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【佐賀・門別競馬】JBC4競走2024の予想

JBC4競走の予想

※買い目は基本的に◎の単勝と◎-◯のワイド

日曜は8打数2安打でやや勝ち。ナリタローゼに救われて、悪いなりになんとか……という1日でした。馬場の乾き際は難しいね。

さあ明日はいよいよ地方競馬の祭典・JBC。一度でいいから「4レース完全制覇」を達成したい。

昨年は2歳優駿しか当たらず、一昨年は確かスプリントとクラシックが当たった。大きく勝ったのは4年前、サブノジュニアのスプリント。あれは東京盃の負け方がよくてワクワクしながら本番を迎えたのを覚えている。さてさて、今年はいくつ当たりますかね。

◆佐賀9 JBCレディスクラシック

【予想の方向性】
佐賀ダートは外有利とする。内からライオットガールが先行するのを制してアンモシエラがハナ。持続力勝負に持ち込みたいアイコンテーラーが早め早めにプレッシャーをかけていき、グランブリッジもそれを意識して乗る。ややハイペース想定。中~外枠の差し馬を狙う。

◎グランブリッジ
大前提としてダート中距離路線は牡馬>牝馬。対牡馬のJpnⅠで好勝負できるグランブリッジとアイコンテーラーがまず能力面で優位に立っている。5走前佐賀記念は内枠で窮屈な競馬を強いられての負け。2走前帝王賞は外有利のトラックバイアスに反して最内枠から4着なら大健闘と言っていい。地元佐賀でのJBCとあって、川田騎手も尋常じゃない気合いで臨むんじゃないでしょうか。

◯テンカジョウ
マリーンCは少頭数と前の自滅で恵まれた面もあるが、勝ち時計が優秀だった。前日の日本テレビ盃デーはC2の1200mで1:16.1だったのに対し、この日はC1で1:16.7を要した。つまり日本テレビ盃よりだいぶ時計のかかる馬場だった。それでいて1:53.5なら日テレ盃の3着メイショウハリオより0.4秒も速い。古馬牡馬JpnⅡ上位の時計で走れるなら、ここでも通用していい。

せっかくのお祭りなので他馬の評価も。

ライオットガールはレースセンスの高さで勝負するタイプ。そもそも純粋な力勝負だとトップ層に若干見劣る面がある。小回りの佐賀に替わりのはプラスの材料だが、枠がよくない。行けばプレッシャーをかけられ、控えればトラックバイアスの不利を被ることになるだろう。

キャリックアリードはエンプレス杯の3着が光る。挑戦者的立場ゆえの強みもあり、前が潰れた時の2-3着は十分に現実味がある。ただ、どちらかといえば左回りの方がパフォーマンスは高いように感じる。兵庫女王盃の敗因がピンと来ない。

アイコンテーラーは能力面でグランブリッジと双璧。芝時代主に左回りで良績を残した馬で、右の小回りという条件にはやや疑問が残るが、序列をつけるなら▲相当という感じ。

アンモシエラは身も蓋もないが、ここまであまり強い相手に先着していない。おそらく先行策を採るだろうが、人気どころも呑気に構えてはくれない。早めに来られて苦しくなる。

◆佐賀10 JBCスプリント

【予想の方向性】
内からテイエムフェローとシャマルが主張。ヘリオスも続き、引退レースのバスラットレオンが押していく。イグナイターも1400mなら好位追走で、やや前がかりの競馬になりそう。中~外枠の差し馬を狙う。

◎タガノビューティー
なんだか掴みどころがなくなってきた。以前は東京専用の不器用型追い込み馬だと思っていたが、かしわ記念2年連続2着、さきたま杯4着など、意外と地方の1周競馬や小回りもこなす。

今年のかしわ記念は前残りバイアスの特殊馬場で、道中1-2-3番手の馬が1-2-4着を占める決着に1頭だけ追い込んできたもの。さきたま杯も内有利馬場の大外から追い上げてイグナイターからは0.2秒差の4着と悪くなかった。南部杯の凡走は釈然としないが、元々休み明けはそんなによくない。使った上積みあれば。

◯チカッパ
馬体重を大幅に増やし、差しに脚質転換したここ2戦で重賞連勝。東京盃自体は内で溜めた馬が上位に台頭したが、あの日の大井は特に内有利のトラックバイアスがあったわけではない。ある程度は額面通りに受け取っていい勝利。1400mへの再延長がプラスとは言い難いが、じっくり乗る今のスタイルなら守備範囲だろう。

シャマルは外枠なら本命でもよかった。昔ほど嫌がらなくなったが、本質的には揉まれずに運ぶ形がベスト。トラックバイアス的な意味でも、気性的な意味でも、内枠でちょっとやりづらい。

マックスは久々の1周1400mがどうか。元々1400-1600mを使っていた頃はA2で勝ったり負けたりだったのが、昨年夏から1200m転じてひと皮むけた。距離が戻ってプラスに出るとは考えにくい。

