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【中央競馬】アイルランドトロフィー府中牝馬S2024と当日他レースの予想

参加予定レース

『競馬ナイト+』10月号発売中!

東京6、東京8、新潟10、東京10、新潟11、東京11、新潟12、東京12

※買い目は基本的に◎の単勝と◎-◯のワイド

日曜は8打数4安打で勝ち。肝心の秋華賞も安い単勝とはいえきっちり仕留めることができた。有力各馬それぞれ不安もあったなかで「右回り不安」が一番なんとかなるだろう、という感覚は正解だった。チェルヴィニアは強いし、ルメールは上手いね。

せっかくなので3連勝と行きたい月曜日。南部杯もあるんだよな。予想するレースが多くて大変だけど楽しいですね。

◆東京6

【予想の方向性】
東京ダートはフラット~やや内有利。何が何でもハナに行きたいカリフォルニアがいて、テーオードラッカー、グランプリショット、トルーマンテソーロあたりも先行態勢。ミドル~ややハイペース想定。中~内枠の差し馬を狙う。

◎アグラード
父ニューイヤーズデイは今のところJRAでは圧倒的にダート優勢の種牡馬であり、母ヴィータアレグリアはJpnⅢマリーンCを勝ったダート馬。血統的には芝よりダートに適性があるはず。芝でもハイレベルな京王杯2歳Sで7着。砂でどんな走りをするか楽しみ。

◯マーゴットレーヴ
3走前と前走は精彩を欠いていて、どうも脚抜きのいいダートはあまり合わないか。良馬場の東京ダ1400mでは4戦して【0-1-1-2】。負けた2戦も上がり3位で0.5秒差、0.6秒差とそこまで負けていない。やや手薄な今回の相手関係なら勝負圏内に入ってくる。

◆東京8

【予想の方向性】
東京芝は内外ほぼフラット。ユニヴェールがハナ主張、ドリームクルーズが外2か。総じて逃げ先行型が少なく、ややスロー想定。前に行ける馬を狙う。

◎カイトグート
3走前は前後半35.1-33.9のスローペース前残りに上がり最速で追い込み4着まで。展開向かず。2走前はアルテミスS3着馬スティールブルーのスロー先行抜け出しを捕まえきれず。前走は勝ち馬テウメッサが次走で2勝クラスを快勝したように相手が悪かった。1勝クラス突破は近い。

◯ドリームクルーズ
前走は内枠が災いしてどんどんポジションが悪くなり、あれよあれよとドスローの13番手まで後退してしまった。ラスト10.9-11.0のレースラップをあの位置から差すのは無理。東京に戻って外枠の今回は本来の先行策に出られる。反撃可能。

◆新潟10

【予想の方向性】
新潟ダートはフラット~やや外有利。正確には内で溜めて直線外の差しがよく来ている。積極性の強い秋山騎手で最内枠ならテーオーレガシーが断固主張。テンの速いサパテアールや、リジン、ラジエーションあたりも続いて頭数の割に前がやり合う。差し馬を狙う。

◎イージーオンミー
2走前は内有利馬場のハイペースを外からマクって裏目の5着。前走は牝馬限定戦の3着とはいえ、走破タイム1:52.8は同週3勝クラスの勝ち馬より0.3秒速いものだった。ローカルの少頭数に混ざれば。

◯アトラクティーボ
1勝クラス勝ちはこの新潟ダ1800m。その後障害を使ったり2100m以上の長丁場を使ったりしてきたが、久々の1800mとなった前走はやや内有利な馬場の外々を押し上げる不利な競馬をして6着と善戦した。条件は合っている。

◆東京10

【予想の方向性】
トラベログ、ベガリス、ユリーシャの逃げ争い。ソンシやオメガウインクといった人気どころも好位につけ、前重心のレースになる。ややハイペース想定。差し馬を狙う。

◎マンドローネ
2勝クラス勝ちは現OPのシャドウフューリー、3勝クラス好走中のオメガキャプテンを相手に3馬身半ぶっちぎる強烈な勝ち方だった。3走前はハイペース前総崩れの展開を先行して敗戦。2走前はイン前決着に大外から追い込んでタイム差なし4着、前走も前後半35.1-34.0のスローで展開が向かない中、強引に3着まで追い込んだ。能力は非常に高い。

◯エンヤラヴフェイス
新馬戦では2歳7月中京で後半1000m58.0秒という優秀なラップを記録した好素材。いかんせん臆病で他馬を気にするらしく、内で揉まれてしまうと全く走らない。逆に外枠からスムーズに運んだデイリー杯2歳Sではジャンタルマンタルと0.3秒差、ストークSでは上がり最速33.1秒で0.4秒差まで来ている。今回も8枠を引いてハンデ54キロも手ごろ。穴気配あり。

◆新潟11

【予想の方向性】
新潟芝はフラット~やや内有利。実に12頭が前走9番手以下というメンバー構成。アサカラキング逃げ、オーキッドロマンスやリュミエールノワル番手でややスローペース想定。中~内枠の先行馬を狙う。

◎アサカラキング
もともと2000m路線を使われていたが、引っかかる面が強くてマイルに短縮。それが奏功すると1400mに縮めて0.5秒差、0.4秒差と着差を付けて条件戦を突破し、阪急杯でも(現)重賞4勝馬ウインマーベル相手のハナ差2着に健闘した。その後1200mに転じたが、これはさすがに短すぎたようで、近2走は先行するのに手間取って直線もジリジリと後退。1400mに戻って。相手緩和のリステッドなら58キロでも。

