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【レパードS】前走は無理があったブルーサン 有力馬の調査レポート

レパードS2024 上位人気想定馬の評価

ミッキーファイト

能力評価:★★★★★

苦手条件:1900mでも若干長かった?

臨戦過程:ユニコーンSから中13週でここへ。相変わらず追い切りは動く模様

《寸評》
デビュー2戦目で1:52.5の好タイムV。これが2歳の中山ダ1800m良馬場としてはフラムドパシオンの記録を抜いて史上最速だった。当時5馬身離したブルーサンものちにJpnⅢを勝つ実力馬。能力面は申し分ない。

今年のユニコーンSはダート三冠の整備に伴って条件が変更され、直近の1勝クラス勝ち馬8頭にヒヤシンス勝ち馬、ほか伏竜S組という非常にハイレベルなメンバー構成。そこで3着は立派。しかもスタートから終始引っかかりながらの追走であり、1900mは若干長かった感じがある。100mとはいえ距離短縮はプラスに働くだろう。最有力。

ソニックスター

能力評価:★★★

苦手条件:不器用な大型馬。1周競馬は?

臨戦過程:青竜Sから中12週空けてここへ。気温を考慮して今までよりソフトな仕上げ、とのこと

《寸評》
デビューから4戦3勝。カトレアSはハイレベル戦かつ嫌気を出してで最後ヤメてしまったような大敗だったが、それ以外は負けていない。

ただし青竜Sはレースレベルが高くなかった。ユニコーンSの時期変更でバッティングしてしまったし、「6月東京ダ1600mGⅢ・ユニコーンSのステップレース」という意義も失った結果、8頭立てで1勝クラスとあまり大差ないメンバーであった。

550キロほどの超大型馬で、走りを見ても器用に立ち回れるタイプでは全くない。東京ダ1600m→新潟ダ1800mへの条件替わりはよくないと思う。人気になるなら逆らいたい。

ジーサイクロン

能力評価:★★★★

得意条件:不明

臨戦過程:3月の未勝利勝ちから3連勝し、中6週でここへ。初の左回り

《寸評》
デビューからの2戦は見せ場なく敗れたが、2か月ほど休んで3戦目で初勝利を挙げるとそこから3連勝。例年、古馬2勝クラスを勝っていればそこそこ通用するレースなので、実績的には十分といえる。

前走は例によってやや内有利だった今春京都のダート戦で、2~4着をいずれも道中内ラチ沿いにいた馬が占める決着。それを外から差し切っている点は評価したい。勝ち時計1:52.8は同日の3勝クラスより速かった。

ただその反面、前走に限らず4コーナーで少し渋くなるのは気になるところ。コーナリングが上手ではなさそうで、初の左回りかつ急カーブの新潟コースにいきなり対応できるかは疑問符が付く。ジョッキーが替わるのもあまりいい材料ではない。

ミッキークレスト

能力評価:★★★

得意条件:不明

臨戦過程:1勝クラス勝ちから中6週。こちらも初の左回り

《寸評》
デビューから3戦2勝。新馬戦は超スローペースとはいえラスト1F12.1という急加速を見せて後続を4馬身置き去りにする衝撃デビュー。2着馬テリフィックプランもその後2連勝で1勝クラスを突破している。

鳳雛Sは出遅れから大外を動いて捕まえに行く形でさすがに厳しかったが、前走は同じように堂々と外から進出して1勝クラス勝ち。1:52.9は同週のジーサイクロンと0.1秒差で、これも同週3勝クラスより速い。2勝クラスは遅かれ早かれ勝つ馬と見る。

ただしゲートが悪く、近走同様に外を押し上げていく大味な競馬になるとどうか。新潟ダ1800mでその戦法は不利になりやすい。コース適性という意味ではイマイチ。

サトノフェニックス

能力評価:★★

苦手条件:小回りはあまり合わない?

臨戦過程:春はサウジ→ドバイ遠征を敢行するも10着→取消となって帰国。中17週で仕切り直し

《寸評》
2歳時にはデビュー2連勝から重賞でもハナ差2着に入ったが、その後は強い相手と戦って完敗。いただけないのが全日本2歳優駿で、フォーエバーヤングとの着差は無視としても、1600mが長いナスティウェザーにすら2馬身差をつけられてしまった。

父がヘニーヒューズ、2代母が全日本2歳優駿勝ち馬グレイスティアラという血統からしても、早期からの完成度が高い反面、成長力には期待できなさそう。今回は見送る予定。

ブルーサン

能力評価:★★★★

苦手条件:ハナを切れないとモロい

臨戦過程:鳳雛S2着ののち、古馬への挑戦を選んでプロキオンS14着。中3週。3歳夏にしてもう13戦目

《寸評》
典型的な逃げ馬。ダートでは逃げたレースが【3-3-0-1】、そうでないレースは10頭立て5着、8頭立て8着と全然パフォーマンスが違う。鳳雛Sでは今回も上位人気の一角に推されるであろうミッキークレストに3馬身半差をつけており、気分よく行ければそれなりに強い。

前走プロキオンSはそもそも相手が強かったのもあるし、バスラットレオン、レガーメペスカという同じく徹底先行のタイプが自分より内の枠にいて、それを制するためにかなり無理をした。1000m通過58.6秒は、JRAのダート1700m戦(良馬場)としては史上最速タイ記録。いくらなんでもやりすぎた。

あのぺースを逃げてからの100m延長で、今回「何が何でも」という馬は自分だけ。枠にもよるが、ゲートを決めてハナを切れれば巻き返せる。

鈴木ユウヤ

東大卒競馬ライター。中央競馬、南関東競馬を中心に情報発信している。単勝&ワイド。攻めて勝つ。