ヘリオスは8歳を迎え、近走内容がさすがに物足りなくなってきた。

アラジンバローズは同コースでJpnⅢ勝ちがあるものの、当時はJRA勢との斤量差も大きく、展開面も内差し偏重の決着となって諸々ハマった。

バスラットレオンは正直もう往年の力がない。騎手起用にも疑問。

イグナイターは本質的に1200mよりは1周1400mにフィットする馬だと思っていて、東京盃の負けは悲観していない。いやいや去年JBCスプリントを勝ってるじゃないか、と言われるかもしれないが、あの開催の大井は砂厚変更&砂入れ替え当初で、1400m志向の馬がよく勝つ1200mだった。あれは例外。前走時よりチカッパとの斤量差が2キロ縮まるのも追い風。印を回さなかったのは展開想定の分だけで、実質3番手評価。

◆門別11 JBC2歳優駿

【予想の方向性】
門別ダートは内外フラットとする。たびたび書いているが、揉まれ慣れていない先行馬が集まる2歳ダート上級条件は基本的に差し経験を重視して買うのがセオリー。このレースもエイシンキャプテン、リコースパロー、イサナ、ローランドバローズ、タガノマカシヤと先行馬が揃った。差し馬を狙う。

◎ソルジャーフィルド
道営勢はBGJCとサンライズCの結果が示す通り、リコーとこの馬がツートップ。ただしリコーの方はこれまでレースで砂を被った経験がないまま今回は内枠。差す形をやってきたコチラに利があると見た。

5走前には鎌倉記念2着馬ミランミランに0.8秒差、3走前にはジュニアグランプリ勝ち馬キングミニスターに2.1秒もの差をつけた。他地区の重賞で勝ち負けするクラスの馬を完封した事実があれば、例年JBC2歳優駿で通用する水準は満たす。経験値を生かして。

◯タガノマカシヤ
ダートに転じた未勝利戦は3.3秒差の圧勝劇。着差だけでなく、勝ち時計1:53.0は直後の古馬1勝クラスと0.1秒差で、しかもラスト2Fが12.0-12.3と非常に優秀だった。強いと思います。

ダノンフェルゼンは未勝利勝ちが中京ダートの高速馬場で内追走から内を抜け出したもの。差し経験という意味で相手候補には入るが、それ以上の強調点はない。

リコースパローは前記の通り。能力はソルジャーフィルドと並んで高評価だが、揉まれた経験がない馬の内枠で印を回さなかった。「知らねえよ」って言われちゃうかもしれないけど、お母さんのリコーデリンジャーってPOGで指名してたんですよね。ビリーヴの半妹、シマノタカラチャンという名繁殖。心情的にはめちゃくちゃ応援している。

イサナは時計、レース内容に特筆する点がなく、展開想定にも合わない。ローランドバローズは時計こそまずまずだが、中京ダートらしいイン前決着を先行して勝ってきた。重賞に混ざり、差し想定をした以上は買わない。

グランジョルノは良血。母ヴィータアレグリアは交流重賞の勝ち馬で、そこにゴールドドリームという組み合わせ。新馬戦は大きく出遅れながらも差し切って、見た目のインパクトは大きかった。とはいえ勝ち時計1:50.0は同日3歳未勝利より2.9秒も遅く、前記したタガノマカシヤあたりの優秀さと比べると数枚見劣る。いやまあ、タガノの数字がすごいんだけど。

◆佐賀11 JBCクラシック

【予想の方向性】
キリンジやヒロイックテイルが内から主張。ウィリアムバローズは内の出方次第で別に番手で控えてもいい。いずれにせよ(中央馬にとっての)ハイペースは考えにくい。中~外枠の先行馬を狙う。

◎ウィルソンテソーロ
近走で崩れたのはテン33.9秒のハイペースを2番手につけたフェブラリーSだけ。ドバイWCでも4着に善戦するなど、今回の相手関係なら地力最上位といっていい。4歳時には名古屋や金沢でも勝利していて小回りへの対応力も証明済み。枠もいい。盤石だろう。

◯ノットゥルノ
武豊騎手が乗る時は「外に出して砂を被らずに運ぶ」というアプローチ。川崎記念は内有利のトラックバイアスでも外に出して、左回りも合わず大敗。帝王賞は序盤促したぶん折り合いを欠き、外に出そうとしたところをブロックされ、3~4角は外5進入とさすがにロスが大きかった。今回は11頭立てで力差の大きい実質少頭数のレース。フタをされることはないと思う。

メイショウハリオは状態がデキていなかった帝王賞を除けば7歳にして健在。相手が比較的手薄な今回はチャンスがある。ただ、枠は悪い。

地方ならヒロイックテイルとシルトプレだろうが、それぞれ帝王賞で2.8秒負け、川崎記念で2.4秒負けと跳ね返されている。JpnⅠでは荷が重い。

ウィリアムバローズは日本テレビ盃がやや内有利のトラックバイアスを味方につけた逃げ切り。なおJRAのデータだが、ミッキーアイル産駒のダート距離延長は単回27%、複回48%しかない。バイアス有利の重賞勝ちから条件悪化となるレースで、あまり手を出したくない。

鈴木ユウヤ

東大卒競馬ライター。中央競馬、南関東競馬を中心に情報発信している。単勝&ワイド。攻めて勝つ。