【セントライト記念】中山巧者コスモキュランダが最有力 有力馬の調査レポート

中央競馬予想

セントライト記念2024 上位人気想定馬の評価

コスモキュランダ

能力評価:★★★★★

得意条件:中山では【1-3-0-1】
苦手条件:瞬発力に欠ける

臨戦過程:日本ダービー6着から休養して秋はここから始動。王道のローテーション

《寸評》
父アルアインは高速決着の皐月賞勝ち馬、古馬になって大阪杯を制した。その産駒は今のところ東京芝【0-1-0-28】、京都芝外回り【0-0-0-9】、阪神芝外回り【0-1-0-7】と悲惨な成績で、内回り系の持続力勝負専門となっている。

自身も例外ではなく、中山の持続力勝負を得意とする。東京の新馬戦ぶっちぎりのシンガリ負けからどんどん力を付け、弥生賞はレースレコードで勝利。皐月賞も中団待機から外を回す正攻法でジャスティンミラノとクビ差2着に入った。キレイな戦績ではないが、世代でもトップクラスの有力馬だ。

日本ダービーは前後半62.2-56.8の超スローペース。出遅れて後方2番手からの競馬となり、ミルコらしい向正面進出を選択。このペースなので動いた判断は正解だったが、3~4角は4車線目を回されてしまったし、レース上がり33.8秒もこの馬にとっては速すぎた。適性に合わなかった。

中山芝2200mに舞台が替わるのは大幅なプラス要素。セントライト記念というレース自体、「皐月賞3着以内馬」が出てくれば過去10年で【4-3-1-1】(着外はタイトルホルダーどん詰まり)と信頼できる。強いて懸念点を挙げるなら最近ゲートがよくないこと。モレイラはなんとか出していたが、ミルコ騎手はスタートにウィークポイントがある。そこだけ。

アーバンシック

能力評価:★★★★★

得意条件:広いコース
苦手条件:右回りコーナリングに難。中山はヘタ

臨戦過程:こちらも日本ダービーから休養を挟んで中15週

《寸評》
中山だと右にササって上手く立ち回れない不器用型。父似というか、スワーヴリチャードにもちょうどそういう面があった。それでも京成杯で対ダノンデサイル0.1秒差の2着に追い込んだ通り、能力的には世代の頂点を争える。本命視した日本ダービーは前記の通り後傾5.4秒の超スローペース。後方待機から大外一気を試みたが、まあ無理。ノーカウント。

中山はベストではないし、正直「神戸新聞杯を使えばいいのに……」と思うが、それでも皐月賞4着。全くこなせないわけでもない。コース3回目で慣れてくればコスモと差はほぼない。

スティンガーグラス

能力評価:★★

苦手条件:ゲート難。前残りになるとツラい

臨戦過程:デビューから4戦は中9~11週空けながら使われ、今回は中3週。中間はややセーブ気味?

《寸評》
2歳女王ダノンファンタジーの半弟。年明けの中山芝2000m新馬でデビュー勝ち、ラスト11.8-11.7の加速ラップを記録した。ただ走破時計2:02.1、上がり35.3秒は同週同コースの1勝クラスでコスモキュランダが出した時計(1:59.9、34.9秒)と比べて明確に見劣りする。

前走は新潟の1勝クラスを使って0.8秒差V。ただしメンバーレベルは高くなかった。そもそもセントライト記念は2勝クラス勝ちの上がり馬すら苦戦するレースで、1勝クラスからの臨戦は【1-0-2-39】。前走7馬身差勝ちだったガイアフォース、ローシャムパークを除くと3着1回しかない。わざわざ春の既成勢力より優先する理由はない。

アスクカムオンモア

能力評価:★★★

得意条件:左回りで【2-1-1-0】

臨戦過程:6月の1勝クラスを勝ってから中11週。1週前は騎手騎乗でCWラスト11.2

《寸評》
新馬戦6着に敗れた後は4戦続けて左回りを使って馬券圏内。プリンシパルS3着は前後半61.6-58.0のスローペースで前有利な展開に恵まれた部分もあるが、次走で2勝クラスを勝つメリオーレムとはタイム差なしで走った。

前走は1勝クラスとはいえ、スイートピーS3着馬ベストミーエヴァーを完封勝ち。勝ち時計1:46.1は同日の古馬2勝クラスより0.7秒速く、しかもラスト11.7-11.4の加速ラップというおまけつき。ポテンシャルの高さを感じる秀逸な勝ち方だった。前記の通り条件戦からの臨戦は基本的に軽視なのだが、今年のメンバーから上がり馬を選ぶとしたらコレだろう。右回りと距離延長に対応できるかが焦点。操縦がすごく簡単なタイプではなさそう。

エコロヴァルツ

能力評価:★★★★

苦手条件:折り合い不安あり

臨戦過程:日本ダービー以来、休み明けの一戦。関西馬ながら同距離の神戸新聞杯ではなくこちら。意欲の東上

《寸評》
2歳時には折り合いを欠きながらコスモス賞を圧勝。朝日杯FSはハイペースで展開がハマったとはいえ、対ジャンタルマンタル0.1秒差の2着だった。

春初戦の共同通信杯はドスロー、折り合いが崩壊して競馬にならず。皐月賞はそれも踏まえてか後方待機に徹したが、上がり最速33.9秒を使っての0.7秒差7着なので、結果論だが後ろすぎた。この二つは悲観しなくていい。

ただ、日本ダービーは逃げてそれなりに折り合いもつき、超スローペースに持ち込んだにもかかわらず、最後はあっさり後退してしまった。距離が長かったか。2200mでも微妙に長いと思うが、展開次第でチャンスはある1頭。

ルカランフィースト

能力評価:★★★

得意条件:道悪

臨戦過程:皐月賞以来で5ヶ月弱の休み明け。陣営は夏を越しての良化を強調

《寸評》
1勝クラス勝ちの若竹賞は超のつく不良馬場で大外一気。続くスプリングSは1000m通過63.1秒からラスト10.9-10.8という常軌を逸したスローペースを4番手追走から3着。どちらも特殊すぎて、どうも能力が測りにくい。

皐月賞は高速馬場のハイペースをインの中団でじっと溜める形。4角~直線にかけてもインアウトでスムーズに捌けたが、上位とは脚色に差があって完敗だった。春の内容評価ではコスモ、アーバンシック、エコロヴァルツの方が上となる。高速馬場では分が悪い。

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