能力評価:★★★★
得意条件:不明
臨戦過程:昨秋は夏負けが尾を引いたとして神戸新聞杯を回避、チャレンジCだけでシーズンを終えた。そこから中9週と余裕ある臨戦
《寸評》
昨年の日本ダービーは大逃げを打ったパクスオトマニカを除き実質ドスローというレース。4角11番手から上がり最速33.0秒でタイム差なし4着、この馬がもっとも強い競馬をした。世代レベルが微妙なことは否めないが、チャレンジCではGⅡ上位のボッケリーニに同斤量で勝利。古馬GⅠでの評価は保留にせよ、今回の手薄なメンバーなら断然の首位だろう。
スプリングSのような重馬場の消耗戦、ダービーのようなスローからの極限の上がり勝負、チャレンジCのような器用さを問うレース・高速決着など全てに対応してきており、守備範囲が非常に広い。絶対視。
能力評価:★★★
得意条件:高速馬場
苦手条件:道悪
臨戦過程:エリザベス女王杯以来、中12週での始動戦
《寸評》
3歳時から素質の片鱗を見せてはいたが、本格化は昨秋。府中牝馬Sはディヴィーナ以外がペースを読み誤ったスローのなか、後方から上がり32.7秒を繰り出して力づくで2着確保。返す刀で臨んだエリザベス女王杯は内有利の競馬に恵まれたとはいえ2着に入った。この時僅差だった3着ハーパーは有馬記念9着、4着ライラックが同13着。単純計算なら有馬14着のプラダリアとは好勝負ができるレベル感。
ただ問題は、唯一道悪らしい道悪を走った愛知杯で全く見せ場なく敗れていること。キレイで軽い馬場の方が合うタイプに映り、今の京都芝はどうか。
能力評価:★★★
得意条件:道悪、2200~2500m
臨戦過程:有馬記念から中6週。特記事項なし
《寸評》
どうも仕上がりに泣きの入るレースが多い印象で、目黒記念や新潟記念の敗戦は参考外。京都大賞典は得意の道悪、2400m、開幕週の内有利馬場を存分に利しての勝利。ボッケリーニを物差しにすると、ベラジオオペラより半歩後ろくらいの能力か。
有馬記念は相手が強く、枠も悪かった。悲観する必要なし。先ほどのルージュエヴァイユとは対照的に、こちらは悪路歓迎。今の芝は味方する。
能力評価:★★★
得意条件:右回りなら内枠?
臨戦過程:札幌記念→オールカマー時の不調は脱したか。チャレンジCから中4週、中4週で3連戦
《寸評》
中山金杯は初角でゴチャつき、向正面は馬群のなかでスペースがなく引っ張り通し。4角大外からすーっと上がっていく脚は際立っていたが、外を回りすぎたことと直線内にササって十分に追えなかったことで7着に敗れた。58.5キロの斤量も加味すれば負けて強しの内容と言っていい。
さて、直線の挙動を見て「こんなに左右差のある馬だっけ?」と思って過去のレース映像をさかのぼった。すると、新馬戦1着、アンドロメダS1着、京都記念2着、大阪杯4着、天皇賞(春)5着など右回りでの好パフォーマンスは、いずれも4角~直線インを通っていた。発見。どうも右回りだと内ラチに頼らせたい馬らしい。
ここ数走が不利、不遇すぎたので、そこからの上積みは間違いなくある。ただ、今の京都芝で内に潜るのはどうか。悩ましいがトラックバイアス次第で本命もあり。
能力評価:★★
得意条件:不明
臨戦過程:デビューから13か月で15戦を消化するタフなローテを経て、今回は少し空けて中8週
《寸評》
ゆきやなぎ賞やアザレア賞でサヴォーナやサトノグランツといったメンバーと接戦歴がある。
ただし3勝クラス勝ちのオリオンSに関しては正直「普通の3勝クラス」という感じのメンバー構成。そのなかで道中ずっとインベタ、直線キレイに捌けてクビ差勝ちの内容であり、一気のGⅡ挑戦でも買うほどの手がかりは見当たらない。
能力評価:★★
得意条件:以前はスローからの4~5F戦で強かったが……
臨戦過程:札幌記念からステイヤーズSまで4連戦を消化した後、今回は中9週
《寸評》
2年前にこのレースを勝っているが、この時は典型的な開幕週のイン前競馬に恵まれたもの。GⅡに入ると力量的に厳しい。
昨年はドスローの阪神大賞典を逃げて0.4秒差4着、開幕週でイン有利な京都大賞典を逃げて0.2秒差5着。あらゆる要素に恵まれればまだ戦えるかもしれないが、逃げに利のない今の京都芝で積極的に手を出す理由はない。