむなし。スワンSは外差し馬場のハイペース逃げて0.3秒差6着ならいい負け方。ただ、京阪杯は馬場と展開に恵まれながら勝ち切れず。現状1200mでの実績はこの京阪杯と超スローペースを先行した高松宮記念の4着だけ。ハンデ59キロも重く、強調点に欠ける。

ペアポルックス

能力評価:★★★★

得意条件:良馬場【3-3-1-0】
苦手条件:ゲートに不安あり

臨戦過程:中3週→中3週だった秋シーズンからひと息入れて中8週。1週前に坂路4F自己ベストをマーク

《寸評》
葵Sで対ピューロマジック0.2秒差。北九州記念の大敗は熱中症によるもので参考外。オパールSは出遅れと直線詰まり、みちのくSも出遅れが響いた。力負けはしていない。

一転、前走はゲートが決まってハナへ。開幕週の中山芝1200mを前後半33.7-33.5なので展開と馬場に恵まれた部分があり、勝ち時計は南総S(カピリナ)より0.1秒遅かった。よって前走単体の評価からは買いにくい。ただまあそれ以前のレース内容で能力は十分示しており、斤量57キロなら好走圏内。いい枠を引ければ。

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