超私的・2025年JRA賞授賞式

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はじめに

先日、2025年のJRA賞が発表された。サウジCとBCクラシックを制したフォーエバーヤングが年度代表馬に選出され、ダート馬の、そしてJRA未出走馬の受賞となった。異例と言えば異例の結果ではあるが、世間的には「納得の選出」という雰囲気の方が強いように思う。

恒例の「超私的JRA賞」を今年もやる。簡単に言えば、あくまでも自分の尺度で好き勝手に好きな馬を表彰し、労い、称えよう、という企画だ。

独断と偏見と私情でJRA賞の各部門を表彰し、その馬たちに簡単なコメントを添えていく。

ルールは3つ。

1.実際のJRA賞で選出されなかった馬から選ぶ
 (※今年は特別賞のカランダガンも対象外)
2.実績にとらわれず、主観的な理由や私情を選考基準に含める

3.地方・海外での活躍も考慮するが、地方馬は対象外

なお個人的に障害レースはちゃんと追えていないので、最優秀障害馬の部門は割愛です。

それでは各部門受賞馬の発表に移ります。

最優秀2歳牡馬

ラヴェニュー(栗東・友道康夫 1戦1勝)

昨秋の東京芝はジャパンCの2:20.3が象徴するように総じて馬場が速く、2歳戦でも好時計や好ラップが頻発していた。アンドゥーリルのアイビーS、パントルナイーフの東スポ杯あたりも優秀だったが……。

最大の衝撃はラヴェニューの新馬戦。勝ち時計1:46.7は東京芝1800mの新馬戦史上最速タイ、そしてレースの後半5F57.2秒は同コースの2歳戦史上最速だ。

東京芝1800mの2歳戦で「勝ち時計1:46.9以下」かつ「後半5F57秒台」となるとコントレイル、イクイノックス、クロワデュノールに次ぐ4例目だった(その後パントルナイーフも記録)。

ホープフルSは残念ながら熱発で回避となったが、距離が延びるのは問題なさそうなタイプ。順調にいけば今年のクラシックを沸かせる逸材だろう。ラップにシビれました選出。

最優秀2歳牝馬

ポペット(栗東・高橋康之 4戦1勝)

札幌芝1500mでの新馬戦がインパクト大。直線は他馬が止まって見えるような鋭い伸びで3馬身差の完勝。勝ち時計1:29.3は同コースの新馬戦史上3位のタイムであり、札幌芝1500m史上初めて2歳で上がり33秒台をマークした。

その後は距離が合わず折り合いも欠いた札幌2歳S、上がり32秒台をマークしながら届かなかったファンタジーS、赤松賞と結果こそ出ていないが素質が否定される負け方はしていない。桜花賞でお待ちしております。

最優秀3歳牡馬

マスカレードボール(美浦・手塚貴久 5戦2勝)

この世代の牡馬はクロワデュノール、マスカレードボール、ミュージアムマイルと超一流が3頭いるハイレベル世代。実際のJRA賞を獲ったミュージアムマイルは対象外として、マスカレードボールの方を表彰する。

明らかに合っていない中山でも能力で無理やり巻き返した皐月賞3着、上がり32.3秒の鬼脚で古馬を破った天皇賞(秋)も評価ポイントだが、なんといってもジャパンC2着にあっぱれをあげたい。3歳にして堂々の1番人気で国の威信を背負い、あのジャパンCを「海外馬に楽々勝たれたレース」にしなかった。

春の予定はまだ報じられていないが、普通に考えればドバイだろう。シーマクラシックならカランダガンとの再戦になる。リベンジに期待したい。

最優秀3歳牝馬

パラディレーヌ(栗東・千田輝彦 6戦1勝)

つばき賞の1:46.8をベタ褒めしてローズSで本命を打った馬。改めて書いておくと、3歳1~3月の京都芝1800mで勝ち時計が1分47秒を切ったのはサトノダイヤモンド、ビザンチンドリーム、メイショウタバルと、このパラディレーヌしかいない。

ただ、そのローズSは出遅れからハイペースの序盤で脚を使って挽回し、直線は詰まって無念の敗戦。秋華賞で6番人気3着、エリザベス女王杯では4番人気2着と巻き返したが、こちらの2戦では馬券を買っていなかった。個人的には素質を早期に分かっていながら、全くお金にできなかった馬。悔いが残る。今年は上手く付き合っていきたいですね選出。

最優秀4歳以上牡馬

ジャスティンパレス(栗東・杉山晴紀 6戦0勝)

古馬王道皆勤賞。大阪杯、天皇賞(春)、宝塚記念、天皇賞(秋)、ジャパンC、有馬記念全てに参加しただけでもキタサンブラック以来の快挙なのに、宝塚記念で10番人気3着、天皇賞(秋)で8番人気3着と馬券にも絡んだ。イクイノックス&ドウデュース世代の意地を示した。

