【京成杯】レコードのハナ差2着ゲルチュタールが中心 有力馬の調査レポート

中央競馬予想

京成杯2025 上位人気想定馬の評価

キングノジョー

能力評価:★★★

得意条件:不明

臨戦過程:10月の東京芝2000m新馬を勝って中12週

《寸評》
半兄にアイアンバローズ、ジャスティンパレス、そしてベルモントS勝ち馬パレスマリス(→種牡馬としてジャンタルマンタルを輩出)がいる良血馬。

単勝1.3倍の圧倒的支持を受けて臨んだ新馬戦は好スタートから抑えて好位を追走し、直線は馬群を割って軽々抜け出し。最後までステッキが入らないまま2馬身半差の完勝だった。

ただし勝ち時計2:02.4は同日リトルジャイアント未勝利(1:58.7)に比べ3.7秒遅く、2着以下の馬からまだ勝ち上がりが出ていない。レベルはそこまで高くなかったと見る。(そのリトルジャイアントに葉牡丹賞で先着したのがゲルチュタール。極めて単純に考えてゲルチュタール≒リトルジャイアント>キングノジョーという比較に。)

良くも悪くも底を見せておらず、一戦だけでなんとも言えない部分が多い。初戦から前進気勢が強かった分、1回使ってさらに折り合いが難しくなる可能性もある。1番人気で全幅の信頼とはいかない。

パーティハーン

能力評価:★★★

得意条件:不明

臨戦過程:秋の京都で2戦して勝ち上がり。中9週で初の関東遠征

《寸評》
セレクトセールにて2億9700万円で取引された高額馬。父ウートンバセットは現役時代デビューから5連勝で1400mの2歳GⅠを勝つも3歳時は4戦して全て5着以下と振るわず引退。早熟の短距離馬という感じだった。しかし種牡馬としては初年度から仏ダービー馬アルマンゾルを輩出し、その後徐々に地位を築いていった。

新馬戦は菊花賞同日の芝1800m。先行策をとったがヤマニンブークリエにラスト11.6-11.2の加速ラップで差し切られた。内回り2000mに替わった2戦目は逃げて5馬身差の圧勝。1000m通過62.7秒の楽なペースだったのは確かだが、後半1000m58.3秒は同週の黄菊賞と同じ。そこそこ優秀だった。

初の関東圏、坂ありの中山適性などこちらも未知な部分は多いが、京成杯は欧州血統の活躍(ハービンジャー2勝、バゴとノヴェリスト各1勝など)が目立つ非主流質の重賞ではある。血統面からはポジティブに解釈できそう。

ゲルチュタール

能力評価:★★★★

苦手条件:小回り△

臨戦過程:12月開幕週の葉牡丹賞2着から中6週

《寸評》
おじにホープフルSを勝ったキラーアビリティがいる血統。中京での新馬戦は1000m通過63.4秒のドスローを2番手で運び、4角で外に張る面を見せながら押し切り。展開に恵まれたこと、少頭数だったことから特に評価できるポイントはない。

2戦目の葉牡丹賞はイン中団待機から3~4角で徐々に進出。右回りでも外に膨れてそこを勝ち馬に利用されてしまったが、直線は盛り返してハナ差の2着。勝ち時計1:58.8は2歳レコードとレースレベルも高く、この内容は上々だった。

左回りでも右回りでもコーナリングに怪しさがあったので、現状はできれば広いコースの方がいい気はする。とはいえ中山を一度経験したことで前走よりは走りやすくなるだろう。今のところは最有力視。

ガルダイア

能力評価:★★★★

苦手条件:折り合い△

臨戦過程:ベゴニア賞から中7週。右回りも1周競馬も初

《寸評》
半姉にアエロリット、近親にラッキーライラックとミッキーアイルがいる牝系出身。

東京芝1800mの新馬戦はスローペースとはいえ3角先頭からラスト11.0-11.1で完勝の好内容。続くベゴニア賞は前後半35.1-35.4の平均ペースにもかかわらず3番手が先頭から5馬身ほど離れた縦長の隊列で進み、結果も1-2番手の行った行った。追走義務違反的レースで3着が精一杯だった。ゴール後には突き抜けており、上位馬に比べて脚を余した。

ここまでの2戦から高い能力を感じるが、解せないのは騎手配置。サンデーレーシング×国枝厩舎なのにルメールがキングノジョーを選択。杉原騎手が想定されている。杉原騎手が上手いとか下手とかの問題ではなく、上位騎手を確保していない点で陣営の期待度に疑問符がつく。

マテンロウムーブ

能力評価:★★

得意条件:不明

臨戦過程:中京の未勝利戦を勝って中5週。初の右回り。中間はあまり目立つ追い切りタイムなし

《寸評》
新馬戦は1000m通過62.7秒で逃げたアマキヒにラスト11.3-11.1の加速ラップを出されてノーチャンス。前走は後方から運んで勝負所で徐々に浮上、2着馬とのマッチレースをわずかに制した。上がりは2位より0.8秒速く、3着以下は5馬身離していた。

勝ち方は悪くないが数字上に特段の強調点がなく、重賞でやれるかはなんとも言えないところ。また「口向きに難しいところがある」とのコメントが出ており、初の右回りに対応できるかが課題。

センツブラッド

能力評価:★★

得意条件:内回り系の持続力勝負

臨戦過程:10月京都での未勝利勝ちから中13週。CWで3週連続減速ラップ、やや折り合いに不安?

《寸評》
これまで3戦いずれも少頭数。2走前に対戦したサンライズグラシアという馬が次走黄菊賞8着に敗れており、経験したレースのレベルは目立たない。前走の勝ち時計2:00.3は優秀だが、同日秋華賞で1:57.1が出た速い馬場と1000m通過59秒台のハイペースを差し引く必要がある。

1周競馬の持続力勝負に慣れている点は強みだが、能力面の根拠となるパフォーマンスがまだない。試金石の一戦。

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