北九州記念は太陽のKomachiを探すレースだ。
小倉競馬場は5年ぐらい前、一度だけ皿倉山特別を観に行ったことがある。でもあれは冬だった。2月下旬とはいえまだまだ寒かったし、ついでに財布もスッカラカンのカンになったことをよく覚えている。くやちい。
翻って今は夏まっさかり。夏の小倉はとにかく暑い(らしい)。JRAのお偉いさんが「これ2週間短縮した方がよくない?」となるぐらいには暑い。夏を制するものだけが北九州記念を制する。それが下の表にもハッキリ表れている。
結論を述べると非常に簡単な話で、既に夏の小倉芝1200mという条件をクリアしている馬が穴を開ける。特に牝馬。いわば「太陽のKomachi」であればなおよい。
去年16番人気で内から出航したボンボヤージも、前の年に7月小倉のマレーシアCを1.06.9の好タイムで勝っていたKomachi。火の国生まれで2歳時に小倉連勝のヨカヨカ、アイビスSD覇者ダイメイプリンセス、小倉2歳S2着でアイビス連覇のベルカント。みんな真夏の太陽がよく似合うAngelばっかりだ。yeah, yeah!
じゃあ今年はどの子が太陽のKomachiなのか? もういっちょを狙うボンボヤージはもちろんだけど、テイエムスパーダ、スティクスも条件にはガッチする。10年で3連単平均配当59万円、やや乱れてYo! Sayなレースだからこの3頭は拾っておきたいけど、どれも軸としてはアグレッシブすぎる気もする。小心者だから、もうちょっと考えたい。
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【隠れKomachiのスマートリアンと、サンキューユウガのフロックじゃなかった説】
ナツコクの勝ち鞍があるわけじゃないけど、「隠れKomachi」と言っても差し支えないのがスマートリアンだ。そもそも夏の芝1200mという条件は2回しかやっていないのだが、片方がCBC賞4着、もう片方が前走の福島TVOP1着だ。
去年のCBC賞はそれこそ48キロテイエムスパーダが1.05.8で駆け抜け、アグネスワールドのアンタッチャブルレコードを塗り替えたレース。開幕週で、1~3着はみんな内をスルスルっと、流しそうめんのように涼しげに通り抜けてきた馬だった。外から追い込んでの4着なら実質勝ちと言っちゃってもいいんじゃないか? ダメかな?
あと気になるのはサンキューユウガだ。父ロードカナロア、母父サクラバクシンオー、格上挑戦のCBC賞を好走して北九州記念へステップアップする戦績は、いつぞやのファストフォースにクリソツ……と言わないまでも、そこはかとなく似ている。こちらは2歳8月に小倉で勝っていて、サマースプリントシリーズをまず好走。牡馬だけど太陽はお似合いだ。
CBC賞は内前がまるっと残る特殊馬場を上手く活用していたけど、逆に2走前は阪神芝1200mの15番枠に泣いていて、3~5走前はダートが合わなかっただけとも言える。ブリンカー着用も効いただろうし、そんなにフロックじゃなかった説を提唱したい。ワタクシゴトながら、前走は◎を打っていてサンキューできるはずが、マッドクール飛びでサンキューし損ねた。オッズ的な意味で前回よりサンキュー度は下がっちゃうだろうけど……小倉といえばユウガを買っていれば間違いないはずだ。
モズメイメイは果たしてスーパーフレアになれるか。葵Sはフライング級の好スタートだけど、アレはゲート内突進と紙一重でもある。3歳牝馬54キロはアローワンスを考えると古馬牡馬58キロ相当。見込まれたというか、重賞2勝馬だから背負わされて当然なのだが、決して楽ではない。夏競馬も初めてだから、今回はちょっとご遠慮願いたいナ。