◯レイベリング
こちらも似たような感じで、1200mに使った近2走は伸びずバテず流れ込むだけのレースで連敗。距離が足りなかった。

注目したいのはダービー卿CTで、このレースは大逃げを打ったエエヤンを除いて2番手以下実質スローペース。ここで差し不発だった馬からアスクコンナモンダ(ポートアイランドS勝ち)、ニシノスーベニア(エプソムC2着)、タイムトゥヘヴン(京成杯AH2着)、アルナシーム(中京記念勝ち)、クルゼイロドスル(関越S勝ち)など、のちにOPや重賞で好走する馬がポンポン出ている。続いてほしい。

◆東京11 アイルランドトロフィー府中牝馬S

【予想の方向性】
アスコルティアーモ、コスタボニータ、フィールシンパシーあたりの先行勢を制してコンクシェルがハナ。激しい競り合いはないが、コンクシェル自身、極度の瞬発力勝負にもしたくないクチで、ミドル~ややスローくらいか。前目につけられる馬を狙う。

◎マスクトディーヴァ
これまで負けたのはデビュー2戦目・初右回りでまともに曲がれていなかった忘れな草賞と、対リバティアイランドの秋華賞2着、大出遅れのあった東京新聞杯、直線でモレイラが大ミスしたヴィクトリアマイル3着。まだポテンシャルの底を見せていない。

昨年ローズSではやや内有利馬場のハイペースを外から早め先頭に立つ強気の競馬をして、そのままブレイディヴェーグの追い込みを封じている。1800mで斤量1キロ有利、かつブレイディが二度の頓挫明けという条件ならコチラが上だろう。あとはゲートだけ失敗しなければ。

◯コスタボニータ
先行力としぶとさが武器の馬で、出遅れたマーメイドSを除いて堅実に走り続けている。前走は1000m通過57.6秒のハイペースを2番手追走して2着と地力は高い。反面「レース上がり34.4秒以下」で【0-0-1-5】とキレが問われると弱く、東京芝1800mがこの馬にとっていい条件とは言い難いのだが、逃げ馬が皆無だった昨年ほど極端なペースにもならないと判断した。

重賞なので他馬の評価も軽く。

ハーパーは秋華賞、エリザベス女王杯どちらも上手に立ち回った上で、それぞれマスクトディーヴァ、ブレイディヴェーグに完敗を喫している。春はGⅠとはいえ見せ場なく2連敗。いわゆる「アルゼンチン牝馬早熟説」というやつで、半姉のヴァレーデラルナも古馬になって早々にピークアウトした。嫌なイメージがある。

モリアーナは一瞬のキレが一級品だが、とにかく使える脚が短い。前走のようにコーナー外追走で脚を使ってしまう乗り方はよろしくない。内枠を引けたのはいいし、岩田騎手も手は合いそう。ただ、本質的に東京向きな感じはしない。

ブレイディヴェーグはドバイを飛節の腫れで回避、新潟記念を筋肉痛で回避と二度の頓挫明け。能力はあるが、57キロの斤量もあり、今回はあまり食指が動かない。

フィアスプライドは1600mがベター。ヴィクトリアマイルはハイペースを先行して残る好内容だったが、1800mになると自身のパフォーマンスダウン、マスクトディーヴァあたりのパフォーマンスアップで逆転される可能性が高い。

穴を強いて探すなら展開利でコンクシェル&フィールシンパシー、毎年秋シーズンの方がデキのいいライラックあたりかな。

◆新潟12

【予想の方向性】
近走で逃げ先行だった、あるいは前々の競馬で下級を勝った馬が多い。ややハイペース想定。中~内枠の差し馬を狙う。

◎サクソンジェンヌ
3走前には現3勝クラスのチルカーノから0.4秒差、2走前はローズS2着チェレスタから0.3秒差と、力のある馬相手に善戦してきた。前走の走りを見るに、直線の急坂があまり合わないようで、平坦の新潟替わりはプラスに作用する。

◯ムガ
長期休養明けを二度叩いた3走前に3着。新潟を使った2走前は4着に敗れるも、2-3着馬がどちらもその後1勝クラス突破と少頭数ながらメンバーレベルがそこそこ高かった。前走は上がり最速を使ってなお0.8秒差負け。後ろすぎた。内目をロスなく突いてくれば上位まで。

◆東京12

【予想の方向性】
ポリーフォリア、エイシンケプラーの人気薄2頭が行くが、3番手以下はそれを放置して実質スローのイメージ。ある程度前につけられる馬を狙う。

◎ファビュラススター
新馬戦はラスト11.1-11.2の末脚比べを差し切って突き抜け、ダノンデサイルらを破った。その後2000mに転じたが、折り合いが難しく、また右回りもモタれて上手に走れなかった。前走は現級で2着。勝ったトロヴァトーレはその後3勝クラスも勝つ馬であり、こちらも1:32.8で走っていたわけで「相手が悪かった」の一言。折り合って走れれば。

◯ダイシンヤマト
かなり強いと思うんだけどね。6走前どん詰まり、5走前は現OPサウザンサニーとタイム差なし、4走前はペリファーニアの2着、2走前はマルディランダ、エンデミズムの素質馬2頭に敗れて3着、前走は大出遅れが響いた3着。対戦歴と内容からして、OPに上がれるくらいの能力はある。今回もファビュラススターやらニュージーズがいて相手は楽じゃないが、本来の2勝クラスでは格上。

鈴木ユウヤ

東大卒競馬ライター。中央競馬、南関東競馬を中心に情報発信している。最近は単複。いつでもひと握りの遊び心を。