【フィリーズレビュー】阪神JF組に届きうる“新興勢力” 有力馬の調査レポート

中央競馬予想

フィリーズレビュー2025 上位人気想定馬の評価

ショウナンザナドゥ

能力評価:★★★★

苦手条件:瞬発力戦?

《寸評》
2歳6月初週の新馬戦をいきなり1:33.9で走破して2着、続く未勝利戦を1:33.5で勝った。この時計は2歳6月のマイル戦としてはグランアレグリア新馬を超える史上最速記録であり、馬場が速かったことを加味しても価値の高い一戦だった。

秋もアルテミスSはスローペースの前残りに上がり33.2秒で食らいついた3着、阪神JFは反対にハイペースの差し競馬を前受けして4着。負けはしたものの内容はよかった。

問題はクイーンCの9着大敗だが、前後半34.2-35.0のハイペースでエンブロイダリー以外の先行馬は全滅していたし、勝ち時計1:32.2が示す通りレースレベルも非常に高かった。桜花賞候補からは一歩後退と言わざるを得ないが、GⅢで1.2秒差負けという字面ほど絶望的な負けでもない。一気の相手緩和で見直し可能。

リリーフィールド

能力評価:★★★

苦手条件:マイルは長かった?

《寸評》
2走前のもみじSは6頭立てで相手関係はあまり目立たない。とはいえ勝ち時計1:21.2はそこそこ優秀で、この世代の京都芝1400m戦としては一番時計だった。阪神JFはスタートダッシュを効かせて2番手につけたが、差し有利の展開に飲み込まれて12着。新馬戦をダ1000mで逃げ切った経歴もあり、マイルは長かった。

距離短縮はプラス材料で、函館2歳Sのときに差す競馬を経験しているのも好感。有力視。

ランフォーヴァウ

能力評価:★★★

得意条件:不明

《寸評》
デイリー杯2歳S勝ち馬。有力馬の回避もあっての7頭立てで当時は「空き巣」的な言い方をされていたが、一応勝ち時計1:34.7は過去10年のデイリー杯で6位相当。ハイレベルではないが、致命的に例年より劣っていたわけでもない。実際、2着ドラゴンブーストは朝日杯FS7着、京成杯2着とそれなりに重賞で戦えている。

阪神JFは中団の外目を手応えよく回って直線に向いたが、そこでアルマヴェローチェに前をカットされる大きめの不利があった。スムーズならいくつか着順は上がっていただろう。1400mでも勝ち鞍があって距離も問題なし。枠順次第で好勝負可能。

ダンツエラン

能力評価:★★★

得意条件:道悪OK、1400m
苦手条件:揉まれ弱い?

《寸評》
りんどう賞で3着だった際の勝ち馬ヴーレヴーは後にエルフィンSを、同4着ナムラクララは紅梅Sを勝った。ファンタジーSは不良馬場でレース自体が特殊だったため評価しにくいが、前後半36.0-34.7で先行2頭が残る競馬を差し切った点でそれなりの価値がある。道悪は上手い。

阪神JFはスタートで安目を打ち、中団の内目から差す競馬を試みたが、直線は右にモタれて伸びず。最後はバタバタになった。マイルは長かった。また陣営から「揉まれ弱いところがある」というコメントも出ており、内枠もよくなかった模様。

よって1400mで外枠を引ければ見直し……といいたいところだが、阪神芝1400m内回りの多頭数で揉まれずに外々を回す競馬は負荷が大きすぎる。この条件だと戦い方が難しい。

モズナナスター

能力評価:★★★

得意条件:道悪OK、1400m以下

《寸評》
こちらも不良馬場かつスローの前残りだったファンタジーSを逃げて2着。重賞連対馬ではあるが、当時の条件が特殊すぎてなんとも評価しがたい。阪神JFは外差し有利の競馬を内目先行し、直線のインを突いて9着。同じく先行していたリリーフィールドには先着した。

元々1200mでも先行していた馬なので、これも距離短縮はプラス材料。ただし今回も今回で先行馬が多く、展開的な不利はありそう。

ルージュラナキラ

能力評価:★★★★

得意条件:ハイペース
苦手条件:折り合い△、やや右に張る

《寸評》
新馬戦は前半37.0秒というドスローの逃げ切り。あまり参考にはならないが、ラスト2F11.0-11.0のラップは優秀だった。つわぶき賞は一転、前後半33.8-36.0のハイペースをシンガリから。直線は大外に出して全馬まとめて差し切った。2着ナムラクララは紅梅S勝ち、7着ウォーターガーベラはシンザン記念3着、チューリップ賞2着、ほかにも3,5,6,9着馬が次走で馬券に絡んた。このレースはメンバーレベルが高い。

前走時にはコーナーでやや外に張る面を見せており、初の右回りもむしろプラスに出るのでは。2歳重賞の既成勢力をまとめて撃破しても驚きはない。

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