私情としても、天皇賞(秋)は◎ジャスティンパレス、◯マスカレードボールでガッチリと馬券を獲らせていただいた。あの浮きがなければ年間プラスに達していなかったので、その点でも山より高く海より深い感謝。2歳のホープフルS2着から5シーズン、大きな戦線離脱もなく、本当によく頑張った。お疲れ様でした。

最優秀4歳以上牝馬

シランケド(栗東・牧浦充徳 4戦2勝)

初戦となった中山牝馬Sは普通に勝ったな、くらいにしか思っていなかったが、そこからの3戦がいずれも秀逸。ヴィクトリアマイルは直線の捌きがスムーズなら勝っていただろうし、新潟記念ではのちの菊花賞馬エネルジコを撃破。天皇賞(秋)はメイショウタバルの超スロー逃げにも泣いて差し届かなかったが、上がり3F31.7秒という鬼脚を繰り出した。

これまでJRAで上がり31秒台がマークされたのはほとんど新潟で、他場での記録としてはこれが史上最速だった。歴史的末脚に敬意を表しての選出。

最優秀マイラー

ソウルラッシュ(栗東・池江泰寿 6戦1勝)

2025年、日本競馬の「今年の漢字」を選ぶとしたら「外」を推す。「海」でもいいが、要するに1年通じて海外の強豪vs日本馬という名場面が多かった。リアルの年度代表馬に選出されたフォーエバーヤングがサウジCでロマンチックウォリアーと繰り広げたマッチレースは向こう数十年語り継いでいきたいし、流行語もとい迷言「ベリーベリーホース」もドバイで生まれたもの。一方で海外馬にも意地があり、カランダガン、ロマンチックウォリアー、カーインライジングが高い壁として立ちはだかったほか、凱旋門賞の扉は今年も開かなかった。

ドバイターフでロマンチックウォリアーから金星を挙げたソウルラッシュを最優秀マイラーとして選出する。どちらかといえば消耗戦、持続力勝負に強いタイプで、今年は安田記念、マイルCSともにそういう競馬にならず不運だった。それでもラストランの香港マイルで見せ場十分の2着に入り、7歳12月まで非常に息の長い活躍を見せた。ここ3年間のマイル界を牽引してきた実力馬。新王者・ジャンタルマンタルにバトンを渡してターフを去る。お疲れ様でした。

最優秀スプリンター

ママコチャ(栗東・池江泰寿 6戦1勝)

この企画3年連続でのナムラクレアと迷ったが、年間6走【1-3-1-1】の働きと個人的な馬券の恩でママコチャを選出。オーシャンSの単勝2.7倍は能力比較からすればヘソ茶くらいの甘いオッズだったし、高松宮記念では「中京芝1200mなのに外枠有利」という特殊な状況を踏まえて◎を打ち、サトノレーヴとのワイド11.5倍をいただいた。

スプリンターズSはペースが遅すぎて苦労したが、そこからJBCスプリントで初ダートに挑戦し2着好走。さすがはこの血統という適性を示した。7歳になる今年も現役続行予定。春はドバイに行くとのこと。もうひと花咲かせてほしい。

最優秀ダートホース

ミッキーファイト(美浦・田中博康 5戦3勝)

さすがにここはベタで。フェブラリーS3着から始動し、帝王賞とJBCクラシックを制覇、東京大賞典2着と国内のダート路線できっちり結果を残した。特に船橋JBCはハイペースを早めに上がっていっての圧勝。着差以上の能力が突出していた。

同期に世界的怪物がいてなかなか脚光が当たりにくい運命だが、時代が違えばダート界のチャンピオンクラスになれていた馬。そろそろフォーエバーヤングとの再戦が見たい。

年度代表馬

ベラジオオペラ(栗東・上村洋行 3戦1勝)

競馬文化の普及、人気への貢献度を考慮してロイヤルファミリーを推す声も選考委員()から上がったが、さすがに実在馬をリスペクトしようということでベラジオオペラに決定。2年連続の私的・年度代表馬となった。

なんといってもオールラウンダーかつプロフェッショナルなのがこの馬の素晴らしいところ。夏に弱いのだけ玉に瑕だが、距離も馬場もコース形態も展開も関係なし。なんでもできる馬。横山和生騎手に「僕のやりたいレースプランを叶えてくれる馬」と言わしめる。

連覇を達成した大阪杯は馬自身が阪神芝2000mの勝ち方を分かっているような走りで1:56.2のレコード。個人的な話もすると、このとき◎ヨーホーレイク、◯ベラジオオペラの馬券を獲ってフェブラリーSからGⅠ・3連続的中となったのがきっかけで、Xのフォロワーが一気に増えた。それが諸々のお仕事につながったと思うと、ベラジオオペラとヨーホーレイクのおかげで人生が好転したと言っても過言ではない。そんな感謝も込めての選出。産駒を楽しみにしています。

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