【しらさぎS】実績断然チェルヴィニアに死角あり 有力馬の調査レポート

中央競馬予想

しらさぎS2025 上位人気想定馬の評価

チェルヴィニア

能力評価:★★★★★

得意条件:ハイペース
苦手条件:極度の瞬発力勝負、右回り△

《寸評》
頓挫明けの桜花賞こそ大敗したものの、その後二冠を達成した強豪牝馬。そのオークスと秋華賞はどちらも1000m通過57秒台のハイペースを勝利したが、一方でジャパンCはスローペースの好位追走から前をかわせず、後ろからドウデュースのキレに屈した。ハービンジャーの仔でもあり、極度の瞬発力勝負になるとややキレ負けする。また右回りだとコーナーでスムーズに加速できず、直線で右にモタれる。左回りがベター。

京都記念は休み明けかつ展開不向きとはいえ、あまりに見せ場のない9着大敗。ドバイSCは1000m通過65秒程度のドスローを先行するも1.4秒差の6着と完敗。メンバーレベルの高さと瞬発力勝負が不得手なことを差し引いても寂しい内容だった。

2代母ハッピーパスからの牝系は札幌2歳Sと東スポ杯を勝ったコディーノ、この馬の母チェッキーノ、同じく半兄のノッキングポイントなど2歳~3歳戦で活躍する馬を多く出している。その反面、古馬になってからの成長力にはやや欠ける。2~3歳時のJRA重賞【8-3-2-22】に対し、4歳以上は【0-1-1-15】だ。

実績的にはズバ抜けた存在だが、高速上がりが求められやすい阪神外回り、ベストとは言えないマイル、イマイチな右回り、ドバイ遠征からの休み明け、牝馬で57キロの斤量、血統的な早熟傾向など、今回は条件がかなり怪しい。1番人気なら嫌う手はある。

レーベンスティール

能力評価:★★★★

苦手条件:道悪、消耗戦△?

《寸評》
3歳時にセントライト記念でソールオリエンスを撃破。やたらと加速ラップが頻発する馬場(計測の問題?)ではあったが、それでもラスト11.7-11.0は出色の数字だった。昨年は59キロを背負ってエプソムC勝ち。オールカマーの勝利はイン前決着を利したもので、2-3着も人気薄前残りだったことを思えばさほど評価できないが、今回のメンバーに混ざれば実績的に単独ナンバーツーとなる。

天皇賞(秋)は8枠14番で展開も向かず8着。AJCCの敗因はハッキリしないが、これまでの戦績を見るにスローの中でキレを生かす競馬があっていて、レース上がり36.6秒を要する消耗戦を苦にしたか。2200mだと若干引っかかるので理想は2000m以下。初のマイルにも楽しみはある。

シヴァース

能力評価:★★★

得意条件:不明

《寸評》
母ヴィブロスは秋華賞とドバイターフの勝ち馬。新馬戦は超のつくスローペースながらラスト11.6-11.1の加速ラップを差し切り勝ち。きさらぎ賞ではビザンチンドリーム、ウォーターリヒト相手にほぼ差のない3着だった。続くアーリントンCは敗れたが、上位に迫れそうな脚色から前が詰まったもの。この敗戦は参考外でいい。

2走前のアメジストSは鞍上がスタートから積極的に押しすぎ、1000m通過58.9秒で前全滅の展開を作ってしまった。逆に前走は大阪杯当日の高速かつやや内が有利な馬場、スローペースのイン3立ち回りで展開の恩恵大。3勝クラスで大敗するような実力ではないが、前走が特段強い内容かといえばそうでもない。恵まれた勝利の直後で妙味はないタイミング。ただ、相手関係も手薄なので3着までに席はあるかも。

キープカルム

能力評価:★★★

苦手条件:道悪

《寸評》
ロードカナロア×サクラバクシンオーの短距離王者どうしを掛け合わせた配合だが、3歳春まで中距離戦線を歩んで2勝。その後マイルに短縮するととんとん拍子でOP入りを果たした。

4走前のリゲルSは前残りの展開に上がり最速で差し届かずの3着。ニューイヤーCの敗因だけ不明だが、東風Sは道悪に泣いての敗戦でノーカウント、ダービー卿CTは前が詰まって残り200mまで追えなかったものの3着。重賞でも能力は通用する。新潟外回りでは上がり32.7秒をマークしたことがあり、直線が長いコースの上がり勝負も合うだろう。要マーク。

デビッドバローズ

能力評価:★★★

苦手条件:関東圏?

《寸評》
昨年も大阪城S2着、巴賞2着とOPで善戦していたが、去勢して洛陽S2着、大阪城S1着とパフォーマンスを上げてきた。特に大阪城Sは全体時計1:44.6、後半1000m57.0秒と数字も優秀で、2馬身半離したトーセンリョウがその後エプソムC3着に入った点でも価値を感じる。

前走のエプソムCは1000m通過57.3秒のハイペース&外差し馬場で先行勢は総じて苦しい競馬になった。またレース後コメント「状態ももうひとつ」だそうで、この敗戦は気にしなくていい。過去の好走は全て京都阪神中京と(滞在になる)函館に集中していて、もしかしたら関東圏への輸送競馬が苦手なのかもしれない。

今回は阪神に戻るし、逃げ馬不在で前走のようなペースにはまずならない。条件は大きく好転する。週頭時点での本命候補。

ニホンピロキーフ

能力評価:★★★

得意条件:平坦、道悪
苦手条件:高速馬場、直線坂ありコース

《寸評》
直線平坦コース【4-2-2-5】に対し、坂があるコース【0-1-2-5】とハッキリ差のある戦歴。京都では昨年マイラーズCでソウルラッシュ&セリフォスの3着、マイルCSで0.7秒差の8着など健闘しているが、阪神外回りは3戦して5着、7着、7着。今回のコース替わりは自身にとってマイナスとなる。

3走前は休み明けでやや重め残りだったとはいえ、その得意の京都でデビッドバローズに先着を許した。六甲Sはダディーズビビッドより2キロ軽い斤量で0.4秒差負け。今年のマイラーズCはメンバーレベルが例年よりだいぶ低く、GⅡの4着という額面通りには受け取れない。今回は買い要素が乏しい。関屋記念で待ちたい。

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